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フェラーリのようなトラクターをデザインできるか?―UCD の落とし穴

著者: Bryan Eisenberg プリンター用 記事を転送
2004年9月27日 00:00 付の記事
■海外internet.com発の記事

ユーザー中心デザイン(UCD)の目的はソフトや製品の使い勝手強化/改善だ。 このメリットは商用 Web の設計プロセスにしっくりくるだろうか?  UCD の理念から、 膨大な数の訪問者の多様なニーズを満たす顧客中心の Web サイトはできるのか?

UCD は、サイト変更時の設計や最適化を補足するが、 説得力のあるシステム構築は複雑で対処できないと考られていた。

UCD の本領

ユーザー中心デザインを如実に表す例がペンだ。 なめらかな書き味を目指したゲル状インク、 先端のボール、疲れを和らげるソフトなグリップなど、 そのデザインや機能は長年の UCD プロセスと研究から生まれ、 その進化を示す最たるものだ。 

特に Apple や IBM など、ハイテク業界には UCD の理念が浸透している。

製品や設計プロセスを顧客中心にし、 操作感全体を改善することは、 志の高さだけなく、投資利益率(ROI)や収益の向上にもつながる。

では、小売業者はなぜ自社サイトに UCD の理念を適用しないのか? 

説得力のあるアーキテクチャと UCD の理念が併用されるならそうすべきだ。

UCD は商用サイトに不十分

究極の使い勝手実現が目的ならば、 UCD 選択は賢明だ。 一方、重要業績評価基準達成用に最適化された儲かるサイトが目的なら、 たとえ好意的でも UCD では不十分だ。

操作性第一の改善は志は高くても問題を生む。 トラクターをフェラーリに改造すれば操縦感覚は向上するが畑は耕せない。

Web サイトは商品やソフトではない。 任意で訪れる場所であり、UCD とはほぼ無縁だ。 商用サイトの最高の形は説得力のあるシステムだ。

ソフトと説得力のあるシステム

会計士が Excel などを使うときと Amazon.com を使うときでは、 作業が大幅に異なり、 ツールの使い方を覚え、適応し、学習し、練習しようと試みる。 Web サイトでこのような努力が必要だと、 リンクもたどってくれない。

ソフトは複雑な作業を助けてくれる。 そのような機能を持つサイトもあるが、 説得力のあるシステムはさらに、任意で訪れた人を顧客に転換する。

店頭近くに牛乳を置くと買い物しやすくなるが、 店の収益には悪影響がある。 牛乳にたどり着くまでに余分な買い物をしている証拠だ。

成功している電子商取引サイトは、 ユーザーの購入プロセスとサイトの販売プロセスを結びつける。 説得力のあるシステムは、 顧客へと転換する過程でユーザーを明らかにし、メリットも提供する。

UCD に欠陥はなく、むしろ、 サイトの任意訪問とは対照的に、 製品利用時のさまざまな動機の違いを解決しようとしている。 必要に迫られたサイト訪問はあまりない。

ユーザーと有志

ソフトやペンは必需品で、消費者視点で設計され、 UCD の理念も保証されている。 イントラネットや各種サイト、検索エンジンなどもツールとして機能し、 説得力のあるシステムではない。 これらにも UCD のメリットがある。

ツールとして機能するサイトも、訪問者を集めるには説得力が必要だ。 電子商取引サイトの訪問者は任意であり、 ネット以外でも目的は達成できる。

ほかのサイトも、ショッピングカートの利用、 見込み客獲得手続きへの参加、あるいはブランド展開サイトとの接触など、 依然として任意の要素が強い。

UCD の志は高いが、これまで説明してきた任意の使い方にも、 ネットの複雑な説得にも対処できない。 UCD だけでは、任意で訪れた訪問者に必要な動機付けにならない。

意図的 UCD 改善につながる説得力のあるアーキテクチャ

説得力のあるアーキテクチャも訪問者を中心に考えているが、 UCD との根本的な違いもある。 主要ペルソナに重点を置いていないのだ。 説得力のあるアーキテクチャは、 プロセスの最初のステップから任意参加の問題解決を進める。 これがさまざまな訪問者の細かい動機を明らかにし、 自社サイトと全体の目的に割り当てる。 顧客調査から推定したペルソナは、購入プロセスの中であろうとも、 ユニークな願望、動機、そしてニーズを明らかにする。

ワイヤフレームプロセス中でも、 各ペルソナのニーズが販売プロセスに割り当てられる。 特定の質問に答え、ニーズに対応すべく、 関連のあるコンテンツを持つページが作成される。 そして、クリックスルーパスが定義され、 任意のコンバージョンプロセスへと結びつく各ページのアクションポイントがペルソナ毎にできる。 クルートレイン宣言には、「ハイパーリンクは階層を転覆させる」とある。

まず、各ペルソナとその潜在的な動機を総ざらいすれば、 ワイヤフレームのパスを補完し、 促進するナビゲーションとデザイン要素に取り組む準備が整う。 これで設計プロセスに UCD の理念を適用でき、 サイト構築後に指標を調査しながらパスを慎重に最適化できる。

説得力のあるアーキテクチャならフェラーリのようなトラクターがデザインできる。

サイトの目的

電子商取引、メディア、コンテンツ、見込み客獲得など、 各サイトのコンバージョン目的は、多様かつ複雑で、 操作性の改善だけでは達成できない。 ビジネスの目的達成には、 複雑な購入シナリオや多様な訪問者グループの条件を満たす必要がある。 大半のサイトが UCD の恩恵を享受できるが、 その適用方法、根拠、時期で商用サイトのパフォーマンスに大きな差が出る。


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