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iPhone 対 Windows Mobile、勝者はどちら?

著者: John Welch プリンター用 記事を転送
2007年3月9日 13:10 付の記事
■海外internet.com発の記事

iPhone についてさらに話をしたいと思う。前回のコラムでも同じ話をしたが、その時点ではまだ Steve Jobs 氏の基調講演を見ていなかった。実際に自分自身で iPhone を見たり、また iPhone を見たり触ったりした何人かと話をした今、もう少し iPhone について語る時間を取りたいと思う。

まず初めに、次の点について知っておいてもらいたい。私は Windows Mobile 2003SE を自分で購入し所有している。また業務上支給された Windows Mobile 5も持っている。すでに Windows Mobile 2003を使い始めてから2年が経過しており、Windows Mobile 5の方は、数か月経ったところだ。Windows Mobile も Palm 社のスマートフォン Treo も両方支持していて、実際とても満足している。しかし以前に増して、ずっと iPhone に対する Apple の姿勢に感銘を受けており、悪名高い“現実の歪曲”をしようとしているわけではない。今はまだ iPhone のためだけに Cingular に乗り換える予定はないが、以前よりずっと魅力を感じている。

まずユーザーインターフェイス(UI)についてだ。Jobs 氏は一般的なスマートフォンについて、非常に説得力のある話をした。もしコントロールが固定されていれば、利用できるアプリケーションが制限される。私が持っているスマートフォンの UI は、たいてい機器のボタンで操作する。タッチスクリーンで動作するものもあるが、スタイラスペン付きであっても少々面倒で、スタイラスなしでは非常に扱いにくい場合がある。

iPhone の UI も完璧ではないが、明らかに優れている点がいくつかある。

まずは、より直感的だということだ。画面のロック解除の方法が、簡単に的確に説明されている。どうすればいいのかがテキスト文字と動画で解説されている。私の2台の Windows Mobile の動作説明もわかりやすい。電話の電源を入れた後、画面を軽くたたけばいい。しかし Apple は特別な手順を踏んだ。マーキュリー・クーガーの初期モデルに付いていた方向指示器を彷彿させる。要するに迷いなし、憶測なしなのだ。UI がはっきりと何をすべきかを教えてくれるので、どうすればいいのかわかる。現時点では iPhone の UI の方が、Mac OS X よりも Windows のどのバージョンよりも優れている点が多い。

直感的というのは、iPhone すべてに共通して言えることで、少なくとも基調講演で語られた部分についてはそうだ。スクロールダウンは、指を画面の下方向に動かし、スクロールアップは画面の上方向に動かして行う。電話をかけるときは、小さな記号ではなく大きな記号が表示され、テキストも付いている。2回線を切り替える UI も大きくわかりやすい。2回線つながっていること、そしてどちらの回線と話をしているかも明確だ。三者間通話を行うには、UI は少々難しいが、“三者間通話”というより、“融合電話”の方がふさわしい言葉のように感じ、明らかにこれ以上いい言葉は思いつかない。

ボタンやその他の縮小機能は、私の2台の Windows Mobile よりずっと動きがいい。かかってきた電話の扱い方を示したデモを見ると、私の Windows Mobile よりもずっとよかった。iPhone のボタンはかなり大きくて打ちやすい。それに対して、Windows Mobile のボタンは小さく本当に打ちにくい。たいてい指では押したいボタンをすばやく押すことができないため、電話の物理ボタンを押さなければならなくなる。これは Windows Mobile 2003の話で、Windows Mobile 5はさらにひどい。

BMW 対 Edsel

iPhone の UI について言えるのは、何となくいいというのではなく、私の持っている2台の Windows Mobile よりも優れているということだ。BMW が Edsel より優れているというのと同じことだ。これにはいくつか理由がある。

第一に、技術者でない人にとって、 Microsoft より Apple の UI の方がより直感的であるということだ。これ以上うまい表現のしようがない。第二に、Windows とはまったく異なる Windows Mobile(実際は、“スマートフォン”と“ポケット PC”版の2種類がある)用の OS で、Windows に似た UI を使っている Microsoft と違って、Job 氏の話によると、iPhone は iPhone の UI で OS X を起動しているとのこと。その他にも iPhone と Windows Mobile ではさらに重要な違いがいくつかあるようだ。

Mac OS X の UI の変形バージョンではなく、Mac OS X を基に、iPhone のニーズに合わせて作った UI(“Mac OS X”と“OS X”の意味について深く掘り下げるつもりはない。ここではその必要はなく、両方を同じ意味で使うことにする)なのだ。つまり Apple は、例えば Cocoa、WebKit、Javascript Kit、Core Video、Core Graphics、Core Audio、Core Animation といったたくさんの Mac OS X の特性を iPhone で使うことができるのだ。そして Core Animation については、具体的な名前があがっただけでなく、基調講演から終始この特性が iPhone で使われるだろうということが明らかになった。

これは重要なことを意味する。iPhone で稼動する Mac OS X が、通称 Leopard と呼ばれる Mac OS X 10.5を基にするということだ。なぜそう言えるのかというと、Job 氏は基調講演で Core Animation について個別に触れ、スライドで説明している。Apple のホームページで Leopard の先行プレビューを見ると、Leopard の新機能として Core Animation が紹介されている。iPhone が Leopard に基づいて作られるとはまだ確実には言えないが、現時点でその可能性は高いといえる。

できる限り“ハード”ボタンを使う必要性をなくしたおかげで、より柔軟な UI が可能になり、Mac OS X を基に作ることで、Core Animation などの機能が実現できる。iPhone に付いてくる“ハード”ボタンの数は少なく、これはいいことだといえる。私が使っている Audiovox VX-6700 には、キーボード以外に14個の“ハード”ボタンが付いていて、そのほとんどはめったに使うことがない。非常に不便で、見ようと思ったら機器を裏返しにしなければならないからだ。

iPod ドック

iPhone の“ハード”コントロール類についてすばらしいと思った点がふたつある。ひとつは、ヘッドフォンジャックの標準サイズが、面倒な 2.5mm ではなく 3.5mm だという点。したがって、iPhone に付いてくるヘッドフォンを iPod なり何なりで使うことができるというわけだ。次に、iPhone では標準の iPod ドックを使用するということ。ドックコネクターは iPod には重要なもので、Apple が iPhone にも同じものを使うということはいいことだ。同じドックコネクターが使われるということは、iPhone の初期導入者は立派な iPod アクセサリーセットを活用できるということで、これらのアクセサリーセットの OEM は、iPhone のサポートを無料で得られることになるというわけだ。両者にとってすばらしいことである。

iTune を、同期するためにコンピュータアプリケーションとして使うことは、理にかなっている。人々は iTune を使い慣れており、すでに音楽に関係ないものまで iPod に同期するために使っている。したがって、iTune の次期本格リリースは興味深い。Apple が iPhone での同期プロセスを iPod と同程度に簡単にできれば、特に USB や Bluetooth だけでなく、Wi-Fi 経由でもできるようになれば、人々は ActiveSync(または Vista 用には別名の同等ソフトウェア)のクロックを排除するだろう。Microsoft が ActiveSync の Wi-Fi 対応を外して、それを“セキュリティ”を理由にしていることに不満を感じない人はいない。BlueTooth のセキュリティが確実で、比べて Wi-Fi が甘いなどとは言えない。

私には、iPhone 版 Safari を Treo のブラウザや Windows Mobile の IE 以外のブラウザと比較することはできない(2台の電話ともに、Opera を使ったことがない)が、Safari の方がはるかにすばらしく見える。これらふたつのブラウザより優れた商品を探すのはさほど難しくはないだろう。私の電話の IE で Web ページを読むのは非常に難しく、特に、IE がページのレンダリングを終了した後で、ページを見つける/ロードすることができないというダイアログを表示した時などは最悪で、「たった今ロードしたページは何だったのか?」と言いたくなる。

iPhone と Ajax

基調講演で、ステージ上に Google と Yahoo の人間がいるのを見て(Cingular の CEO Stan Sigman 氏のスピーチについては、触れないほうがよかろう。高校時代の討論クラブの控え選手を見ているかのようだった)、「サードパーティ製アプリケーションは iPhone で使えない」ということに文句を言おうと思って、気づいたことがある。たとえ意図的ではないにしても、Apple がしようとしていることが何であるのかということについてだ。

Ajax を使って仕事をする人に、iPhone は大人気となるだろう。こう考えればいい。Safari(Mac OS X 10.4バージョンより、WebKit ビルドの Safari にはっきり言えることだが)のおかげで、iPhone では現在の Windows Mobile の IE よりはるかに Ajax Web アプリケーションをうまく動かすことができるようになる(「Treo ブラウザで Ajax を動かす」などと笑わずには書けない)。Zimbra などのような会社や、Ajax の限界を押し広げようとしている他社に対して、iPhone はそれぞれのニーズに合わせることができる。心底 iPhone が Ajax アプリケーションの主要プレーヤーになるだろうと思う。なぜなら、Apple の認証プロセスを踏む必要もなく、何よりも速く簡単に iPhone にアプリケーションを取り込むことができるからだ。

コスト

最終ポイントはコストについてだ。まず電話のコストにおいてもっとも大事な要素であるリベートについては、われわれの知るところではないため、本当の意味での電話のコストがいくらになるかはわからない。

例えば、Sprint の電話のサイトで、“PDA 電話部門”の基本料金を見比べると、Treo 700p と Treo 700wx は649.99ドル、Blackberry 7130 は399.99ドルという幅がある。実際にはこれほどの料金にはならず、さまざまなレイヤーとリベートのため、実際はおそらく PPC-6700 であれば399.99ドル(メールインリベート方式を取らない)、Blackberry 7130e であれば149.99ドルの幅が見込まれる。

したがって高級品で言えば、PPC-6700 と 4GB の iPhone の価格差はたったの100ドルしかない。PPC-6700 は本当にすばらしい電話だと確信を持って言えるが、Exchange に直に接続できることを除けば、iPhone の機能にはまったく及ばない。SD カードを買わない限り、4GB の容量はなく、4GB の SD カードを買えば、PPC-6700 のコストは 4GB iPhone のコストより若干高くなってしまう(言っておくが、私は IMAP アカウントで認証付き SMTP からのメール送信が可能な Pocket Outlook は持っていない。どのバージョンの Pocket Outlook にもまったく興味がない。何らかの意味のあることかもしれないが、私の直感に相反するものだ)。

Verizon や Cingular についても同じことが言える。 Microsoft の Ballmer 氏も、これ以上 iPhone の価格を笑いものにはできない。

再度言うが、私はまだ iPhone に切り替えるつもりはない。私は今使っている Sprint が好きだ。とても気に入っている。サービスは回線面でも、サポート面でも非常に良いので、非常に悪い UI にも我慢できる。決してこれから電話を変えるつもりがないわけではなく、もろもろの詳細を見極める必要があり、今のところその詳細がわかっていないだけだ。

しかし iPhone を見た後では、6月ごろには Cingular に変えてみたいと少し思っている。


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