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須田仁之(すだきみゆき) |
株式会社アエリア 取締役 管理本部長
株式会社アエリアファイナンス 代表取締役社長 M&A仲介も手がける
前職より数社の公開企業に関わり、
2004年12月のアエリア社及び2005年12月のゲームポット社の株式公開なども手がける。
IT ベンチャー企業のインタビュー形式でのご紹介や、ビジネスの現場から見たベンチャー企業の最近の動向をご紹介。新興市場や IPO などに関するコラムも。
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「未来のソニーを創る」――インスプラウト代表 三根氏
著者: 須田仁之 プリンター用 記事を転送
▼2007年3月19日 12:00 付の記事
□国内internet.com発の記事
「世界のソニー」出身者が、「未来のソニー」を創るべくインキュベーションに特化した企業、「株式会社 insprout(インスプラウト)」。創業者であり代表取締役の三根一仁氏に創業の経緯や今後のビジョンについて伺った。
須田:三根さんは新卒でソニーに入社されておりますが、そちらでインキュベーションのビジネスを学んだのですか?
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三根氏
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三根:新卒で2002年ソニーに入社して以来、経営企画として VHS の撤退戦略、Cocoon(ハードディスクレコーダー)の立ち上げ、スゴ録(DVD レコーダー)の立ち上げ、ブルーレイディスクの事業戦略に携わってきました。
事業戦略や経営企画の実務の多くをここで学ぶことができました。
また、もうひとつ学んだところは、会社の DNA といいますか、目に見えない企業文化のようなものの存在ですね。
ソニーの設立当初(設立趣意書)に、「自由闊達なる技術者の理想工場」というのがあります。技術者は自由に自分の力を発揮し、事業を成長させるというカルチャーなのです
が設立後50年たっても脈々と受け継がれてるんですよ。
ゼロからものを生み出す技術者の偉大さとソニーのカルチャーの懐の深さは、中にいたものでないと学べないものでしたね。
須田:なるほど。そこからソニーを退職されて、起業されるっていうのはどういったキッカケがあったのでしょうか?
三根:2005年のゴールデンウィークにシリコンバレーに行き、Google のオフィスを訪問させてもらったのがキッカケでしたね。そこで見たのは明るく自由で、かつ、エネルギーに満ちた雰囲気でした。シェフ付の食堂。緑あふれるキャンパス。個々人が自由に創意工夫をこらした部屋。
で、直感的に「Google は21世紀のソニーだ!」と感じたんですよ。また同時に、「どうしてソニーやホンダを生み出した技術立国の日本ではなく、シリコンバレーで Google は生まれたんだろう」「日本にも Google が生まれてこないと日本の経済は本当の意味で復興しない」とも感じました。
自分にできることはないだろうか、と深く悶々と悩んでしまいましたね。腹をくくるのには半年ほどかかりましたが、「技術に立脚したベンチャー企業をプロデュースする」「売上100億の会社を100社プロデュースする」というのを目標に置き、インキュベーション事業を行う株式会社 insprout を設立しました。
須田:なるほど、それは強く共感しますね。insprout 社の事業内容と、同業他社との違い、などを教えてもらえますか。
三根:同業他社との一番の違いはベンチャー企業に対する我々のスタンスですね。通常のベンチャーキャピタルではどうしてもベンチャー企業と「投資家」と「起業家」の関係になってしまいます。
立ち上がったばかりのベンチャー企業が必要としているのは、投資家としての「アドバイス」よりも、実は、「手と頭を使ってくれる同志」だったりするんですよ。
我々はベンチャー企業の「同志」になれればと考えています。
この考え方は我々が支援を行うベンチャー企業の選定の仕方にも表れていて、通常のベンチャーキャピタルが投資しないようなシードステージのリスクが高いベンチャー企業を主な支援先としています。
その中で手を動かし、起業家と一緒に事業家核を作成し、投資をお願いするためにベンチャーキャピタルを一緒にまわり、人材に関しても一緒に募集をかけていきます。
いわば、コンサルティングというよりは、初期段階でのベンチャー企業における「COO の代行」のような役割になってますね。
インキュベーション、ベンチャーキャピタル業界の中でもここまで手と頭を動かし、ベンチャー企業側に立って支援をしているのは我々の他にはほとんどいないと自負しております。
須田:うーん、確かに、おっしゃる通りですね。お金よりも「同士」ですよね。
三根:ベンチャーキャピタル同業他社に対して思うことは、これはベンチャーキャピタルのビジネスモデルの構造的な問題なのですが、ベンチャーキャピタルにとって投資額が大きい方が手数料が大きいため、小型の案件、つまりシード、アーリーステージの案件に対して投資をするのが非常に難しい状態になっているということです。
そのためにポテンシャルはありながらも大きく成長できないようなベンチャー企業が増えているのというが実情でしょうか。
また、お金だけ出して何もしないベンチャーキャピタルが増えているような気もします。
そのようなベンチャーキャピタルはベンチャー企業にとってはあまりメリットがないため今後、淘汰されていくとは思います。
インキュベーション同業他社に対しては、まだまだインキュベーション業界というのマーケット自体が小さいため一緒に盛り上げていって欲しいと思っています。
須田:ぜひぜひ、盛り上げていきましょう!(笑)ところで insprout さんは創業間もないにも関わらず、すごく優秀な方々が集まっている気がするのですが、リクルーティングの秘訣は何ですか?
三根:真似されちゃうのでお教えできません!(笑)
これはいろいろな人から聞かれるのですが、実はよくわからないんですよね。多分、20代でインキュベーションをやろう!という若い企業がうち以外にほとんどないからではないでしょうか。
あとはうちの会社では、「起業家たれ」「仕事は楽しく」というカルチャーを持っているので外から見て「楽しそう!」と皆さん思ってくれるみたいです。
須田:話は変わりますが、三根さんの幼少期や家庭環境はどんな感じだったんですか?
三根:出身が兵庫県西宮市だったのですが、田路はまだ自然が結構残っていて毎日、日が暮れるまで遊んでばかりいました。まあ、単なるがき大将でしたね、よくケンカしてました。頭すごく悪かったので、小学校4年生まで九九を覚えていませんでした。
須田:それでよく東大の法学部を卒業されましたね…。(笑)
三根:まあ、うちはちょっと変わった親で基本的には全部「自分の好きなことやれ」「決めたら途中でやめるな」という感じでした。
例えば、私は中学高校と親元を離れて寮に入っていたのですが、その意志決定も自分でさせられました。「近くの学校に行くか、寮に入るか自分で決めろ」と。12歳の子供に対して人生の一大決心を迫るような無理なことをする親でした。
今思えばその頃の経験があったから「物事は自分で決めるもの」という意識が芽生え、起業という選択になっているのかもしれません。
須田:最後に、今後力を入れて行きたいことなどあったら教えてください。
三根:自社で事業をゼロからプロデュースしていく活動を増やしていこうかと考えています。第1弾は…お楽しみです!(笑)ちゃんとプレスリリースしないかもしれませんが…。(笑)
三根一仁氏の Blog
http://minekazz.seesaa.net/
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ベンチャー企業の「同士」としての役割。とても面白い定義だと思いました。投資される側と投資する側の両方を経験しているものからすると、本当にお金だけではなく、共に心身で苦労する「同士」が欲しいものであり、会社が成長した後も「同士」でい続けることが、最もハッピーな関係性であると感じました。(須田)
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