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08年、日米の当局が上場企業に XBRL による届け出を制度化へ
米証券取引委員会(SEC)の企業情報の XBRL(eXtensible Business Reporting Language)化に向けた取り組みが具体的な成果を上げ、すべては08年の制度化に向けて突き進んでいる。まず、この2か月に SEC が示した展開を追ってみよう。
07年9月25日、SEC は、米国会計基準に準拠した財務報告書の約2,500に上る基本項目を1つひとつのタグを付す双方向リポートを実現したと発表した。 「これは、届出企業の SEC 報告は格段に容易になり、投資家も今よりもっと楽々と報告を理解する大きなステップだ」(Christopher Cox 委員長) ここでいう「双方向リポート」とはほぼ XBRL によっている。いわば、これで、エドガーに届け出た米国会計基準に準拠する報告を、すべて XBRL に書き換える最初の準備が整ったわけだ。この作業は、財務会計基準委員会(FASB)の管理の下に達成され、今後は、財務会計基金(FAF)による監査を経て、アナリストや公開会社、ソフトウェアのプロバイダなど関係者が検証する予定だ。 振り返ると、SEC が XBRL の採用を決めたのは05年4月。その3か月後に SEC 委員長に就任した Cox 氏は「XBRL は、膨大な文書の中にうずもれた財務情報を開放する」と語り、投資家が利用する企業情報開示の改善と、企業が SEC に届け出るコストの削減の両方を XBRL で実現する、と意気込んだ。 06年9月、SEC は5,400万ドル(約62億1,000万円、1ドル=約115円)の契約を結んで、エドガーシステムを現行のテキストから XBRL に変更する業務に注力してきた。同時に、この2年間 SEC は、パイロットプログラムの一環として、公開企業が XBRL で財務報告を行なうボランティア企業を募り、その数は55社となり、その時価総額は2兆ドル(約230兆円)に達した。 XBRL による報告となれば、SEC に届け出た財務報告書を直接、投資家やアナリストなどはエクセルなど一般的なスプレッドシートにダウンロードしたり、全業種の財務比較を即座に行う特製のソフトを使うことが可能になる。 ちなみに、昨年、米国の約8,300の金融機関が XBRL を使って、FDIC 向けの四半期報告を作成している。 すでに Cox 委員長は、年内にも新たな届け出フォーマットの制度化に関する提案書を作成するように命じている。08年の秋にも施行する見込みだという。 10月9日、SEC は、「双方向データ・オフィス」を設立。室長の David Blaszkowsky 氏は、IR 業界ではよく知られた人物だ。SEC のプレスリリースは、米国はもちろん世界中で、財務報告の双方向データ(=XBRL)の活用に向けて、様々な実業界の方々とともに仕事をすると期待を込めて語った。 先ごろ、東京で開催された IOSCO(証券監督者国際機構)の年次大会に出席した Cox 委員長は、11月9日、日本の渡辺金融担当大臣や金融庁の佐藤長官が08年第2四半期から XBRL による全上場会社によるすべての財務諸表の届け出を制度化する意向であること、中国、韓国、カナダ、オーストラリアなどの各国当局でも XBRL に向かって急速な展開が進行中だとする東京発のプレスリリースを発表し、その文末を「08年は、双方向データにとって大きな転機となる」と締めくくった。 すでに金融庁は、上場企業などが財務報告を提出するエディネット、08年4月から XBRL による報告を義務付ける方針だ。この7〜8月には1,233社が参加するパイロットプログラムも実施した。いよいよ、待ちかねた「開示の近代化」プログラムが本格稼動を始める。 (執筆:米山徹幸/大和インベスタ−・リレーションズ理事) 記事提供:株式会社ビデオリサーチインタラクティブ ![]() ![]()
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