海外 EC 事情〜イギリス・アメリカの成功例に続けるか!? 日本のネットスーパーネットショッピングのメリットは「価格が安い」や「サイト限定商品」などいろいろと挙げる事ができるが、自宅にいながら商品を購入できるという「便利さ」も大きなメリットである。特に頻繁に利用するものになればなる程、そのメリットを感じる事ができるだろう。
日々の生活の中で、頻繁に利用する実店舗と言えばスーパー。毎日利用する食材や日用品を、自宅にいながら注文でき、受け取れるとなるとどれだけ便利になる事か…。 こんな便利を実現してくれるのが「ネットスーパー」である。日本では、まだまだ利用した事のある人は少ないかもしれないが、巨大スーパーがひしめく英国では、実はネットスーパーの利用はかなり一般的なのである。 ・イギリスで大人気のネットスーパー 小売業世界第5位に入る TESCO(テスコ)は、スーパー経営のモデルケースとして様々なところで注目されているが、ネットスーパーに関しても優等生である。 1999年に開業した TESCO のネットスーパーは、2002年にはネット部門は黒字に転じ、今日に至るまで順調に売上高を伸ばし、現在の年商は2,000億円となっている。 イギリスではこうした大手のスーパーが、ネットスーパーを立ち上げて、利用者を獲得しているが、その人気ぶりをうけて、昨年末にはとうとう「MySupermarket」というスーパー比較サイトが登場して話題を呼んでいる。 大手スーパー4社、TESCO、Sainsbury’s(セインズベリー)、Ocado(オカド)、ASDA(アズダ)のネットスーパーでの商品の価格を比較して、さらにそのままサイトより購入する事のできるのだ。ちなみにこの TESCO、Sainsbury’s、ASDA の3社だけで、イギリスのスーパーシェアの60%を占めている。このように見てみると、イギリスでは生活の中で、ネットスーパーが市民権を得ている事がわかる。 ・アメリカのネットスーパー変遷 アメリカでもイギリスや日本と同じく1990年後半あたりから、ネットスーパーが登場し出した。しかし、その多くは「倉庫配達型オンライン・グローサー」と呼ばれる形態であり、実店舗を持たないネット専業タイプとして、倉庫から一括配送する形態をとった。 このような形態は倉庫開設の初期投資も膨大なうえに、ネット専業であるが故に、その注文だけで商品を回転させなければ利益が出ない。さらには、サイトへの集客やブランド普及のための広告宣伝費も一から必要となる。 結果としては、どこも利益を出すことができず、最大手であった「Webvan(ウェブバン)」をはじめ、その時期のネットスーパーはほとんど市場から淘汰されていった。 そんなアメリカのネットスーパー事情であったが、最近「FreshDirect」というニューヨークのネットスーパーが注目を集めている。 FreshDirect は、失敗した Webvan とは対象的に、ニューヨークのマンハッタンという限られた地域の消費者に対して、非常に高いサービスを提供している。高所得者層が集まる地域に、産地と直接契約して仕入れた新鮮な食材を送るというシステムのため、ユーザーの満足度も高く、リピーターも多い。 FreshDirect のサイトに入ると、色とりどりの写真に、親切にレシピや、ビーフであれば部位の説明まで見る事ができる。FreshDirect はこのようなきめ細かいサービスによって、感度の高いニューヨーカーの心を捉えたのである。 ・日本のネットスーパー市場は、これからが本番か 実は日本でも大手スーパーは早期にネットスーパー事業に参入している。2000年に西友がネットスーパーを展開したのを皮切りに、2001年にはイトーヨーカ堂がネットスーパー事業に参入した。イギリスとほぼ同時期に立ち上がった日本のネットスーパーではあるが、イギリスほどの勢いは見られておらず、細々としたものであった。 しかし、西友やコープこうべなどはネットからの注文を着実に伸ばしており、とうとうイトーヨーカ堂も今年の1月に一部店舗のみで慎重に実験を続けてきたネットスーパーを、首都圏全域に拡大すると発表した。ここに来て、ようやく日本でもネットスーパーも動き出した印象がある。 ただ、日本のネットスーパー事情は、各スーパーがそれぞれに点在しているような状況である。全体の情報をとりまとめるイギリスの MySupermarket のようなサービスが、日本でも普及すれば、一気にネットスーパー利用の動きが加速する可能性もあるだろう。 参考資料 1)STORES Magazine Top 250 Global Retailers 記事提供:株式会社ロックオン
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