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「Second Life ってどうなの?」〜0と1の間の“体温”に感じるネットコミュニケーションの将来性〜

著者: ファンサイド AG プリンター用 記事を転送
2007年12月3日 17:50 付の記事
□国内internet.com発の記事

Second Life って、どうなの?」最近クライアントから、Web マーケティングとしての Second Life ってどうですか、というお話を多く頂きます。

Second Life は、Linden Lab が運営する仮想空間サービスです。インワールドと呼ばれる仮想空間に作られた箱庭で、参加ユーザーは提供される様々なツールを使用し、オブジェクトと呼ばれるアイテム(建物や絵画、服や装飾品など)を作り出すことが可能です。これを商品として自由に取り引きすることで、リンデンダラー(Second Life 内の共通通貨。US ドルとの相互換金が可能)を得ることができます。

作られたその商品を購入し使用することで、アバター(仮想空間のなかの自分の分身)を着飾ったり購入した土地に家を建てたりすることができます。自由度が高く、クリエイティビティが要求されるこの世界は、クリエイター志向の強いユーザーを中心に今では全世界で1,000万を超えるアバター登録数となっています。

今年は、Second Life が様々なところで話題となり、注目されました。メディアとしての今後の展開を期待するポジティブな話題から、Second Life の普及を疑問視する意見まで、その感想は人により様々。

今回は、Web マーケティングを取り扱うプロフェッショナルとして、Second Life を語る上ではずすことのできない「コミュニケーション」を軸にその可能性を考えてみます。

私の考える Second Life の醍醐味は、インターネットというデータの海にいながら、空間(もしくは世界)を共有できるところにあると考えます。この空間を共有するというのは、例えば Youtube の動画コンテンツを見るように、ユーザー個々が各々のタイミングでそれを視聴するタイプの「コンテンツ共有」とは違い、Second Life ならではの「時間の共有」という概念が含まれます。

Second Life は、インワールドに作られたコンテンツを同じ時間に、一緒に体験することができます。そしてここで重要なのは、「一本の時間軸」と「ひとつの世界」であるために発生するある種の「共有感」です。

Youtubeは、コンテンツ情報が上(ネット上)から下(端末 PC など)に縦に落ちてくるイメージですが、Second Life では上から下に落ちてきた情報のほかに、「同時に体験した」ユーザー同士の横のつながりという付加価値、「共有感」が発生します。

この Youtube と Second Life のもつ特性を、ひとつのものとして内包しているサービスがあります。ニワンゴが提供する動画共有サイト、「ニコニコ動画」です。ニコニコ動画は、動画コンテンツの画面上に任意にコメントを書き込むことができるサービス。Youtube のようにユーザー個々での視聴にもかかわらず、その書き込まれたコメントのために、さも一緒に動画コンテンツを見ているかのような錯覚を起こさせます。これがウケて爆発的な人気となっているのはご存知のとおりです。

お気づきですね。

いまインターネットは、従来のインターネットコンテンツにある一方的な情報配信から、次世代のコミュニケーションを含んだインターネットコンテンツへと変わりつつあります。インターネットのサービスの変化だけの問題ではなく、ユーザーのニーズも、そういったコミュニケーションを含んだコンテンツへと移り変わってきていることは、ニコニコ動画の人気からも疑うことは難しいでしょう。

では、なぜ Second Life なのか。

インワールドには、海があり、山があり、街がある。ショッピングモールも、温泉も、美術館も、現実世界に存在するありとあらゆるものがあります。そしてそこに、人がいます。一緒に海で泳ぎ、山を登り、街を歩く、人がいます。これは、現実世界のそれと相違ありません。そう、人と人とのコミュニケーションです。

いま、IBM などの大企業を中心に、社内の遠距離間ミーティングやプレゼンテーション、はたまた社員採用などのツールとしての Second Life 活用を考慮していると言われています。これは、テレプレゼンスなどと同じく、人と人とが近づき、コミュニケーションをとるのに適した方法として、Second Life を捉えているということです。

コミュニケーションのあり方が、Second Life によってなお一層変化しようとする今、0と1のデータの海だったインターネットに必要なのは、コミュニケーションにあるべき体温であると考えます。

体温は、インターネットを介して数字情報として伝えることはできます。しかし、それを感じることはできません。人と人が、心と心が近づいたとき、体温を感じることのできるコミュニケーションが発生すると信じています。そのコミュニケーションのツールとして、Second Life があると私は考えています。

そんな、「信じる」や「考える」などという曖昧な形でしか表現することのできない今の Second Life ですが、それはインターネットの、俗に言う Web 1.0のような機能的に簡略化され機械化された「一方的なコミュニケーション」から、本来あるべき「体温を感じるコミュニケーション」へ移行することのできる数少ないチャンスではないでしょうか。

私は、現実世界での「当たり前のコミュニケーション」を、ネットを介してとることのできる Second Life に、そんな“曖昧”な可能性を感じている一人です。

「Second Lifeって、どうなの?」

考えるべきは、人と人とのコミュニケーションのあり方、なのかもしれませんね。

記事提供:ファンサイド AG


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