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2009年8月6日 10:00
不況時代の Web ビジネス最適化講座
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メディアサイト担当 Y が語るメディアサイト・アクセス解析活用法

インターネット広告は今やラジオ、雑誌を抜いて第3位の媒体となったように、インターネット広告を掲載するメディアサイトは非常に勢いのある媒体です。しかし、そのサイトに関するアクセス解析手法についてはこれまであまり多く語られていませんでした。

実はメディアサイトにおけるアクセス解析は非常に難しく、さらに、多くのサイト運営者は PV を増やすことで広告収入を上げることに躍起になってきたため、とにかくコンテンツを増やし、更新頻度を増やすなどの対策が重要とされてきました。

しかし、メディアサイトにおけるアクセス解析は非常に重要で意味のあるものです。今回のコラムでは、以下にあるポイントを一読していただき、そのことを理解していただきたいと思います。

メディアサイトにおけるアクセス解析指標のポイント
メディアサイトにおいて最も重要な指標はやはり PV 数であり、販売している広告枠がインプレッション保証の場合、PV 数が直接売上に反映される事は言うまでもありません。

次に重要なのが広告クリック数です。これはスポンサーが出稿している広告をクリックした数ですが、アクセス解析ツールによっては、特別な設定が必要なケースが多いので自分が使用しているツールではどういう設定が必要か、確認が必要です。

クリック保証型の広告枠をもっているメディアサイトではこの数値を伸ばす事は直接売上につながる為、最も重要な指標といえますが、本コラムにおいては特に PV 数を増やすための課題について述べていきます。

メディアサイトにおける PV 数増加
PV 数を増やすために明らかにしたいのが、1訪問あたり PV 数です。下図はあるメディアサイトにおける1訪問あたり PV 数のグラフです。このサイトにおける平均 PV はたったの3.7、そして全体の約78%が閲覧3ページ以内で離脱しています。

あるメディアサイトにおける1訪問あたりPV数
あるメディアサイトにおける1訪問あたりPV数
これは、このサイトに限った事ではなく、メディアサイトにおいては実は平均的な値なのです。つまり、一人のユーザーが読むページ数が少ないということは、サイトに訪れている各ユーザーに「プラス1ページ」読ませる工夫さえすれば、PV 数を飛躍的に伸ばす事ができると言えます。

広告を利用して集客し PV 数を上げることもできますが、費用対効果を考えると、現在、来訪しているユーザーの PV 数を1ページでも上げることの方が、メリットが大きいでしょう。

PV 数増加のための具体的手法
ここではメディアサイトにおける代表的なPV数増加の2つの手法を述べます。

1.コンテンツの分断
1つのコンテンツを複数ページに分ける、あるいはニュース記事などの見出しと本文の一部だけを表示させ、続きをクリック(下階層へ誘導)させて読ませる方法があります。

コンテンツの分断はメディアサイトにおいては定番であり且つ即効性のある方法として浸透してきましたが、情報の整理を重視しすぎて、ユーザビリティを損ねないようにする事が重要なポイントになります。この施策実施後はリピーター率や平均訪問間隔の増減の変化に注意を払っておく事が次の課題解決につながります。

2.関連コンテンツへの導線強化
メディアサイトにおいては、前述の通り3ページ以内で離脱してしまうユーザーがほとんどです。平均滞在時間にすると30秒にも満たない短時間の中、いかにユーザーが見たいコンテンツを見せるのかが大きな鍵となります。

アクセス解析ツールによっては、ユーザーがどのページをクリックしたかを実際の画面上に表示する機能があります。この機能を利用する事で、例えば旅行関連記事に関心があるユーザーの多くがグルメ記事を閲覧している事や、沖縄に関心のあるユーザーの多くがアルバイトに関心があったなど、様々な関連性が見えてきます。

さらに、この機能の良いところは実際の画面上にクリック率が表示されるため、関連性が高いにもかかわらず導線として弱い場合は、すぐに導線強化のためのデザイン変更という施策を議論する事ができます。

もしあなたがメディアサイトの運営者であれば、まずサイトの1訪問あたり PV 数を計測することをお勧めします。そしてそれを「1」上げることでどれだけの売上貢献につながるかを計算できれば、それが1訪問あたり PV を1上げるために費やす事ができるサイト改修費用の最大値となるので、今後のサイト改善における目安として参考になります。

訪問頻度の向上
1ユーザーがひと月にサイトを何回訪問したか、すなわち訪問頻度の向上も PV 数増加のためには重要なマターです。ここでは1ユーザーあたりの訪問頻度を増やすための手法について、2つの考え方を紹介します。

1.コンテンツ更新頻度
単純な話ですが、コンテンツ更新頻度を増やせば訪問頻度が増えますが、更新頻度を増やせばそれだけ大変な労力と費用がかかります。無駄な労力を使わないためにもまずこれらの施策を実施する前にロイヤルユーザーの訪問頻度をチェックする事をおすすめします。

ロイヤルユーザーとは、例えば初回訪問が1年以上前やリピート回数100回以上といった、そのサイトにおいてこれまで「長期間」に渡り「頻繁」に訪れたユーザーを指します(初回訪問日やリピート回数の定義はサイトによって異なる)。

ロイヤルユーザーはそのメディアサイトにおいては最も理想的なユーザーであり、目指すべきモデル像です。つまり彼らの訪問頻度に合わせたコンテンツ更新というのが最も理想的であり、それを参考に更新頻度を調整する事を試みるとよいでしょう。

2.ヘビーユーザーの閲覧コンテンツ
訪問頻度の非常に高いユーザー層(ヘビーユーザー)の閲覧コンテンツを調査する事で、ユーザーが頻繁に訪問するモチベーションを探る事もできます。

この調査は全ユーザーの上位閲覧ページとヘビーユーザーの上位閲覧ページを比較するのですが、ここで明らかにヘビーユーザーの閲覧割合が多いページがあるとすれば、それは訪問頻度を上げるコンテンツと推測してよいでしょう。

ただし、ヘビーユーザーの定義に関しては、サイト規模やメルマガ会員数、サイト開設時期など様々な要素が絡んでくるため、サイトによって異なることを付け加えておきます。

メディアサイトにおけるアクセス解析の特殊性
数あるサイトの中でもメディアサイトのアクセス解析は非常に特殊です。なぜなら一般的にメディアサイトは訪問あたり PV 数が少なく、また申込み完了ページといった明確なコンバージョンポイントがないため、ユーザー遷移が取りづらいからです。

また、ページ数自体も非常に多く複雑化したサイトの場合、アクセス解析ツール導入時における設計をきちんとしなければ、ログデータ自体が使い物にならない場合もあります。

メディアサイトにおいてアクセス解析を行う場合はこれらの事も踏まえ、重要指標の確認やツールの選択等、慎重に行っていくことが必要です。

(執筆:株式会社デジタルフォレスト Web コンシェルジュ 山田直之)


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