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信太 明 信太 明(しだ あきら)
アウンコンサルティング代表取締役。
検索エンジンマーケティングの先駆者として、検索連動型広告(オーバーチュア/アドワーズなど)やSEOの有効性を広く啓蒙するため尽力中。セミナーなども定期的に開催している。


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 ホーム  http://www.sem-ch.jp/

最新コラム

マーケティング担当者が見落としがちな SEM の盲点

著者: アウンコンサルティング株式会社 執筆:市川伸一/監修:信太明 プリンター用 記事を転送
2008年1月10日 09:00 付の記事
□国内internet.com発の記事

ここ最近、企業のマーケティング担当者にクチコミマーケティングが人気だ。書店にいくと、「CGM マーケティング」、「バズマーケティング」、「バイラルマーケティング」、「ファンマーケティング」など呼び方は違えども、どれもクチコミマーケティングを意図した内容の本が並んでいる。

かつては、半径数メートル数十人規模にしか届かなかったクチコミは、Blog、SNS、掲示板といったインターネット上に誕生したソーシャルメディアによって、リーチする範囲も広がり、数百〜数万人規模にまで影響をおよぼすようになった。

最近、筆者も仕事柄、こうしたクチコミマーケティングをテーマにしたセミナーに参加する機会があるが、同席した企業のマーケティング担当者から必ずといっていいほど飛び出すのが、「クチコミマーケティングを行ないたいが、どうしたらクチコミはコントロールできるのか」という質問である。

その瞬間、筆者は「ああ、またか」と思うのだが、質問を浴びせられた講演者は筆者以上にその思いを強くしているらしい。「クチコミはコントロールできません。その発想自体がクチコミマーケティングを失敗させる原因です」と語気荒く返答する。何度かそんなシーンを目にしてきた。

よくクチコミを最新の手法のように言う人がいるが、それは間違いだろう。大量生産・大量消費の時代が訪れる前、マスメディアも存在しなかった時代には、商品の売れ行きを左右する最大の要因は、商品の良さを除けばクチコミの存在だったと言えるだろう。

「○○通りで○○おじさんが焼くパンは格別だよ」、「○○テーラーの作るスーツは仕立てがいい」という具合にクチコミは広まっていったはずだ。

そうしたプラスのクチコミを発生させるためには、クチコミをコントロールするという発想自体がご法度だ。クチコミをコントロールしようとした時点で、クチコミはマイナスの方向へと向かう。

おそらく企業ができることは、カーナビのようにプラスの方向にクチコミを道案内するぐらいのことだろう。

ところで、ここまでクチコミマーケティングの話をしてきたが、こうした現状は何もクチコミマーケティングに限った話ではない。SEM においても、企業のマーケティング担当者はこうした間違いを犯しやすい。それこそ検索結果の上位に表示されれば、ユーザーを自社サイトに引っ張ってきて、商品購入へとコントロールできるという発想だ。

正直に言わせてもらうと、決してそんなことはない。いかに検索結果の上位に表示されたとしても、検索結果に表示されるクリエイティブが魅力的で、ユーザーの検索意図に沿ったものでなければクリックさえされない。

また、サイトが魅力的で、ユーザーの検索意図に沿ったものでなければ、サイトを訪問したユーザーは商品購入どころか即座にバックボタンを押して逃げてしまう。もっと言えば、広告や Web サイトに独りよがりな企業の姿勢が少しでも見えれば、ユーザーは反感を抱き、企業イメージを損なう危険性すらある。なにしろ、最終的な購入者は検索エンジンではなく、感情をもった人間だからだ。

例えば、筆者は先日 Yahoo! で「うまいビール」というキーワードを検索した時に、次のような経験をした。検索結果に表示された広告は、ビール以外に、日本酒、焼酎、カクテルなど酒類の広告のオンパレードだ。

その時に筆者はお酒であればどんなお酒の情報でもいいと思って検索したわけではない。筆者が知りたかったのはキーワードで入力したとおり、「うまいビール」の情報だ。こんな時、表示された日本酒、焼酎、カクテルなどの広告に対して、人はどんな感情を抱くだろうか。

検索エンジンマーケティングを実施する際には、いかにユーザーに好かれてコンバージョンを獲得できるかという点も大事だが、いかに嫌われないようにするかという点にも意識をもたなければいけないだろう。そうでなければ、それこそさきほどの話のように、マイナスのクチコミを発生させてしまう可能性もあるのではないかと思う。

(執筆:SEM 事業本部 市川伸一)




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