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2008年10月14日
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パブリック コラム2008年4月16日 09:00
e-Japan 先端テクノロジー解説
e-Japan 先端テクノロジー解説 日本ユニシスメールホーム
e-Japan計画の実現に使われる様々な先端テクノロジーを、基本原理から応用・実用まで、時にはエッセー風に、毎週易しく解説するコーナーです。

成熟期を迎えた自治体コールセンターの今後の在り方(第2回)

国内国内internet.com発の記事
昨今の自治体行政改革では、品質の向上を唱えつつも行政コストの削減だけに眼が向いていると言っても過言でないと思います。従来の行政経営の延長線上に、工業社会のマネジメントに則して「低コスト・高効率」を最優先し、裁量の範囲を限定したマニュアル化を進める傾向にあります。

一方、住民サービスを向上とする電子自治体の実現策の代表例として電子申請がありますが、国も自治体も投資効果が低迷している状況であります。

電子自治体では、とかく、大きな予算を注ぎ込んだ電子申請がクローズアップされがちでありますが、利用者の利便性を考えるならば、電子申請以外にも眼を向けなければならないはずです。そのために、電子申請の施策事業に消極的な地方自治体が多いい状況でもあるわけです。

電子申請の使い勝手がよくなれば利用率も高まりますが、窓口に行かなければならない手続もありますし、対面で職員に相談をしながら申請する手続もあります。

電子申請の利便性、利用率向上という問題として矮小化するのではなく、従来からの窓口対応、電話対応、郵便受付、自動交付機など住民視点の全体最適化を考える必要があります。

住民から見た行政の「顔」として窓口サービスのあり方をどうするのか、「サービス・イノベーション」にヒントを求め、サービス時代に適した行政経営へと転換すべきではないでしょうか。

1.窓口サービスを支える自治体コールセンター

地方自治体における電子自治体構築の目的は「住民サービスの向上」が圧倒的に高く、次に「業務プロセスの効率化」が上げられます。電子自治体の主要な施策としては、電子申請・届出等、公共施設予約が代表的でありますが、必ずしも住民にとっての日常生活に密着しているとは言いがたいところであります。

せっかく電子自治体で各種サービスを提供することができても、住民との直接接点となる窓口業務が、従来の「たらいまわし」のようでは住民サービスの向上も薄れてしまいます。

つまり、実際に住民が行政機関に質問や苦情がある場合、公開されている大代表へ電話をしたり、せいぜい想定される部局の番号を調べて電話をするのが通常でしょう。しかしながら、一度で直接の対応部署や担当職員に電話が繋がることは少なく、「たらいまわし」がなされることが多いのではないでしょうか。

すなわち、インターネット上で電子自治体を実現しても、パソコンを使えない住民は便利だと感じません。電子自治体の成果を住民に身近なサービスとして提供し利便性を感じてもらうために、住民接点の改革が重要であり、「自治体コールセンター」が期待されているわけです。

コールセンターによる単一の受付窓口を設けることで住民接点を改革したワンストップサービスを提供、かつ、休日(土日)や遅い時間帯でも問い合せが可能になります。自治体コールセンターは、これまでの行政窓口サービスを多大に支えるところまで成熟したと言っても過言でないと考えます。

2.今後の自治体コールセンターの「あるべき姿」と実現方策

今後の自治体コールセンターの「あるべき姿」は、これまでの「行政圏」の視点ではなく、「生活圏」・「経済圏」としてのサービス提供であります。

生活圏とは住民の日常生活の行動範囲となる地域であり、経済圏とは地元企業の経済的行動範囲であります。

(1)生活圏による実現方策

住民の日常生活における通勤・通学・買物などは、市町村を跨る場合が多くあります。また、病院などの公共機関の利用においても同様に市町村を跨る場合が多くあります。

さらに、図書館・スポーツ施設などの公共施設においても通勤・通学者への利用を可能としている場合もあることから、近隣市町村に跨る広域での問い合せ・相談・受け付けを行なう広域行政サービスを実現すべきと考えます。

(2)経済圏による実現方策

地域の民間および公共企業活動においては、生活圏以上に市町村を跨る経済活動が多くあります。

公共事業においても、介護サービス等の民間委託(開放)が推進されていることから、近隣市町村を跨るサービス提供が可能となっております。

地域の民間および公共企業による地域経済を支える近隣市町村を跨るサービス提供を支援する役割を自治体コールセンターが担うことを期待します。

以上の生活圏・経済圏による広域サービスを自治体コールセンターが担うことにより、以下のような更なる効果が期待できます。

■自治体コールセンターを市町村毎に運営するのでは無く、近隣市町村での共同運営により運営コストが削減されます。

■災害時等も含めた安心・安全な行政対応に、自治体コールセンターと連携することにより効率化が図れます。

■地域の民間および公共企業へ役立つ情報提供等(営利目的であれば有償も含め)を実現することで、地域経済の更なる発展が望めます。

これまで2回にわたり「成熟期を迎えた自治体コールセンターの今後の在り方」についてレポートさせて頂きました。

平成の市町村大合併も一段落し、地方分権化が推進され「道州制」の導入が検討されていますが、まずは市町村単位とする行政圏の考えを脱皮して生活圏・経済圏の視点による地域の広域サービスを優先的に取り組むことを地方自治体へ期待します。

なお、本文冒頭部に、みずほ情報総研株式会社の片田保氏が執筆された「サービス・イノベーションとしての行政経営〜 住民との接点を重視する行政サービスへの転換 〜」のレポートより、一部引用させて頂いた。

森山 勉
日本ユニシス株式会社
官公庁事業部 官公庁ビジネスセンター
シニアコンサルタント

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