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齋藤浩一 齋藤浩一(さいとうこういち)
(株)サーチナ・メディア事業部所属
中国専門ポータルサイト「中国情報局」の編集など
「中国IT白書」の編集にも参画


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 ホーム  http://searchina.ne.jp/

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新生「中国鉄通」誕生、弱小キャリアの生き残りかけた戦い

著者: 株式会社サーチナ 執筆:サーチナ・有田直矢 プリンター用 記事を転送
2004年8月24日 00:00 付の記事
□国内internet.com発の記事

中国鉄道部から国有資産監督管理委員会(国資委)への移管を経て、数度にわたる企業内改革を断行してきた通信キャリアの中国鉄通(チャイナレールコム)は、「中国鉄通集団公司」として、今年8月20日、産声を上げた。同社は国資委が進める国有企業の全体的な改革のモデルケースにも認定されている。

中国鉄通の前身は、中国の鉄道主管省庁である鉄道部の傘下会社としての鉄道通信信息有限責任公司で、2000年12月20日に設立していた。もともと、中国全土に張り巡らされた鉄道資源を有効活用することで、その沿線を中心に電気通信サービスを展開、中国鉄道部の新たな収益源として期待されていた。

しかし、通信業界の再編に伴い、通信キャリアの統合や分割を繰り返す中で、IT 主管省庁である情報産業部の実力が突出、鉄道部傘下の鉄道通信が日の目を見ることはなく、むしろ経営は悪化の一途をたどっていた。時折しも2003年、国有企業や国有資産の改革を加速するため、新たに国資委が設立された。

この時点で、鉄道通信は通信業界のお荷物に成り果てており、国有資産の再生が使命の国資委に移管されるのは当然の成り行きとなった。2004年1月20日、鉄道通信は、鉄道部から切り離され、国資委の管轄となり、正式に「中国鉄通集団有限公司」に改称、国資委直轄の中央企業となった。

新生の中国鉄通の市場シェアはわずか2%程度とされている。また、中国の固定電話は加入件数3億を迎え、すでに飽和状態になりつつある。市場開拓の余地には限界があるのではないかと見る向きもある。03年末までに総資産は424億元(5,512億円)、その巨体がまったくの木偶の坊になる危険性もある。

実際、固定電話を主力にすえる中国電信(チャイナテレコム)や中国網通(チャイナネットコム)は、中国版 PHS「小霊通」など、新たな収益源を開拓することで、業容の拡大を図っており、その戦略は現在に至るまで成功している。後発の中国鉄通は今後、懸命に生き残る道を探さねばならない。

中国鉄通の優位は、なんといっても鉄道網に根付いた、中国全土を網羅した事業ネットワークだ。分割を繰り返し、基本的には中国南方の中国電信、北方の中国網通という枠組みができあがったのと比べ、中国鉄通は中国全土31の省や自治区、直轄市に支店網を有し、業務展開できる基盤がある。

また、今後は、鉄道部から離れたことで、鉄道ネットワークに限らない、沿線以外の一般ユーザー向けサービスの展開も標榜している。今年の売上目標は100億元(約1,300億円)。中国最大の通信キャリアである中国移動(チャイナモバイル)の年間売り上げが大体1,500億−2,000億元であるのと比べるとまだまだ小さい。

今後発行される第3世代(3G)携帯電話のライセンス獲得を進めるともいわれる中国鉄通。3G 自体、莫大な先行投資が必要(中国移動は3G に対し、当初2−3年で最低600億元ほどの投資が必要としている)で、中国鉄通では対応できないともされているが、いわば「奇策」も交えて、競争激しくなる中国通信市場に打って出なければならない。

中国本土市場や香港を含む海外への株式上場も見据えている。調達資金規模は30億元程度と考えられているが、上場による知名度の向上、その先にあるブランディングにも大きく貢献するだろう。正式始動の式典席上、同社の経営陣は、「企業内部の基礎はすでに固まった。新たな中国鉄通の目標としては、独立運営を実現、強大化することで、今後3年以内に一流の通信キャリアの一角に食い込む」と意気込みを見せている。

(執筆:サーチナ・有田直矢)
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