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石井裕教授vs楽天よしおか氏−ハッカー魂を活かす環境
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リコメンデーションエンジンはMITで生まれている
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コンシューマ向けのビジネスがまだほとんどなかった時代にショッピングモールというビジネスを始めたのが楽天ですが、今や状況は大きく変わっています。店舗は数万店、ユーザーは数千万人というスケールになっています。喫緊の課題は、まずデータ量とどう戦うか、ということです。
例えば、膨大な量のショッピングデータから何らかの法則性をどう発見し、コンシューマにとってのベネフィットにつなげていけるか。いかに期待に合うものを選び出してくれる検索機能を作り出すか。その精度を上げる取り組みに挑んでいます。
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マサチューセッツ工科大学(MIT)
メディアラボ教授
石井 裕氏
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リコメンデーションエンジンは今やすっかり一般的になりましたが、実は20年以上前にMITメディアラボで生まれた概念なんです。パティーマース教授率いるソフトウェアエージェント研究グループがこの技術を生み出し、スピンオフを通して世界に広まりました。まさにソーシャルコンピューティングの走りだったわけですが、これが今やどのコマースでも当たり前になっているというのは、当時から思えば隔世の感があります。
MITメディアラボでは、世の中ですでに流行っているテーマには取り組みません。新しい流れを生み出しそうなテーマに向かう。そのためには深い洞察が必要です。リコメンデーションエンジンでも、一人の趣向にあったものを推薦するとき、その人だけのナレッジで推薦しても意味はないんですね。ヒントはコミュニティにあった。同じ趣向を持つ人々全体として何を選ぶかという視点から考える、即ち「コミュニティ・コンピューティング」というビジョンが提唱された。これが後に、さまざまなソーシャルコンピューティングにつながっていったんです。
今や誰でも毎日利用しているこのリコメンデーションエンジン技術のオリジンは、実はMITメディアラボにあった。誰もそんなことは意識していないわけですけどね(笑)。そういうものは枚挙にいとまがないが、それでいいんです。これが、健全な発展だと考えています。
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日本にもアイデア、技術、突破力はある
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楽天株式会社 技術理事
吉岡 弘隆氏
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まさに今我々が当たり前のように使っているリコメンドは、MITメディアラボによって20年前に発明されていたんですか。
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発明するだけではなくて、パテントにし、スピンオフの会社を作り、その会社が大手に買収され、そして世界に普及させていくところまでメディアラボとその卒業生達が重要な役割を担っていました。単にアイデアだけ出すのではない。まさにエンジンなんです。実はソーシャルコンピューティングにつながるビジョンは、さらにずっと前に生まれていました。50年代、60年代のメインフレームしかなかった時代に、知を集めることで個人や一企業では解決できないソサイエタルな大きな課題を解決するため、コンピュータが使われるべきだという壮大なビジョンが私のヒーロー、ダグラス・エンゲルバートにより提唱され、プロトタイプまで実現された。このビジョンがそれに続く多くの発明をドライブしていったんです。
今や世界中で受け入れられているSNSなどのサービスも、突然始まったわけではない。クリエイティブなイノベーションが次々に世界を変えていくとき、その根幹にはビジョンや美学がなければなりません。ただ儲かりそうだから、市場のパイがあるから、というだけでは、本質的なブレイクスルーは生まれ得ない。深いところが突き抜けられないんです。
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ITに関して言うなら、そうしたもののほとんどがアメリカ発になってしまっているところに悔しさがあります。
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日本にできないことはないんです。Tech総研主催のイベント「Japan Innovation Leaders Summit」などで、多くの新しい企業やアントレプレナーシップを持った経営者、優れた技術に出会いました。日本には技術力とビジョンを持った「サムライ」がたくさんいる。アイデアも技術も突破力もある。それでも残念ながらブレイクスルーのほとんどがアメリカ発になっているのは、どうしてなのか。そこに目を向ける必要がある。
いいアイデアがあっても、潰されてしまう。日本から、日本人からそんなものが出るはずがない、などというナンセンスな偏見が、日本発のアイデアを殺してしまう。資金面でのサポートも、ビジネスチャンスを瞬時にきちんとジャッジできる人も少ない。未来はカスタマに聞いても見えてきません。自分たちが本当にこうしたいという未来を形にし、まわりに見せ、自らつくっていこうという意志が必要です。
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▼なぜ未来に欠かせない人材がアメリカから輩出されるのか!? ▼
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石井裕教授vs楽天よしおか氏−ハッカー魂を活かす環境