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携帯小説は、どこからきて、どこにいく?
著者: livedoor コンピューター プリンター用 記事を転送
▼2007年12月19日 12:20 付の記事
□国内internet.com発の記事
ガッキーこと新垣結衣さん主演の映画「恋空」が大人気をよんでいますね。この作品の原作は「携帯小説」であることでも大きな話題をよんでいます。
「恋空」は携帯小説として公開され、「切ない」「泣ける」と女子中高生を中心にクチコミで広がり大きな人気を集めた作品です。書籍化されると発売後わずか1か月で100万部を突破するベストセラーとなりました。原作者の実体験を基に綴られた波乱のラブストーリーは、紙面ではなく携帯電話向けのネット上から広がったのでした。
今回は「携帯小説」についてみてみましょう。
■携帯小説はいつどこから生まれてきたのでしょうか?
携帯小説とは、携帯電話で執筆された小説(電子書籍)のことを指します。その元祖は Yoshi 氏といわれており、2000年に携帯サイト「ザブン」(自ら波を起こしていくの意味)を開設し、「DeepLove アユの物語」を発表しています。
「DeepLove」シリーズをはじめ、Yoshi 氏の作品は援助交際、愛を知らない子供や「愛とは何なのか、何のために幸せになるのか」をテーマとした作品が多かったようです。
Yoshi 氏は、「携帯小説」というをジャンル確立し、本を読まない世代に興味を持たせた点でも評価されています。また、彼のもう一つの功績は、インターネットを利用したテキスト先行型の映画製作をいち早く実践したということも挙げられます。携帯で小説を発表し、そこで得た人気や利益などで映画を製作するという手法の先駆者でもあったのです。
こうした新しい形で活躍する一方で、プロ作家としては極端に表現力が乏しい、文章が稚拙、不必要な性的描写が多いなどといった批評も多かったようです。
■氾濫しはじめた携帯小説
携帯小説が草の根で広がり、読み手が増えていったことで書き手も増えていきました。携帯小説は、携帯で投稿するだけで作品を発表できるという手軽さから、作者の力量に関係なく作品が発表されていくことになります。
結果、多数の携帯小説が氾濫する状況が生まれています。無数に発表されている携帯小説を読む場合、頼りになるのは携帯小説のポータルサイトですが、それ自体も乱立している状況となっているようです。
・ケータイ小説総合サイト魔法の図書館「魔法のiらんど」
・携帯小説から Blog まで「ケータイ livedoor」
・携帯小説!「小説掲示板」
・携帯小説ランキング「Novel-Line」
確実に良質の小説を読みたい場合には、青空文庫の作品を携帯電話で読むことができます。
携帯小説サイト 携帯文豪 過去の名作「携帯電話で青空文庫の作品を読む」
■どこが人気をよんでいるのでしょうか?
多くの携帯小説には共通する特徴があります。「援助交際、ホスト、主人公が死ぬ」というお決まりのパターンが組み込まれていることです。
お昼の帯ドラマにも似たパターンですが、これが若年層の女性への敷居を低くし、感情移入や共感しやすさといった効果を生んでいるといわれています。見方によっては稚拙な表現と評されていますが、それが少女たちにとってダイレクトに響く表現でもあるようです。
携帯小説は、短いセンテンスで構成されるため文章が読みやすい、メールで日常使っているような文体であることから親近感を覚えるという分析もされています。
携帯小説の特徴は、作者と読者の多くが地方に住む女子中高生が多いという傾向もあるようです。多くの作品の舞台が東京であることから、想像上の東京に想像上の少女が想像上の都会生活をしているといったストーリーになりやすく、架空の「東京」が少女たちのイメージとしてできあがる危険性も指摘されています。
読者からは「感動して一晩中泣いた」とか「私たちにとってリアルなものが出て嬉しい」といった意見も多数あるようですが、実際の東京で暮らしている女子高生がホストと恋愛することや援助交際が携帯小説のように頻繁に行われているわけではないのです。
こうした携帯小説の人気の裏には、低迷が続く出版業界の携帯小説部門を立ち上げようとしている思わくもささやかれているようです。
■携帯小説の新ジャンル
「援助交際、ホスト、主人公が死ぬ」といった黄金パターンを持っていた携帯小説ですが、新しいテーマが求められはじめているといわれています。
その一つが、「BL(Boys Love)」をテーマにした小説です。BL 小説は、元々潜在的な需要はあった考えられています。池袋の乙女ロードに集まる腐女子とよばれる女性たちが好んで読まんでいるのが BL 小説や漫画で、すでに市場はあるからです。ちなみに、BL とは男性同士の恋愛のことで、同人誌の世界では一つのジャンルとして確立しています。
携帯小説は、玉石混合は致し方ないともいえそうですが、それだけ人が集まる市場ですからこそ、ほかのジャンルにはない優れた作品が生まれる可能性もあるのかもしれませんね。
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