ハートビート:西武鉄道の減損会計【上】【売買代金は5000億円強に浮上】 お盆ウィークが明けて街に人波が戻ってきた。が、19日も商いは盛り上がりを見せることはなく、出来高は5.6億株に終わっている。先週の株式市場は極端なまでに商いが細り、今年最低レベルの出来高と売買代金に終わる立会い日が続出した。もともと市場参加者がいないことが、薄商いの最大の背景であるのは間違いないが、目の前の株式市場には投資意欲を減退させる要素ばかりが広がっている。来年からはキャピタルゲイン課税の源泉分離課税方式が撤廃されるし、日本企業の会計帳簿はずいぶんとキレイになったとはいっても、さ来年には減損会計が控えている。また特別損失の計上ラッシュが起こらないとも限らない。加えて金融機関からの持ち合い解消売りが、今年は「ETF」や「株式売り出し」に形を変えて流通市場にとうとうと流れ出している。NTTやJTの政府保有株式の市場放出も、少し相場環境がよくなれば間違いなく再開される見通しである。 お盆休みの先週、投資家の買い意欲を萎縮させていた数々の懸念材料、「FOMCの開催を待って」、「宣誓書の提出期限を待って」、「お盆休みが明けるのを待って」、などは、それらが無事に通過できたところで、投資意欲がすぐさま掻き立てられるものにはつながらない。さしたるネガティブな要素もなく、本日は週明けから株価の下落幅が拡大したのは、日本の株式市場だけに存在する固有の問題に因るところが大きいとも言える。 【新高値銘柄はリストラ成功銘柄に絞られる】 19日の軟調な地合いでも、それでも新高値を更新する銘柄は6銘柄存在する。水産株の日本水産(1332)、自動車部品のトキコ(7232)、アパレルの三陽商会(8011)などがその代表格である。三陽商会はすでに2001年前半にはリストラを完了し、今年8月2日に会社側から発表された02年6月中間決算での業績上方修正(最終利益6.5億円→16.8億円)がそのまま評価されている。日本水産はもともと水産事業から家庭用冷凍食品に経営の軸足を移したのが成功し、業績の回復基調が鮮明になりつつあった。冷静に株価を評価し直してみたら、連結ベースの一株当たり純資産247円に対して株価は200円前後の水準にある。大引けでは急落したが、トキコも4-6月業績が急回復を遂げ、その上で一株当たり純資産362円に対して株価はまだ割安な状態にある。企業が自らの努力によって収益環境を整えることに成功すれば、歩みは遅くても着実に株価は上昇基調を取り戻す。
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