サーチの違いは国民性の違い〜SES 2005 San Jose に参加して米国 San Jose(サンノゼ)で8月8日から11日まで開催された検索エンジン業界の国際的イベント/カンファレンス「Search Engine Strategies(SES)」に参加した。【2004年の SES レポートはこちら】キーノートやセッションを聞き、展示ブースをまわる中で感じたことを以下に記したい。
カンファレンスでは、初歩的内容から上級者向け施策、専門分野の検索など4トラックに分かれて同時並行的にセッションが催される。広告分野では、コンテンツ連動型広告の出稿やランディングページに関してのセッションが多くの聴衆を集めた。SEO に関しては普遍的かつベーシックな内容も多かったが、商品検索(Shopping Search)を意識した対策なども来場者の関心を呼んでいた。 セッションは1コマ90分間であったが、スピーカーのプレゼンは15分程。残りは具体的事例や質疑応答に充てられる。無論、寝てしまうような方は皆無。ただし、服装はいたってラフで、短パンにドレッドヘア、タトゥーバリバリのような IT ガイも多い。席が無ければ躊躇なく地べたに座り込み、必要ならば写真もバンバン撮る。質疑応答では活発な意見交換が行われ、この部分で勉強させられることも多かった。 日本でも同じ「SES」の名称を冠したイベントが本年4月に開催されたが、日本のそれとは規模、スタイルから参加者の意識の高さまで大きく違うことを再認識した。日本の SEM 業界は米国から2年遅れている、と言われているが、それにしてもこの差はいったいなんなのであろうか? こういったカンファレンス自体に日本人が慣れていない、ということもあるのだろうが、東京で行われた「SES 2005 Tokyo」では、参加者は総じて大人しく礼儀正しく、配布資料だけを集めて帰る、といった受動的な方が多かったように記憶している。 サーチとは求める情報を能動的に探す行為である。 米国市場では、この「自ら能動的に動く」という性格ゆえ、日本市場における Yahoo!JAPAN 一人勝ちとは全く異なる状況が現出している。ご存じの通り米国では Google、Yahoo!、MSN のビッグ3の下に Ask Jeeves などが続いてまだまだ混戦模様を呈しており、この中でいかに効果的な広告を打つか、が重要視されている。日本のように「Yahoo!JAPAN の上位に表示されていればOK」といったことは決してあり得ない。 結果、SEO や検索連動型広告(P4P)などあらゆる SEM のチャネルにおいて、ROI を最大化する為のツールの開発が非常に進んでいる。展示ブースには各社各様のツールが並んでおり、ただの運用ではなく、効果測定や競合調査までを意識したものが多かった。 米国では上記のように、サーチそのものと、そこへの広告の打ち方や運用管理手法が多様化しており、今後もこの流れは続くと思われる。日本ではどのようなスタイルの検索エンジンマーケティングが受け入れられるのか――常に考え、私達ならではの提案を行ってゆきたい。 (執筆:コンサルティンググループ 赫本進) |