ハートビート:投資家心理とファンダメンタルズ(上)【米国市場を前向きに評価する動き】 会計不信や企業収益の鈍化懸念など、米国株式市場の不調を取り上げる論調は、ついに日本でも全国紙の経済紙面を埋め尽くすまでに至った。しかしマーケットの中では、現在の米国市場の風向きをプラス方向に評価し直す論調も一方では増えてきている。 米国市場で「改善の兆し」ととらえることのできる兆候には以下のようなものがある、と日興ソロモンスミスバーニーは指摘している。 1. 6月のISM指数は新規受注の増加が継続し、2000年2月以来最大の生産の伸びになった。 現在の米国市場では、投資家心理が圧倒的にネガティブな方向に傾いてしまっているために、マーケットに存在する「ポジティブなファンダメンタルズ」に対して、冷静な判断を下していないとの意見が根強い。投資家の心理状態とファンダメンタルズのカイ離は、S&P500に表れている。S&P500の株価指数は、昨年末の水準と比較して−17%も下落しているのだが、一方でS&P500の企業収益の予想は、6月15日以降ほんのわずかしか低下していない。S&P500の予想EPSのコンセンサスは、6月15日時点が、2002年+13.6%、2003年+19.9%だった。これが半月後の6月末では、それぞれ+13.5%、+19.6%となっている。 また、収益予想を変更した企業数全体に占める上方修正数の割合は、直近では約40%。これは6月の45%からは低下しているが、1990年以降の平均値である45%からは大きくは離れていない。
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