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鈴木 一之(すずき かずゆき) |
大和證券株式トレーディング室を経て、株式会社インフォストックスドットコム、リサーチ部チーフアナリスト(日本株担当)。
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ハートビート:再び「強気比率」が増加中
著者: 鈴木一之 プリンター用 記事を転送
▼2003年2月18日 00:00 付の記事
□Stockcampus発のコラム
【個別銘柄から活況が続く】
昨日は週明けから株式市場で大型株が賑わいを見せた。東証1部の出来高は連日の10億株を記録し、日経平均も緩やかながら上昇基調をたどっている。日本ゼオンが500円の大台を4日ぶりに回復。本日付の日経新聞で「液晶表示装置に使う光学フィルムの生産能力を8月までに倍増する」と報じられたことがきっかけ。同じく荏原も一昨日付の日経新聞で「中国の現地法人が中国国内でごみ焼却炉を設計から製造まで請け負う体制を築いた」と伝えられ、2カ月半ぶりの高値水準まで上昇している。
個別銘柄が新聞記事を材料として買われるのは、株式市場全体がぬくもりを帯びてきている証拠である。他にも総合電機大手や造船セクターなど、新しく手がかり材料が出たわけでもないままに下値を切り上げる銘柄が相次いでいる。
その反対にコナミスポーツは連日のストップ安を記録した。親会社のコナミが先週末に発表した2002年10-12月期連結決算で、連結子会社のコナミスポーツの営業利益(2002年4-12月期)がわずか24億円にとどまったことが明らかになった。
同じように加賀電子も下落したが、これは先週末に発表した2003年1-3月期決算の席上で、2003年3月期通期の連結売上高を事前予想から100億円引き下げたことが理由である。さらにジャスダックのインテリジェントウェイブも、2002年12月中間期の業績予想を下方修正したため急落した。
インテリジェントウェイブの株価下落は、下方修正の引き下げ幅が従来予想の経常8.5億円→3.8億円とかなり大幅なものだったこともあるが、セラーテムショックから脱しきれない小型株市場は引き続き業績の下方修正に対する警戒心が強い。3月期決算の期末が迫ってきて、業績見通しの変動に対するマーケットの反応は一段と激しさを増している。機関投資家はポートフォリオの入れ替えを考える時期が近づいており、業績見通しに対してはシビアな見方が求められるようになってきた。
【機関投資家は強気の見方を増やしている】
現在の機関投資家の意思(スタンス)を、例によって月曜日恒例の「QUICK 調査、ブルベア比率」から見てみよう。結論から言って、株式市場の先行きに対して強気の見方が増えている。それはセクターごとの投資判断を引き上げる例が目立っていることからわかる。
代表的なものでは、素材セクターの先行き見通しを「強気」とする機関投資家は、前週の35%から44%に増加した。同じく鉄鋼・機械セクターは46%から52%に上昇している。中国向け輸出が急増し業績の改善度合いが増すと見られているのがこのセクターであり、中でも鉄鋼・機械セクターの52%は半年ぶりの高い水準に到達している。
これはハイテクセクターにも総じて言えることである。電機・精密は19%→30%、自動車は23%→26%、通信は8%→26%へと、それぞれ強気比率が増加した。純粋な内需関連セクターでも、建設・不動産が前週の「強気0%」から15%に上昇。増資報道が続く金融セクターも12%→26%に増加している。
10-12月期GDPは4期連続のプラス成長と判明したばかりだが、体感できる景気の現状はまったくさえないものである。しかし株式市場ではほぼ全セクターにわたって、投資判断の引き上げ、強気比率の増加が広がっている。これほどまでに広範囲にわたるセクターが強気になるのはほぼ4カ月ぶり(つまり昨年10月以来)のことである。
そして今回の特徴は、素材セクターから順にハイテク、内需セクターに明るさが広がっている点である。このパターンはほぼ1年ぶりのことであり、昨年10月の「全業種で強気」というパターンは、株式市場全体が急落したために、今が底値と判断して短期的に強気とするパターンに過ぎなかった。
こうなるとディフェンシブセクターに対する見方は弱まってくる。医薬品セクターの強気比率は23%→11%、公益セクターは31%→11%へといずれも大きくポイントを落とした。いずれも今年に入って最も低い数値となっている。
以上
【今週のスケジュール】
2月18日(火)
12月改訂景気動向指数
速水日銀総裁会見
2月19日(水)
1月米住宅着工件数
2月20日(木)
12月単身世帯消費動向調査
内閣府フォーラム「インフレ目標政策を巡って」
基調講演:伊藤隆敏東大教授、ほか
1月米卸売物価指数
12月米貿易収支
1月米景気先行指数
2月21日(金)
12月の第3次産業活動指数
G7(パリ、22日まで)
1月米消費者物価指数
1月米実質所得
1月米財政収支
■編集部より:
コラム「ハートビート」の掲載は今回を持ちまして最終回とさせていただきます。長い間のご愛読、ありがとうございました。
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