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2008年10月14日
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パブリック コラム2007年7月25日 09:00
e-Japan 先端テクノロジー解説
e-Japan 先端テクノロジー解説 日本ユニシスメールホーム
e-Japan計画の実現に使われる様々な先端テクノロジーを、基本原理から応用・実用まで、時にはエッセー風に、毎週易しく解説するコーナーです。

健全で安心できる社会の実現に向けた地方自治体の取り組み提案(前編)

国内国内internet.com発の記事
平成19年4月5日に IT 戦略本部より発表された「IT 新改革戦略政策パッケージ」の目標とされている「健全で安心できる社会の実現」について、特に医療制度改革にかかわる国の施策内容に基づき地方自治体として法制度対応を含めた独自の取り組むべき施策(事業)を前編・後編の2回に分けて提案します。

平成18年1月に策定した「IT 新改革戦略」では、IT の持つ社会構造を改革する力を利用者視点に立って有効に使い、国民生活および産業競争力の向上に努めるとともに、日本の抱える社会的課題の改革に取り組み、その成果を世界に向けて発信していくこととしています。

平成19年4月には、「IT 新改革戦略政策パッケージ」が策定され、社会経済における新たな価値の創出等の更なる発展・飛躍を目指して、IT 戦略の一層の推進を図ることが必要、とし、政策パッケージにおける重点的な取り組みが提示されています。

政策パッケージが目指す政策目標概要は、以下のとおりであります。

1.効率性・生産性向上と新価値の創出

行政、企業ともに世界最高水準の IT 基盤を戦略的にフル活用し、組織を超えたネットワーク化等により、我が国全体の効率性・生産性の大幅向上、さらに国民にとっての新たな価値の創出等を目指す。

2.健全で安心できる社会の実現

IT 基盤のフル活用により、老後や暮らしに心配なく、老若男女を問わず全ての人が安心して質的にも豊かな生活を送ることができる社会の実現を目指す。

3.創造的発展基盤の整備

効率性・生産性向上と新価値の創出、国民が健全で安心できる社会の実現を図る基礎となり、将来の創造的発展を導く基盤の整備および活用を目指す。

一方、電子自治体に関し、総務省では、平成15年8月に、「電子自治体推進指針」を策定し(平成18年7月一部改定)、同指針を踏まえ、主に電子自治体の基盤整備と行政手続等のオンライン化等を推進してきました。さらに、「IT 新改革戦略」を受けて「新電子自治体推進指針」を平成19年3月に策定したところであります。

しかしながら、「新電子自治体推進指針」の今後の重点的な取り組み事項として、(1)行政サービスの高度化、(2)行政の簡素化・効率化、(3)地域の課題解決(「ICT を活用した地域の課題解決」、「地域の情報格差の解消」)としており、政策パッケージの目標の 1つである「健全で安心できる社会の実現」について指針が示されていないことが残念であります。

そこで、政策パッケージの目標としている「健全で安心できる社会の実現」を、高齢化社会の進展により地方自治体が取り組むべき施策を提案させていただきます。

現在、地方自治体においては、国の医療制度改革に基づく新たな制度である「後期高齢者医療制度」・「特定健診・保健指導」の対応に苦慮しています。新たな法制度は、今後増え続ける医療費の抑制・財政安定化に向けた医療保険者の広域連合化、さらに健診データの義務化による予防医療・予防介護に寄与する保健指導に取り組むことであります。

このように地方自治体は、法制度の施行を着実に遂行した上で地域に根ざした「健やかに暮らせる町作り」に、行政・住民・関係機関が協力して取り組む必要があると考えます。

ここでは、すでに先行して取り組みがなされている「地域医療連携」について、事例考察を踏まえ提案させていただきます。

医療連携(医療機関等のネットワーク化・電子的情報連携)の意義については、厚生労働省が以下の期待される効果があると示しています。

1.利用者に係る情報(持病、アレルギー、薬歴・検査歴、急変時への対応等)の伝達による適切な医療確保
2.診療画像、検査情報等の円滑な情報交換 → 診療において活用
3.遠隔医療の推進
4.専門医への紹介、セカンドオピニオンへの円滑化
5.重複・不要検査等の是正


更に、生涯にわたる健康情報の効率的な利活用として、

1.健診・診療情報等を電子的に入手・管理し、個人が日常の健康管理に活用
2.個人が健診・診療情報等を医療機関に提供し、適切な医療を受ける


以上を踏まえ、提案する地域医療連携における関係機関・団体等の役割は、

1.医師会
・地域の“かかりつけ医”の支援や各医療機関との連携を担う
・客観的で高精度な統計的・疫学的情報を管理する(安全で効率的、質の高い医療)

2.中核病院
・地域医療連携の中核となる病院で、地域のかかりつけ医の支援や各医療機関との連携を担う
・院内に光学医療機器(CT、MRI)を保有し、画像情報の提供をおこなう

3.各診療所・クリニック
・いわゆる“かかりつけ医院”で、患者の一次窓口として日頃から健康相談を行ったり、病気になったとき最初の診断治療をおこなう
・必要な場合に中核病院の紹介及び検査機関への依頼等をおこなう

4.検査機関
・各医療機関から患者の検体を預かって専門ラボにて分析し結果を報告する
・検査の結果情報の作成元

5.地方自治体(市町村)
・地域医療連携の運営母体(関係機関との調整、場合によっては市町村を超えた調整をも担う)
・共有の医療情報を維持・運営する(国保連合会、広域連合への委託可能)

上記の関係機関・団体が役割を担う地域医療連携(IT を活用したシステム)の実現により、「健全で安心できる社会の実現」を目指すべきであります。

次編(後編)では、地域医療の成功事例を紹介し、提案します地域医療連携システムの概要を述べることとします。

森山 勉
日本ユニシス株式会社
官公庁事業部/官公庁ビジネスセンター
シニアコンサルタント

提供:日本ユニシスユニシス

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