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事業仕分けによる次世代スーパーコンピューターの開発予算削減について、どうお考えですか?
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会話するのは三日ぶり転職相談にやってきた時のシステムエンジニア:Jさん(29歳)の置かれた状況は悲惨なものだった。
1年ほど前、Jさんは同期入社の友人から転職の相談を受けた。Jさんは積極的に転職を進めることはしなかったが、引き留めもしなかった。その友人は会社を退職する時に強引な辞め方をした。「順調」と上司に報告していた仕事は、実はまったく進んでおらず、システムに大きな穴を空けたまま退職してしまったのだ。 上司は、Jさんが以前から転職のことを聞いていたと知り、激怒した。 「お前も共犯だ」 以降、Jさんには山のような仕事が割り当てられるようになった。仕事が終わるまで、トイレに立つのにも嫌味を言われていたが、その頃はまだ良かったとJさんは言った。 しばらくして、彼の席は別室に移され、独りそこで過ごさなければならなくなってしまった。今では、同じ職場の人間ほとんどから無視されているという。仕事をしても誰からも感謝されず、同僚にもいないが如くに扱われる…、これほど辛いことはないだろう。 ところが、この話をしている間、Jさんは実に嬉しそうにしていた。彼の口元に浮かんでいる笑みは、自分が「社内いじめを受けている」気恥ずかしさを隠すものとは思えない自然なものだった。 不思議に思ってその点について聞いてみると、Jさんは言った。 「三日ぶりなんです、ちゃんと人と話をするのは。だから楽しくて…」 転職活動に入っても、Jさんの「話好き」は続いた。面接で喜々として質問に答えるJさんは、最初のうちは好印象を与えるのだが、徐々に度が過ぎて「割り込む隙を与えない」と言われてしまうほど、喋り続けた。 なので面接の評価はいまひとつ。ただ、Jさんは膨大な量の仕事に取り組むなかで、独学で高度なスキルを身につけており、キャリアは非常に良いという声も少なくなかった。 「日頃の反動のせいか、少し言葉が多すぎるようです。もう少し落ち着いて話をするように心がけて下さい」 質問に簡潔に答えるのは、Jさんにとってかなり忍耐を要することだったそうだが、この簡単なアドバイスで、彼の評価は一気に高まった。話し方を控えるようになってすぐ、Jさんは金融システムを扱う大手企業A社で内定となった。 Jさんは入社を即決、恨み骨髄の現職に辞表をたたきつけ、一か月後にはA社で働いていた。年収は100万円以上アップ、仕事内容も希望通り、何より「人間的な職場環境」を取り戻し、Jさんの転職は大成功…、と言いたいところなのだが、実はそう簡単にはいっていない。 新しい職場で、Jさんは舞い上がっていた。A社のスタッフは、前の会社に比べ優秀な人たちばかり。単に仕事が出来るというだけでなく、プライベートでも多趣味で色々な活動をしている人が多く、人間的魅力にあふれていた。 Jさんは仕事中も、なにかにつけて周りに話しかけてしまっていた。 「無駄話が多くて、仕事の能率があがっていません。前の会社ではかなりの仕事をこなしていたと聞いていたので、もうちょっと期待するところがあったのですけどねえ」と、前職の事情を知らないA社は手厳しい。 そして、実はJさん自身も困っていた。 「分かってはいるのですが、黙っていられないんです。前は独りだったので仕事も勉強もはかどったのですけど…」 一過性のものだとは思うが、Jさんはお喋り依存症になっているらしい。これまでの仕打ちを考えれば無理もないのだが、面接の時同様、ここは『沈黙は金』と思って、我慢をするしかないだろう。 「三日も喋らずにいることなど、もう起こらない」と確信できれば、彼の心のバランスも元に戻るはずだ。 ※このコラムは、事実を元にしたフィクションです。 |
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