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信太 明 信太 明(しだ あきら)
アウンコンサルティング代表取締役。
検索エンジンマーケティングの先駆者として、検索連動型広告(オーバーチュア/アドワーズなど)やSEOの有効性を広く啓蒙するため尽力中。セミナーなども定期的に開催している。


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チームを勝利に導くキーワード起用法

著者: アウンコンサルティング株式会社 執筆:市川伸一/監修:信太明 プリンター用 記事を転送
2007年11月29日 09:00 付の記事
□国内internet.com発の記事

プロ野球はペナントレースも終わって、すでにストーブリーグに突入した。

スポーツニュースを見ていると、来季に向けた契約更改、移籍などのニュースが飛び交っている。そこで今回のコラムでは、まず読者の方にプロ野球の査定担当者になったつもりで以下の質問に答えていただきたい。

年間成績で打率3割のバッターと2割5分のバッター、どちらの選手により多くの年俸を支払うべきでだろうか?

さて、いかがだろう。もしここで「打率3割のバッター」と即答してしまうようなら、あなたは査定担当者としての資質に欠けるかもしれない。

なぜなら、これだけの情報では、選手の貢献度を正しく評価することは不可能だからだ。

例えば、打率3割のバッターは代打の切り札として活躍し50打数15安打だった。一方の打率2割5分のバッターは年間を通してスタメン出場し500打数125安打だとしたらどうだろう。それでも打率3割のバッターに多くの年俸を支払うべきだと言えるだろうか。

実際の選手の年俸を決める評価基準は、野手ならこのほかにも打点、得点、出塁率、盗塁数、長打率、得点圏打率、本塁打数、失策数、過去の実績など多岐にわたる。そして、チームの支柱としての精神的貢献度や来季の期待度などという数値化できない指標まで加えられるはずだ。

もしさきほどの質問を読んで、こうした点にまで考えが至った人ならおそらく査定担当者としては合格点が与えられるかもしれない。そして、実はこういう人こそが P4P(検索連動型広告+コンテンツ連動型広告)の運用にも向いている可能性が高い。

なぜかと言えば、P4P の運用ではクリック率やコンバージョン率といった率ばかりにとらわれることがあるが、一方で率だけにとらわれ過ぎると、数を見落とすことになる。だからこそ、運用を担当する際には、クリック率やコンバージョン率といった指標だけでなく、クリック数やコンバージョン数などの数自体にも目を向けなければいけない。

例えば、得てしてコンバージョン数の多いキーワードというのは、検索数の多いビッグキーワードであることが多い。そしてビッグキーワードはクリック数も多いためコストがかかるし、クリック率やコンバージョン率という率だけで見ると決して良くない場合がある。

この際、ただ率だけに目を向けてこうしたキーワードでの広告露出をストップすると、結局は率は改善できてもコンバージョン数は確実に減少してしまう。つまりは利益率は改善できても、売上高は大きく減少してしまうということだ。

まさにバッターに言い換えるなら、打率は低いもののホームランや打点が稼げる中心選手タイプを切り捨ててしまったようなものだ。

もちろん予算によっても、こうしたキーワードの運用は変わってくることだろう。ビッグキーワードで広告を出稿すれば数が稼げることはわかっていても、予算が潤沢でない企業であれば、さほど多くの予算をそのキーワードにつぎ込むわけにはいかないだろう。

そうした場合は大量得点は期待できないが、率の高いキーワードをそろえて、つなぐ運用に徹する必要もある。

それこそ、ある意味では球団の方針に沿って選手を獲得し、起用することに近いと言える。このあたりが P4P を運用する際の難しい点でもあり、醍醐味でもある。

実際の球団の例でもわかるように、四番不在でも困るが四番バッターばかりをそろえたところで試合に勝てないのと同じように、起用するキーワードのラインアップを熟慮し、適材適所に配置することが P4P 運用においては大切なことだ。

前述したように、率にこだわり過ぎると数を失う恐れがあるし、数にこだわれば率を悪化させる恐れもある。また、部分最適ばかりに目を向けると、スター選手は育成できても、チーム全体の勝利につながるような全体最適化は果たせない。

ひとつの指標を決めて運用キーワードを選択することは必ずしも悪いことではないが、もう1歩進んで複眼的な視点を持たなければ、最適な運用で最大の効果を生み出すことは難しいと言えるだろう。

もちろん、プロ野球選手の査定項目と同じように、P4P の評価指標はクリック率、クリック単価、コンバージョン率、顧客獲得単価、アシスト数、広告費用対効果などかなり複雑になっている。ただし、目指すべき到達点はプロ野球チームも企業も幸いなことにたった1つしかない。それはチーム(企業)が最終的にどうやって勝利するかということだけだ。

さて、あなたはどんなキーワードのラインアップをそろえて試合に挑み、チームの勝利を目指すべきだろうか。

(執筆:SEM 事業本部 市川伸一)




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