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事業仕分けによる次世代スーパーコンピューターの開発予算削減について、どうお考えですか?
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そんなつもりは……自分では「そんなつもりはない」のに、相手に誤解されてしまうことがある。よかれと思ってやっていることが、まったく悪意に解釈されることもあれば、「当然のこと」として振舞っていたら、「非常識」と非難されたりする。相手をよく理解していない初対面の場合は、そんな誤解・曲解・勘違いが多々生じるものである。
Web システムの開発を行っているベンチャー企業A社の人事部長、Mさんは、元々大手SIベンダーの経営企画室長として辣腕を振るってきた人物である。3年ほど前、A社の立ち上げとともにスカウトされ、人事のみならず、経理や財務といった管理部門全般の陣頭指揮をとってきた。 Mさんは、A社に移って以来、自分のスタイルを変えてきた。これまで、どちらかと言えばお堅い社風の中で、スーツにネクタイはもちろん言葉使いやマナーも充分すぎるほどの配慮をしてきた。 ところが、A社に移ってみると、みんなTシャツやジーンズといったラフな格好で仕事をしている。もちろん、目上の人には敬語に、といったマナーはわきまえているが、間違っても相手を役職で呼ぶようなことはなく、社内ではフランクな言葉が飛び交っていた。最初は違和感を感じたMさんも、いつしかA社の社風に馴染み、ラフな格好、フランクな言葉が板につくようになっていた。 A社が積極的に人材採用をはじめたのが、2年前からである。そして、ここ1年は営業職の採用に勤しんでいた。Mさんは、A社の採用の顔として面接の陣頭指揮をとりつつ、自らも面接にあたることが多かった。「A社の社風を伝えるため」に、面接場面ではあえてラフなスタイルを貫き、「応募者をリラックスさせるため」に気さくな言葉を投げかけることを心がけてきた。 しかし、エンジニアの採用は比較的順調に進む中、営業職の採用が一向に進まない。「合格ライン」に至る候補者はいるものの、逃げられてしまうのである。最初は待遇や仕事内容といったA社が用意している条件面で折り合いがつかなかっただけ、と思っていたが、ある日、面接を終えた応募者からの言葉によって、気がついた。 「あのぉ……ちょっと御社にはお世話にはなれないと思うので、この際言いたいことを言いますけど……私たちは確かに御社に選考される側ですけど、私たちも御社を選考するんですよ。要は対等な関係ってことです。それにしては、スーツで来ている私に対してあなたはTシャツにジーンズ。言葉づかいも初対面の私に対してタメ口っていうのはどうかと思いますよ」 エンジニアであればさほど気にしない事柄かもしれない。しかし、営業職の人材は基本的なマナーを叩き込まれている。そういった人から見れば、「よかれ」と思ってふるまっているMさんの対応はフランクすぎた。 「品がない」と感じたかもしれない。別に人事と仕事をするわけではないものの、会社の顔としての人事がそうなのであれば、後は推して知るべし、と感じた応募者も多かっただろう。この日をきっかけに、Mさんは対応を改めたようである。 よかれと思ってやっていることも、相手によっては不快に写る。いついかなる時も、ありえる話なのだと思う。 ※このコラムは、事実を元にしたフィクションです。 |
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