中国携帯電話市場における競争(2)
著者: 株式会社サイバーブレインズ 谷本 秀一 プリンター用 記事を転送
▼2004年10月27日 00:00 付の記事
□国内internet.com発の記事
【前回はこちら】
サイバーブレインズが2004年の6月3日から21日まで、13の省や都市(北京市、重慶市、福建省、広東省、黒龍江省、湖北省、江蘇省、遼寧省、三東省、陝西省、上海市、四川省、天津市)の18歳以上の男女計3,720人を対象に行った携帯電話の調査では、現在所有している携帯電話の価格は、全体で「1,000元以上2,000元未満」が約47%、「2,000元以上3,000元未満」が約27%であった。
次期購入意向がある人については、携帯電話の予算は全体で「1,000元以上2,000元未満」が約36%、「2,000元以上3,000元未満」が約35%と、「1,000元以上2,000元未満」の割合が減少し、「2,000元以上3,000元未満」の割合が増加した。
2004年の1台当りの携帯電話の平均価格が1,500元程度であったことを考慮すると、2,000元以上の携帯電話の購入意向が増加しているということは、携帯電話に安い価格のみを要求するのではなく、付加価値に対して2,000元以上の高い価格を予算として考えているともいえる。この傾向は外資系携帯電話メーカーに強く見られる。今後、付加価値となる先端技術や研究・開発に強みがある携帯電話メーカーがシェアを伸ばしていくことが予想される。
マーケットシェア推移
近年、中国携帯電話市場は激しく変化している。販売台数ベースで見たマーケットシェアは、1999年には Motorola が約39%、続いて Nokia が約32%と、中国携帯電話マーケットの70%以上をこの2大外資系携帯電話メーカーで占めていた。当時、中国ブランドのメーカーは全部足し合わせてもわずか数%程度のシェアでしかなかった。
その後、2000年、2001年、2002年と Motorola や Nokia に代表される外資系携帯電話メーカーのシェアが減り、2002年のシェアは Motorola が約26%、Nokia が約18%にまで落ち込んだ。外資系携帯電話メーカーのマーケットシェアが落ち込むのと反対に、中国国産携帯電話メーカーはシェアを順調に伸ばしていった。
そして2003年1〜6月には、それまでマーケットシェアで中国携帯電話市場1位をキープしていた Motorola(約14%)より、中国で主にポケベルメーカーとして知られていたバード(約15%)がシェア率を上回った。またバードの他に、固定電話や家電で知られていた TCL が約12%のシェア、そして家電メーカーやPCメーカーとして知られていた各中国携帯電話のメーカーがそれぞれシェアを伸ばした。その後2003年1〜10月に携帯電話販売台数において、中国国産携帯電話メーカーの合計が全体の60%以上のシェアを占めるに到った。
2003年の後半から2004年の前半には、カメラ付き携帯電話も徐々に普及し始め、モノクロ画面からカラー画面に移行しつつある。その結果、研究開発などに遅れをとっていた中国メーカーのシェアは10%ほどダウンし、50%ほどのシェアとなった。2004年の1〜6月の販売量ベースでの企業別マーケットシェアは、Motorola(約12.1%)、続いて Nokia (約11.9%)となり、マーケットシェア第1位、第2位は再び外資系企業に移った。 Motorola は2004年1〜6月に中国携帯電話マーケットシェア第1位を奪還したが、シェア自体は前年と比べると約2%ダウンしている。マーケットシェア第1位と第2位の差は0.2%ほどに縮んでおり、中国携帯電話市場は競争がより激しくなってきた。2004年末までには、中国国産携帯電話メーカーのさらなる追い上げも予想される。
また、携帯電話における生産ライセンスの緩和が1つの要因となり、携帯電話メーカー数を増加させてきた。激しい競争と経済過熱抑制政策の一環としての金融引き締め策が要因となって、強みを持たない携帯電話メーカーは淘汰され、中国携帯電話市場の競争は新たなフェーズに進んでいくだろう。
(記事提供:チャイナサーベイ)
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