指名買いのバリエーションアクセス解析などを導入しているWebサイトで、購買に結びついたキーワードを調査してみる。すると、
社名がよく知られている著名な企業ほど、検索数が多く購買に結びついているのは「社名」キーワード、
いわゆる「指名買い」であることが多い。この「指名買い」キーワードにも、他のキーワードと同様に、
バリエーションがあることをご存知だろうか。
まず、タイプミス、もしくは勘違いして、社名を覚えているパターンだ。特に、カタカナで、かつ複雑な タイピングを要求する社名は、このバリエーションが非常に多い。例えば、アルファベットの" T "を示す カタカナ「ティー」を含む社名はどうだろうか。 「ティー」をタイピングする時、多くのユーザーは、「 T + E + X (または L )+ I 」、または「 T + H + I 」という 組み合わせでキーを押す( Windows の MS-IME の場合)。前者にXやLといったキーは、普段の日本語入力では、 促音の入力時しか使うことがない。「 T + H + I 」の組み合わせも、促音でしか使用されない特殊な組み合わせだ。 つまり、アルファベットの"T"「ティー」が付く社名は、打ち間違いが非常に多い社名である、とは言えないだ ろうか。これらの組み合わせでキーを使用する促音が、2つ以上入っている社名の場合、この組み合わせはその分増える。 次に、日本であまり浸透していない単語で出来ている社名、表記方法が2種類以上ある漢字を含む社名などだ。 日本で浸透していない単語は、誤って社名を記憶されている可能性が高い。このパターンは、思いつくだけでも 色々とあるだろうが、調べるには Overture のキーワードアドバイスツール(*)や Google アドワーズ 広告キーワード ツール(**)が便利だ。これらのツールを使って調査することで、自社の社名が どのくらい検索されているかもわかり、また社名の一部を入力することで誤入力された社名キーワードを探すこともできる。 * http://inventory.overture.com/d/searchinventory/suggestion/?mkt=jp ** https://adwords.google.co.jp/select/KeywordSandbox 実際、調べてみると、誤入力キーワードは予想以上に多い。後は、その組み合わせパターンをできる限り作成することで、 顧客となりうる可能性の高いユーザーを、余すことなく囲い込むことが出来るだろう。 キーワードマーケティングを動かすのは、業界の人間ではなく、顔の見えない膨大な数の検索ユーザー達だ。日本で 浸透していない社名キーワードの知名度も、数か月後には、あらゆるメディアで散々聞き飽きたものになって いるかもしれない。名前を付けられ、見立てられることで、あらゆる現象はキーワードとなりうる。毎日、毎秒 ごとにキーワードは生まれている。その中には、今までになかったような、素晴らしいお宝が眠っているかもしれない。 (執筆:コンサルティンググループ 君塚祥子) |