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地方自治体業務の「知財化」と「見える化」の実現方策地方自治体の業務・システム最適化が検討・実施されている。総務省においては、平成17年度と平成18年度に自治体 EA 事業として、20業務を超える基幹業務について EA ドキュメントを整備し公開している。一方で、財団法人 全国地域情報化推進協会(略称:APPLIC)も平成18年度研究事業として「自治体業務アプリケーションユニット標準仕様」に EA ドキュメントを整備し公開している。
筆者は、これらの EA ドキュメントを基に自治体業務の「知財化」と「見える化」が図れるのではないかと考えた。公開されている EA ドキュメントの内容検討から始めたが、どうしても業務の流れが見えてこないという課題に直面することになった。 そこで筆者は、自治体業務の「知財化」と「見える化」を実現するために、EA 手法による「業務の流れ図」を作成し、知財の電子化を実現するツールを利用して「知財化」と「見える化」の実現に取り組んでいる。 本稿では、地方自治体業務の「知財化」と「見える化」の実現に向けた取り組みを紹介することとする。 1.総務省の EA 事業概要と EA ドキュメント 総務省は、平成19年3月付けで「自治体 EA −業務・システム刷新化の手引き−(改訂版)」を公開しています。本公開資料による自治体 EA の位置付づけで、「見える化」を、以下の内容としています。 自治体 EA とは、地方公共団体において IT を活用した行政改革を進める手法の1つです。 IT を活用した行政改革を組織的な広がりをもって進めるに当たっては、行政改革の対象となるサービス・組織・業務・システムのどの部分をどのように見直して、見直した後のどの部分をどのように電子化すれば行政改革のどの目的が達成されるのかについて検討するとともに、その検討内容がほかの者にも分かるように図表などに書き起こすこと(いわゆる「見える化」すること)が重要です。 公開している EA ドキュメント(参照モデル)としては、以下のドキュメントであります。 ・機能分析表(DMM) ・機能情報関連図(DFD) ・情報体系整理図(UML) ・情報実体関連図(ERD) ・データ定義表 ・XML スキーマ(データセット) 以上のドキュメントを参考に、自治体業務の「現状把握」を行い「あるべき姿」を検討し、業務・システムの最適化を目指すこととしています。 一方で、財団法人 全国地域情報化推進協会も平成18年度研究事業として「自治体業務アプリケーションユニット標準仕様」による EA ドキュメントととしては、以下の通りであります。 ・機能分析表(DMM) ・機能情報関連図(DFD) ・インターフェイス仕様 ・データ一覧 ・XML スキーマ(データセット) ・WSDL 定義 以上のドキュメント体系となっており、総務省の EA ドキュメントと同様と言えます。 しかしながら、双方の EA ドキュメントにおいては、業務の流れ図(WFA)が欠如していることから、業務遂行のための事務処理手順・要領が「見える化」できていない課題があります。 そこで筆者は、自治体業務(基幹業務)の WFA 作成に取り組むこととしました。 2.地方自治体業務の「知財化」と「見える化」への取り組み まず筆者は、WFA 作成の裏付(バイブル)となる参考文献の検討を行いました。参考文献の検討としては、総務省の EA ドキュメントと APPLIC の EA ドキュメントを評価しました。 検討結果としては、総務省の EA ドキュメントを参考文献とすることにしました(評価結果は省略させて頂きます)。 (1)参考とした EA ドキュメント 参考とするドキュメントは、機能分析表(DMM“レベル0”)、機能情報関連図(DFD“レベル0と1”)を主体とし、その他を補助資料としました。また、対象業務の法律(たとえば、住民基本台帳業務であれば住民基本台帳法)をも参考とし、筆者の業務・システム構築やコンサルティングの実務経験により WFA 作成に取り組みました。 WFA 作成の準備作業としては、参考とする DFD の階層がレベル0とレベル1であったことから、レベル2まで落とす必要があり準備(整理)を致しました。整理した DFD レベル2に対応した WFA の作成を行ないました。 (2)「知財化」・「見える化」するための電子化作成ツール 次に、WFA を基に「知財化」・「見える化」するためのツールの検討を行うことにしました。 対象ツールとしては、「ACEEVICE」「ARIS」「3DVE」の3種類について検討を行い、最終的に「3DVE」を利用することにしました。 現在、地方自治体の中核的業務である住民基本台帳業務の知財化を完了するところであります。今後の予定としては、保険・福祉関連業務、税関連業務の知財化に取り組むと同時に、地方自治体の担当者からの評価・コメントをうかがいたいと考えております。 今後の「知財化」・「見える化」への取り組み状況については、別の機会で紹介できたらと思います。 森山 勉 日本ユニシス株式会社 官公庁事業部 官公庁ビジネスセンター シニアコンサルタント ![]()
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