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2007年7月2日 16:00
サーチからはじまるインタラクティブエージェンシー
サーチからはじまるインタラクティブエージェンシー 株式会社ファンサイド(ふぁんさいど)メールホーム
SEO をはじめとした検索エンジンマーケティング(SEM)、アクセス解析、ユーザビリティリサーチ、CMS を活用した SEO サイト構築、クリエイティブ&エディトリアルデザインなど SEM クロスメディア事業を展開。広告・マーケティング、制作・デザイン、開発をワンストップで提供するインタラクティブエージェンシー。

リスティング広告の流れを一変させるか?

世界の物流を一変させたパナマ運河にちなみ名づけられた開発コード、Panama(パナマ)。オーバーチュアが提供するリスティング(検索連動型)広告「スポンサードサーチ」のシステムがまもなく新システム「Panama」に全面的に変わる。

これまでのシステムから変更される点はいくつかあるが、最大の変更点は表示順位のアルゴリズムの変更だろう。

これまでは、登録した完全一致キーワードの入札金額の高い順で順位が決まっていた。 これが Panama に変更されると、キーワードの入札金額と品質インデックスのかけあわせによって順位が決定されることになる。

品質インデックスの一番重要な要素は CTR(Click Through Rate=広告がクリックされる率)。その他に登録キーワード群、表示広告文やランディング(広告のリンク先)ページのコンテンツとの関連性一致度などが品質インデックスに反映されるようだ。順位決定アルゴリズムが Google の提供するアドワーズ広告にかなり近くなる。

旧システムでは、予算を気にしなければ Yahoo!で特定のキーワードで検索すれば指定した順位で表示することが可能であった。つまり予算さえあればどんなキーワードであっても一番上に広告を出稿することが可能であった。これは、誤解をおそれず言うと、Yahoo!の検索結果画面に検索語連動型のテキストバナー広告を出稿するような、“バナー的”な使い方が可能であったともいえる。

これが Panama に全面移行されると、どう変わるのか?

まずは、品質スコアが低ければたくさんのキーワードを登録して最高 CPC(Cost Per Click=クリック単価)を高額で入札していても上位に表示されないことになる。さらに、順位指定入札ができなくなる。順位が入札金額だけで決まるわけではないので当然、順位指定はできない。別の角度からみると順位が高くても CPC が低くなることもあれば、順位が低いのに高い CPC になることもある。

ではその結果、広告主のマーケティング戦略にどんな影響があり何をしなければいけなくなるのだろうか? それは、なぜこの時期にオーバーチュアが Panama に変更するようになったかを考えると見えてくる。

日本では、Google のアドワーズ広告よりオーバーチュアのスポンサードサーチの 方が人気が高い。理由は、Yahoo!の利用シェアが Google より高いのと、順位の決 定プロセスが単純でわかりやすかったからだと考えられる。これまでの順位決定方法に広告主からも大きな異論があったようには思えない。

なのになぜ巨額を投じてオーバーチュアはシステム変更をするのかといえば、リ リスティング広告の将来は広告の信頼性にかかっていると判断したからだ。

何かを調べたいときにサーチエンジンで検索をすることがごく日常的になった今、 ユーザーが検索したところに検索結果のように表示されるリスティング広告は、 ユーザーが違和感なく支持されるものでないと誰も信用しなくなる。

クリック率が高い、キーワードや広告文がコンテンツとマッチングしている広告 はよりユーザーが支持している広告だというアルゴリズムの導入によってその広 告の信頼を担保しようと考えたのだろう。広告主に求められるのは「ユーザーが支持する結果の追求」。これが鍵である。

キーワードを追加し、CPC で順位を調整する今までのオーバーチュア対策から、キーワードや広告文に連動するコンテンツをランディングページに設定し自社の Web サイトそのものをリピートが増える(≒CTR が増える)つくりにする。これが結果的にユーザーが支持する広告になり、費用対効果が上がる広告になる のではないか。

良いコンテンツを作ることや広告の予算配分のみではなく、インターネットという媒体を使ってどんな商品やサービスをどういうふうに提供していきたいのか、つきつめていけば本当に消費者がもとめている商品・サービスの開発にいたるまでのマーケティング戦略を明確にし実行運用することが、今後はマスメディアだけでなくリスティングの広告主に求められるようになるだろう。

結果として、中長期的にしっかり戦略をもった広告主とそうでない広告主に 格差が生まれるだろうし、リスティング広告を運用する代理店も運用結果によって 格差が出てくるだろう。そして最初は様子見で CPC は下がるかもしれないが最終的 には競争が激化し入札単価は、徐々に上がっていくと思う。

インターネットはユーザーが創り上げた世界だといえる。 広告もインターネットの世界ではユーザーが支持する広告を媒体側も追求せざる を得ない。特にリスティング広告では勝手に飛び込んでくる広告ではなく必要としている情報をサーチ(検索)する人に対して表示する広告だから当然だろうが、広告主はユーザー視点を一層重要視する必要がオーバーチュアの Panama 導入によって加速されるかもしれない。

この変化を大変になったと見るかチャンスと見るか。 リスティング広告がより進化していくための一歩であることには違いない。業界に携わるものとしてしっかり消化してインターネットを通じてサーチをするすべての人たちや広告主にその一歩をご紹介していきたいと思う。

(ファンサイド AG 代表取締役 植山章博)

記事提供:ファンサイド AG

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