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2007年6月19日 10:00
アイレップの SEM フロンティア
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心理学の応用で効果を上げる LPO

ランディングページ最適化(LPO)を行う際、コンテンツ構成に利用されるロジックの多くは心理学を応用したものである。LPO は比較的新しい概念だが、ロジック自体が新しい訳では無い。

対象となるのが人間である限り、刺激から受ける感覚反応や反射行動は人類発祥時からほぼ変わらない。

また、人間が複眼になったり手足が10本になるような進化をしない限り「人間」というインターフェイスが変容する事は無いため、新しい手法とされている LPO に対しても一般的な認知心理学の応用が可能となる。

LPO に多用されるのは、ダイレクトマーケティング(DRM)で従来から使われてきた手法である事が多い。ランディングページは実際にリスティング広告の末端として顧客にダイレクトに接触する部分となるため、DRM ですでに効果が実証されている手法を活用する事は LPO の効果を上げていくための重要なファクターとなる。

いくつかある効果的な手法のなかから今回は「コントラスト効果」を紹介したい。コントラスト効果とは最初に拒絶を起こすような心理的負荷をかける条件を提示し、次に前よりも多少は負荷の軽い条件を提示する事によって、後者を選択するようユーザーを誘導する手法である。

DRM で活用されているコントラスト効果とは、例えば「100万円の商品A」を見せた後に「30万円の商品B」を見せると、相対的に商品が安く感じられるために商品Bの購入へ至るという心理効果の事を指す。

普段ならば、30万円の商品を安いと感じる事はないのだが、100万円の商品と比べてしまうために安いと感じてしまうのである。

LPO の場合も上記と同様に、「5,000円のサンプル請求」と「1,500円のサンプル請求」のように選択肢を並べておくと、ユーザーが「1,500円のサンプル請求」の方へ流れる。

また、「5,000円のサンプル請求」と「1,500円のサンプル請求」に「資料請求」を加えてみると、心理抵抗の少ない「資料請求」のコンバージョンが高くなる。前者のようにコストがかかる場合と比較して、資料請求であれば無料でリスクが少ないと感じられるためである。

コントラスト効果は Web サイトのユーザーシナリオなどにも活用される最もポピュラーな手法であるが、LPO でコンバージョンを上げるためにも効果のある手法と言えるだろう。

コントラスト効果と合わせて用いられる事の多い心理誘導としては「選択肢の限定」が挙げられる。ユーザーがページを訪れて、「購入ボタンを押す」以外に選択肢が無い場合、購入するか否かを悩み、後で考えるために購入ボタンを押さずに離脱する場合がある。これは特に「購入」などの心理負荷が高い選択肢の場合に起きる現象である。

ここに選択肢として「サンプル請求ボタン」を加え、「購入ボタンを押す」か「サンプル請求ボタンを押す」かという選択肢としてみるとどうだろうか。ボタンが1つであった場合には購入するかどうかを悩んでいたのだが、ボタンが二つになった事によって購入するか、サンプル請求して試してから後で考えるかという悩みに変わる。

ボタンを押さずにページを離脱するという選択肢は頭の片隅へ追いやられ、自然と直帰率が減るという結果となる。コントラスト効果と合わせて利用する事で、コンバージョンを獲得し易くなるだろう。

但し、人間が一瞬で認知可能な数は「3」までであるため、選択肢の数を増やし過ぎてしまうと逆にコンテンツの内容や選択肢を認識する面倒さのためにハードルが上がってしまい、直帰率が高まってしまうという現象が起きる。実際に実施する場合にはターゲットに適合したゴールに絞り込む必要があるだろう。

ランディングページを最適化するという事は、人間の心理のひだを探っていく試みである。LPO ツールを利用した何千パターンものスプリットラン(A/Bテスト)で効果の高い LPO を行う方法もあるが、スプリットランを実施しただけで最適化されたと言い切る事はできない。

DRM の手法、認知心理学、行動心理学などを活かし実際の人間心理に即した構成を行った上ではじめて有効な LPO と言える。まずは原点に立ち返り、ランディングページを見るユーザー心理と向き合う所から最適化を始められてはいかがだろうか。

(執筆:株式会社アイレップ クリエイティブグループ 宮本晶子)

記事提供:アイレップ

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