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景気後退のITへの影響

著者: Steve Andriole プリンター用 記事を転送
2008年3月18日 10:00 付の記事
海外internet.com発の記事

景気が後退している。ドルが低迷し、インフレが戻ってきた。企業が困窮している。IT の予算を監督する銀行には何と言ったらよいのだろうか? 

KISS(単純かつ手短に保つ)の原則は常に当てはまるようだが、今の環境ではこれがより一層重要になる。(非技術系の)ある上級幹部と先日昼食をともにしたところ、彼がシンプルな難題を出してきた。「わたしがそうする利点はあるのか? 」と聞くので、 「簡単だ。わたしが儲けと節約を助けよう」と答えておいた。

そう答えるやいなや、筆者は両方ではなく、どちらか1つだけにしておけば良かったと後悔した。そこで筆者は、会話が進んでいくうちに「節約か金もうけのどちらかを助ける」というように、自分が言いたいことを少し変えていった。両方を約束するのは自殺行為だからだ。

その後われわれは、技術トレンドについて議論した。彼は「ハードウェアはどうだろうか」と聞いてきた。筆者は彼に、プライスパフォーマンスがこれまでになく魅力的で、仮想化のような新技術(これにはちょっと説明を要したが)はかなり簡単かつ効率的にハードウェア(そしてソフトウェア)の機能を拡張できる、という話をした。つまり、ハードウェアが安くなっているので、ハードウェアで節約ができる、という意味だった。

しかし、シンクライアントの見通しと、それらの導入によるコスト削減の可能性について議論すると彼は狂喜した。どうやら彼は、これまで口には出さなかったものの「ファットクライアント」が大嫌いで、PC の保守にあまりにコストがかかりすぎている、と感じていたようだった。ここまで来れば、筆者がその時点で彼の注意を引き寄せたと言って差し支えないだろう。

そしてわれわれは、ネットワーキングの傾向と、近い将来企業から固定電話が消えて各種無線通信がそれに取って代わる可能性が高いことについて議論した。「つまり、固定電話はもう不要だということなのか」と聞かれた筆者は、「そうだ」と答えた。そこで彼は、それはコストがかからなくなることだと理解した。

データに関する議論は、技術を使った金もうけの方法が中心になった。筆者は、アップセルやクロスセルが基本的にデータ主導のビジネスモデルであることを説明した。マスターデータの管理などに投資が必要ではあるが、これらの投資さえすれば、そこからかなりの売上高が期待できることも説明した。彼はその話が気に入り、自分の会社がアップセルやクロスセルを実現するためにこれまで何をしていたのかを聞いてきた。

また、自社をエンタープライズソフトウェアの膨大な年間ライセンス料から開放するのに「Microsoft Office」の代わりにオープンソース代替製品が使えるかもしれない、という話を筆者がすると、彼はさらに興奮を隠せなくなった。そして彼は、何十年も前から買い続けているプロプライエタリな製品に代わるオープンソースの代替製品の一覧が欲しいと言ってきた。

サービスとしてのソフトウェア(SaaS)を話題にするのは怖かったが、このような人たちと技術に関する話をするのはめったにない機会だと思って腹を決めた。何年もかけてインプリメンテーションと導入とサポートのサイクルを繰り返す代わりに、ソフトウェア(およびハードウェア)はレンタルすることもできる、という話をしたら彼が心臓発作でも起こすのではないかと筆者は心配した。ほぼすべてのものがレンタル可能だという考え方に、彼は IT 業界にとどまるべきかどうかさえ考えるようになってしまった。

彼は、「ならば、なぜわたしは毎年数億ドルも IT に費やしているだろうか」と聞いてきた。それに対し、筆者は質問で答えた(大統領予備選で流行の手法だ)。「IT はあなたのコアコンピテンスのなかの1つですか。そして、たとえ現在はそうでも、『将来』もそうでありたいですか」と聞いた。これで彼は考え込んでしまった。彼は、自身のなかの IT に対する力の入れ方を考え直すべきかもしれない。

ここでは、考え直すことがカギだ。いろいろなことが厳しくなり、IT の事業価値に対する期待が高まれば、技術関連コストに関する議論は複数のコアメッセージを中心にして簡略化する必要がある。節約か金もうけかは議論であって、それ以上でも以下でもない。議論をどちらか(あるいは理想の世界で両方)に進められれば、好きなだけ関心を集めることができる。そうすれば、あとは実行のみである。


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