旅行業界の売上データと検索数を比較して見えることここ最近、日に日に暑さも増してきて、本格的な夏の到来を感じさせる陽気になってきた。少し遅いかもしれないが、こういう時期になってからやっと「そろそろ夏休みの旅行の計画でも…」と考え始めるのは、決して筆者だけではないだろう。
以前聞いた話によれば、最近では企業の夏休み期間も分散化傾向にあり、昔ほど旅行商品の売れ行きもお盆期間に集中するということはなくなっているらしい。 しかし、それでもいまだに長期旅行のシーズンといえば、お盆と正月、ゴールデンウィークと相場は決まっている。それは高速道路が渋滞する時期をみても明らかだ。そこで、今回は旅行業界の月別売上推移とオーバーチュアの月間検索数の推移を照らし合わせ、ちょっとした検証を行なってみた。
上の図をご覧いただくとわかるように、実際の旅行商品の取扱額を見てみると、年間でもっとも取扱額が大きくなるのは8月。これを見る限り、やはり夏休み期間は旅行業界にとって一番のかき入れ時だといえるだろう。 一方、検索数を見てみると、もっとも多くなるのは7月。こうして2つのデータを見比べると、夏休み直前になってビッグキーワードで旅行の情報をネットで収集しはじめ、目的地や旅行内容、期間などを検討する消費者も数多く存在するということかもしれない。 つまり、このように消費者の購買シナリオの仮説を立てると、旅行会社なら7月に検索連動型広告でビッグキーワードの上位表示に注力しつつ、ランディングページでは駆け込み需要に応えるように直前まで予約可能な商品をラインナップしておく。さらには、ツアーの情報だけでなく、目的地や旅行内容などを検討するのに役立つ情報を提供し、来訪者のブランド ロイヤルティを高めるといった戦略も考えられる。 これは何も旅行業界に限ったことではなく、このように実際の売上や販売数量といったデータとキーワードの検索傾向や検索推移といったデータを照らし合わせることで、どの時期にどれだけ注力して広告を出稿すべきか、といった年間の予算計画の際にも役立つのではないだろうか。 検索エンジンマーケティングはキーワード マーケティングとも呼ばれる。まだマーケティングデータとして検索データを実際に活用しきれていない企業も、こうしてキーワードから消費者の購買シナリオの仮説を立て、マーケティングプランに落とし込むという方法も、今後検討してみてはいかがだろうか。 (執筆:コンサルティンググループ 市川伸一) |