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2007年8月30日 09:00
アウンのグローバルマーケティング動向
アウンのグローバルマーケティング動向 アウンコンサルティング(あうんこんさるてぃんぐ)メールホームrss
日本国内でいち早くSEOを事業化し、検索エンジンマーケティング(SEM)によって上場企業を中心に多くの支援実績がある。2007年から海外向けマーケティング事業を展開し、現在海外に5拠点の現地法人を持つ。本コラムではグローバルマーケティングの最新動向を紹介。

SEO にも身の丈にあった戦略を

最近では、企業買収・合併を意味する M&A(Mergers and Acquisitions)という言葉を当たり前のように耳にするようになった。

M&A のメリットとしては、「新規事業の展開が低コスト・短時間で可能になる」とか、「ノウハウ・経験・実績を保有する人材を一挙に獲得できる」などさまざまであるが、金融業界に代表されるスケールメリットが重要な業種・業態では、そもそも規模自体を追求した M&A というケースも存在するようだ。

もちろん、会社の規模が市場における優位性の大部分を占めるのかというと、決してそんなことはない。その会社に適した戦略をとることで、生き残り、繁栄を続けることは可能だ。

実際に規模は小さくても高収益を実現している企業は存在する。つまり、M&A に頼らず、長期的に市場に受け入れられている会社は自らを理解し、「身の丈にあった戦略」をとってきた会社であるともいえる。

しかし、ここで「身の丈にあった戦略」と一言で表現したが、そのために考慮すべき判断指標は多岐にわたり、その条件を全て検討材料とすることはとても難しい。

需要をコントロールするという表現もあるように、より磐石な経営判断を下すためには、環境をよりよく理解するため、経験や勘だけではなく、スピードを意識しつつも会社経営の舵取りにとって有効な情報をできるだけ多く収集・整理し、活用する必要があると考えられる。

具体的な判断指標とすべき情報は、売上高のように目にみえる定量的なものばかりとは限らず、競合、業界全体のトレンド、はたまた政治などのマクロ環境がある。そして、それらの判断指標の要素を元にしつつ、概念として挙げられるビジョンの共有、コアコンピタンスの確立、ステークホルダーを考慮した経営などを考えなければならない。

しかも、その先には、経営戦略との整合性を保ちつつ、実質的なマーケティング戦略や営業戦略、具体的な戦術に落とし込むという、さらなる難題も待ち受けている。

筆者はこれまで数百社に及ぶ企業の SEM コンサルティングを担当し、プロジェクトに関係させていただいた経験のなかで、経営戦略部やマーケティング部、そして直接的に経営に近い方たちと接点をもたせていただき、上記の視点の重要性を認識させられた。

しかし、一方で SEO(検索エンジン最適化)も経営戦略の同一線上にあるべき戦術と考えた場合、現在でもまだ多くの企業で、自らを理解し、身の丈にあった戦略をベースにした SEO という視点が欠如しているのではないかという問題も実感させられる。

例えば、冒頭で企業規模について触れたが、 SEO においてもサイトボリュームは重要な要素となり、サイト内でより多くの Web ページがある方が有利である。しかし、そこでサイトボリュームが小さいので Web ページを増やすというのは、企業規模で有利に立てないので M&A をするというのと同じ発想だ。

そもそもサイトボリュームとは、事業の幅が広く、サービス・商品の点数が多いほどユーザーに与えるべき情報が増し、結果として増加するものだ。つまり、Web ページを増やす前に行なうべきこととして、一度サイトボリュームが小さい理由を考え、そのボリュームは果たして自社にとって最適な規模になっているのかどうかを立ち止まって考える必要があるのではないだろうか。

また、対策キーワードの判断基準も単純に検索数だけではなく、Web サイトやページとの適合性を考慮すべきである。

例えば、ゴルフ全般の総合ポータルサイトと、ゴルフに関する EC サイトでは、ユーザーに与えるべき情報量は異なり、最適なサイトボリュームも異なってくる。

そして、SEO を検討した際には、前者は「ゴルフ」、後者は「ゴルフ用品」というキーワードがトップページ、つまりはサイト全体のコンセプトを表すページへの対策キーワードとして妥当だと考えられる。

このように「身の丈にあった戦略」を考えないと、ユーザーが検索結果からページに来訪し、より多くの情報をみたり(1ユーザーあたりの平均ページ閲覧数や平均滞在時間など)、成約に結びつく(コンバージョン数)といった求めるべき成果も得られないだろう。

つまり、SEO はビッグキーワード対策への固執や、上位表示だけに満足せず、企業の全体戦略から目的を明確にし、効果検証を実施しながら、身の丈にあった対策を実施することも必要だろう。

(執筆:コンサルティンググループ 中村修巳)


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