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2009年11月7日
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IT マネジメント
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IT スタッフが抹殺されるとき

海外海外internet.com発の記事
1月14日の朝に行われた社員総会は騒然としていた。通常、これらのミーティングはかなり退屈だ。というか、1週間の間にどれほどの変化があるというのだ。

しかし、今週のそれが大きな騒ぎになったのは、社内で非常に好感を持たれている顧客サポートマネジャーの Jared が退職を促されたためだった。Jared は、何も言わずに黙って会社を去るよう言い渡された。

騒動の内容を明かす前に今回の背景を説明しよう。

Jared とそのサポートチームは、怒ってばかりいる顧客に対応する最前線にいた。顧客が怒ってばかりいるのは、単に彼らが「バージョン 2.0」として販売されているベータ製品を使っているからにすぎない。そこには、超ベテランの害虫駆除業者でも持て余すほど多くのバグが潜んでいたのだ。

顧客の1人がサポート窓口に電話をしてきて、同じ問題が何度も繰り返し発生するという不満を訴えた。この顧客の問い合わせは、1か月もたたないというのにすでに3回目だった。

そして、それだけでも十分に悪かった状況が、その後さらに悪化してしまったのだ。この問題の対応を任されたサポートエンジニアが、この既知のバグが将来のリリースで修正されるという内容の電子メールを同製品のチームマネジャーから受け取り、うっかりそれを転送してしまった。

これは、一見それほど悪いように思えないが、問題になったのは「このバグを今から修正することは絶対ない。顧客には必ずアップグレードしてもらうようにすること」という最後の1文だった。

当然、顧客はその電子メールを受信すると激怒した。彼が自社の CEO にこの話を上げると、そこからわれわれの CEO に話が来た。結局、そのバグは現行バージョンで修正されたが、電子メールの誤送信の責任を部下たちが問われて Jared は解雇された。Jared は、このように重要な対応の流れに関与しなかった責任が自分にあるとし、部下のサポートエンジニアたちを擁護した。

そして、CEO は彼を解雇した。

もちろん、ほかの経緯もあるし、政治的な側面も強くあったが、社員総会の騒ぎに話を戻そう。結局のところ、CEO がマネジャーに対し、Jared は好人物だったが実際はかなり無能だったという話をしたことが分かった。

その後この話は一般社員にも知れ渡ったが、Jared を尊敬していた彼らは、だれもが率直に驚き、あきれた。Jared は部下を常に公平に扱い、判断力もあるように思えたし、間に合わせの製品でも大抵は顧客を満足させていた。

案の定、総会では CEO が全員の前に立ち、「Jared に何が起きたのか全員が心配していることと思う。われわれは、だれもが彼のことを好きだったし、彼の今後の幸運を祈っている。だが、彼の仕事内容がわれわれの高い基準を満たせなかったのだ。長期的には、こうすることが必ずわれわれ全員のメリットになる」と話した。

CEO が素早く次の話題に移ると、部屋は一気に静まった。Jared が事実上「完全に抹殺」されたことはだれにも分かった。ソフトウェアの機能を保証した営業部隊は責任を問われただろうか。問われなかった。製品開発部隊はアリの巣よりも虫(バグ)だらけの製品を出した責任を問われただろうか。問われなかった。CEO やトップ経営陣は会社の方針として営業部隊に強引な保証をさせる責任を問われただろうか。問われなかった。

その結果、責任を問われたのが Jared だったのだ。

ソフトウェアベンダーがバグだらけのソフトウェアを販売しているのは周知の事実だ。これが、このビジネスの本質なのだ。

しかし、会社が見込み客に対して自社のソフトウェアをどう説明するのかは経営陣の下す判断だ。筆者もソフトウェア会社を経営するようになったので、これが非常に微妙な問題であることは認識している。ただ筆者が学んだのは、大量の顧客サポートの電話で動きが取れなくなる状況を望まないならベーパーウェアは販売するな、ということだ。

ソフトウェア製品というものは、顧客が自分で書いたコードやライバルの製品よりもある程度高い価値を提供しなくてはならない。全体的な価値はバグに勝るものでなくてはならないが、バグは必ず見つかる(異論のあるソフトウェアサポートチームもあるだろうが、筆者が「犠牲者も出る」とは言っていないことに注意されたい)。

顧客に関しても、彼らにまったく責任がないわけではない。彼らも、紹介を受けたり、Google で会社やソフトウェア製品名を検索するなど、適正評価を行うべきだ。できたら、さらに一歩先へ進み、Google で経営陣の経歴を調べ、過去に顧客の誤解を招いたソフトウェアベンダーの経営に関与したことがあるかどうかも見る。それでも不安なら返金保証の交渉も考えたい。

さて、気の毒な Jared に話を戻そう。筆者は、さまざまなソフトウェアベンダーであまりに多くの優秀な人材が抹消されるのを見てきた。われわれの両親が、子どもであるわれわれに話したように、良い言葉が見つからないなら何も言わないことだ。幹部は、建設的な模範を演じ、陰で中傷するような行為や、ひっきりなしに言い逃れをすることのない文化を作り上げなくてはならない。

もし悪い前例が作られ、品質の低いソフトウェアが販売されれば、今後は人材の抹殺が増加し、それが最終的には会社全体の消滅につながっていくことになる。

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