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信太 明 信太 明(しだ あきら)
アウンコンサルティング代表取締役。
検索エンジンマーケティングの先駆者として、検索連動型広告(オーバーチュア/アドワーズなど)やSEOの有効性を広く啓蒙するため尽力中。セミナーなども定期的に開催している。


 メール  著者にメールする
 ホーム  http://www.sem-ch.jp/

最新コラム

SEM による一瞬の出会いを実りあるものに

著者: アウンコンサルティング株式会社 執筆:西久保佳世/監修:信太明 プリンター用 記事を転送
2007年9月6日 09:00 付の記事
□国内internet.com発の記事

茶道の心得に「一期一会」というものがある。これは、「茶会に臨む際、そこでの出会いが一生に一度きりのものになるという心構えで人に接しなさい」という、もてなしの精神を表した言葉だ。

おそらく、筆者が考えるところ、こうしたもてなしの精神は企業の Web 戦略を考える際にも十分に通用するものになるだろう。なぜなら、企業の Web 戦略は、自社 Web サイトを訪問してくれた人をいかに満足させられるか、そして、好きになってもらえるかを考えることが重要だからだ。

そして、Web サイトへの誘導手法である SEM(検索エンジンマーケティング)においても、この一期一会の精神はとても重要な指針となる。

なにしろ、検索連動型広告では、広告が効果を上げるかどうかは一瞬で決定される。以前のコラムでも触れた通り、検索結果が表示されてから、ユーザーがクリックするまでの時間はわずか6秒という調査結果もあるぐらいだ。

この検索ユーザーとの一瞬の出会いを実りあるものにするためには、一期一会の精神と同じように、対象者の奥底にある心の本質を読み解き、最適なおもてなしを考えることが必要になる。

つまり、ユーザーの欲求を理解し、キーワード、広告文、リンク先 URL という一連の設定を適切に行った広告でない限り、効果を上げることは難しいと考えられる。

試しにここでは、茶会に付き物の和菓子を販売するお店を例に考えてみよう。まず、キーワードについてだが、「和菓子 作り方」というキーワードと「和菓子 取寄」というキーワードではどうだろうか。

この場合、「和菓子 作り方」というキーワードは「和菓子の作り方が知りたい」という検索意図があるので、和菓子の通販サイトを求めている人は少ないと考えられる。一方の「和菓子 取寄」というキーワードは、「和菓子を取り寄せたい」という検索意図が明確で和菓子店のサイトを求めている確率は高い。

もしサイト内に和菓子の作り方を解説したページが存在せず、販売だけを主眼として広告を出稿するのなら、「和菓子 作り方」というキーワードへの広告出稿はあまり意味が無いと判断できるだろう。

では次に広告文だが、さきほどの「和菓子 取寄」というキーワードで検索した際に以下の2つの広告文が表示されたら、どちらがよりユーザーの欲求を理解した広告文だといえるだろうか。

(A)
和菓子のお取寄なら
老舗和菓子店・和菓子本舗。
できたて新作和菓子をお楽しみください!

(B)
季節を感じる秋の和菓子をお取寄
創業300年の京都和菓子店。
職人手作りの月見団子・上生菓子をお届け

(A)は創業年数や商品説明が明記されておらず、全体的に具体性に欠ける。それに対して(B)は、季節感を大切にする和菓子というユーザーの商品イメージを裏切らないように「季節を感じる秋の和菓子」という言葉を使い、「京都」で「創業300年」という伝統のある「和菓子店」が、「職人手作り」という製法にこだわった「月見団子」や「上生菓子」などを届けてくれる、という具体的な情報を提供している。

広告文作成のポイントは、ユーザーの商品に対するイメージを裏切らないこと、自社の強みを明確にすること、漠然とした言い回しではなく具体的な情報を提供すること、などが挙げられるだろう。

また、最後にリンク先 URL(ランディングページ)の設定だが、ポイントはキーワード・広告文の内容に合致するページを設定することだ。合致しないページとは Web サイトのトップページや広告文とは違う商品を紹介したページなどである。

例えば、上記の広告文(B)のリンク先にトップページが指定されていたら、ユーザーはそこから自力で商品ページにたどり着かなければならない。

余計な手間を取らせずに秋の和菓子を紹介したページにする方が適切だ。それによって、ユーザーはスムースに自分の欲しい商品を検討できるため、利用しやすい印象をもつだろう。

以上のように、まずキーワードを選定し、広告文によってクリックを誘発し、リンク先 URL の設定でコンバージョンに近づく一連の流れができあがる。

ユーザーをいかに満足させて、コンバージョンまで導けるかが検索連動型広告では欠かせないことである。

繰り返すが、ユーザーと広告との出会いは一瞬だ。そして、そこでの出会いが一生に一度きりのものになるかもしれない。だからこそ、一期一会の精神で、この出会いをお互いにとってより良いものにするため、最適なもてなし方を考えることが必要になるのではないだろうか。

(執筆:BPR グループ 西久保佳世)




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