燃費がわからない新車、あるいは消費電力量がまったくわからないエアコンや冷蔵庫を買うはめになったらどうする?
現在、インクジェットプリンタやインク、印刷用紙を買うとき似たような状況に陥る。
業界専門家によると、いいインクと用紙を使えば、
100年以上色あせしない文書や写真を印刷できるものもあるとのこと。
一方では、1年と持たずに大部分が色あせてしまう悪いものもある。
行政は、車の燃費テストや電化製品の消費電力量を評価するよう指示している。
その結果は完璧ではないが、
大きな買い物をするときに何もわからないよりずっとマシだ。
数か月で印刷物が灰色に色あせないとわかっていることは、
エネルギー効率のいい機械を選ぶのと同じくらい大事かもしれない。
しかし企業や消費者は、どの印刷用品が長持ちするかをどうやって知ればいいのか?
インクジェット印刷は写真印刷に匹敵する
インクジェット戦争:純正インク対サードパーティ製インクで、
純正インクの値段は互換インクの3倍もすることがあると書いた。
またインクジェット戦争その2:印刷物の最良保存方法は冷凍では、
調査機関 Wilhelm Imaging Research が発表した、
写真は氷点下で保存すると数百年保管可能という貴重な調査結果を示した。
しかし、文書と写真を数十年保管したいがために、急速冷凍する必要はない。
実際インクジェットの印刷物は、
書類整理棚とか写真用アルバムなどに入れて暗い場所で保管すれば、
プロの写真印刷よりも長持ちすることがある。
最近 Wilhelm は、大手メーカーの4×6インチサイズフォトプリンタの評価を掲載した。調査では、数週間印刷物に強い光を浴びせ、その結果で、温室保管された印刷物に目に見える色あせが現れるまでの年数を推定するものだ。
Wilhelm によると、
現在もっとも長持ちするコンパクトフォトプリンタ(および最高結果を出したインクと用紙)は、以下の通り。
Epson PictureMate Personal Photo Lab -- 104年
Epson PictureMate Ink および Photo Paper 使用時
HP
Photosmart 3nn & 4nn Compact Photo Printer -- 82年
HP
Vivera Ink および Premium Plus、 Premium Photo Paper 使用時
Canon Selphy DS700 Compact Photo Printer -- 41年
Canon BCI-16 Ink および Photo Paper Pro 使用時
Kodak
EasyShare Plus, Series 3 & 6000 Printer -- 26年
Kodak
昇華型インクと用紙のパック使用時
Dell Photo Printer 450 --
26年
Dell
昇華型インクと用紙のパック使用時
HP Photosmart 145 & 245
Compact Photo Printer
HP No. 57 Ink および Premium
Plus、 Premium Photo Paper 使用時 -- 18年
HP No. 57
Ink および Ultima Picture Paper (高光沢)使用時 --
11年
Lexmark SnapShot P315 Photo Jetprinter --
16年
Lexmark 33または35 Ink および Premium Photo Paper
使用時
Epson が PictureMate プリンタに顔料インクを使用しているのに対し、
上記リストにあがった他のプリンタは、
染料インクまたは昇華性染料インクリボンを使用している。
Wilhelm によると、
これが Epson プリンタの耐久性が非常に優れている要因のひとつだという。
ちなみに Wilhelm のレポートでは、
ミニラボによる印刷物に期待できる耐用年数も調べている。
街角の写真現像店では、冷蔵庫サイズの現像機器が使われている。
もっとも耐用年数が長かったのは、
Fuji の薬品と Crystal Archive Type One(クリスタルアーカイブタイプ1)という印字紙を使用した場合の Fuji Frontier 370 デジタルミニラボだった。
色あせが現れるまで40年だ。
上記インクジェットプリンタのうち Epson と HP の2種は、
この耐用年数の2倍長持ちする印刷物を出力する。
インクジェットプリンタは、
少なくとも純正インクとメーカー最上位用紙を使用すれば、高品質印刷を極めたようだ。
大判プリンタの評価
Wilhelm は、5ページにわたる耐用年数調査レポートの PDF 文書を、
Web サイト上に掲載している。
Google.com の検索オプションで検索したところ、
驚くことにこの優れた文書にリンクしているページはひとつもなかった。
この調査結果は、もっと多くの人の目に触れるに値するものと思う。
4×6インチカラープリンタに加え、
Wilhelm はホームページに、手紙サイズと大判プリンタの耐用年数の評価も載せている。
残念なことにこのサイトは、
レポートを非常に小さな、読み取りにくいサムネールで表示し、
5カラムに配置しているので非常にわかりづらい。
サイトを訪れるときは、
手紙サイズのプリンタについてのレポートは4番目のカラム、
大判プリンタ(17〜60インチ幅)については5番目のカラムであることを念頭におこう。
同社が行ったビジネスサイズのインクジェットプリンタのテスト結果をまとめると単純で、
メーカーの純正インクとメーカー推奨の最高級用紙を使えば、
通常非常に長い耐用年数が期待できる。
しかしテスト結果は、
どのプリンタと用紙を使うかで異なるので、
それぞれの結果についてはレポートを読んでほしい。
世界中のインクジェットプリンタの90%以上が、
Epson、HP、Lexmark そして Canon のメーカー4社が販売しているものだが、
大判プリンタについての Wilhelm のレポートでは、
おおむね初めの2社にしぼられている。
Lexmark のテストは1例のみ、 Canon についてはまったく触れられていなかった。
これは今後変えてほしいものだ。
先日 Wilhelm は、 Canon U.S.A. が正式に実験プログラムに参加することを発表した。
サードパーティ製インクの評価
純正インクジェットインクと用紙が、
印刷文書の保存に非常に優れていることははっきりしている。
しかし、より安いサードパーティ製品はどうだろう?
純正インクと比較してサードパーティ製インクを包括的に評価した結果を見るまでには、相当の時間がかかるかもしれない。
アメリカのある互換インク大手メーカーのマーケティングエグゼクティブの話によると、Wilhelm では、
1種類の用紙に1個のインクを使った場合の調査費用が1万5,000ドルとのこと。
この価格は、
多くの小規模メーカーに製品の評価依頼を出す決断を鈍らせるかもしれない。
だからといって、サードパーティ製インクが評価できないとか、
主要メーカー製品より劣っているというわけではない。
次週は、信頼できるお買い得インクの見つけ方を紹介しようと思う。