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中国デジタルカメラ市場動向(1)

著者: 株式会社サイバーブレインズ 谷本 秀一 プリンター用 記事を転送
2004年11月17日 00:00 付の記事
□国内internet.com発の記事

デジタルカメラの市場推移

中国におけるデジタルカメラの販売台数が、ここ数年で大きな成長を見せている。2003年の販売台数は約100万台、2004年には250万台にも迫ると言われている。2001年、2002年、中国は世界のデジタルカメラの販売台数の中でわずか数%を占めるにすぎなかったが、2008年までには世界の販売台数の中で、約3分の1近くを中国が占めると予測されている。

デジタルカメラの歴史をみると、まず日本において1988年に富士写真フイルムが開発を行った。しかし当時のデジタルカメラはかなり高額であったため、市場に普及するところまでいかなかった。その後、1995年にカシオ計算機が10万円を下回る低価格商品を発売し、市場への普及が始まった。当時、画素数の主流は35万画素程度であった。その後、急速に技術が進歩し2000年の春には300万画素のデジタルカメラが登場するようになった。現在はさらに画素数が高い400万画素、500万画素といったデジタルカメラが安価な値段で販売されている。

中国においてデジタルカメラは1990年代後半から普及し始め、ここ数年デジタルカメラの販売台数は急速に伸びている。

その背景には、画素数の高いデジタルカメラが市場に投入されたことと、デジタルカメラの価格が下落したことが挙げられる。例えば、200万画素未満のデジタルカメラは2000年には約5,000元もしたが、2003年には1,000元を下回る機種もあった。わずか3年ばかりの間に価格が5分の1程度まで低下しており、200万画素以上のデジタルカメラにおいても同様に、技術の進歩と競争のために価格が下がりつつある。中国ではデジタルカメラの需要は依然として高いが、デジタルカメラを購入する上で価格がネックとなっている面が強い。今後、価格の低下と共に、さらなる需要が喚起されることが予想される。

デジタルカメラでは日本の技術が抜き出ていたため、中国における主要メーカーの中では日本メーカーが断然強く、2003年にはソニー、キヤノン、オリンパス、富士写真フイルムの4大メーカーだけで中国デジタルカメラ市場の約6割の販売シェアを占めた。その後、アメリカのメーカーである Eastman Kodak が続いている。Eastman Kodak の次に中国メーカーの聯想(レノボ)が続いていた。全体として外資系メーカーが中国メーカーを圧倒しているマーケット状況であった。

日本のメーカーが強い理由のひとつは、デジタルカメラのコアとなる部分の優れた技術とノウハウを保持していることだ。デジタルカメラの主な構成は3つに分けられ、(1)レンズ、(2)光信号を電気信号に変換するCCD(Charge Coupled Device:電化結合素子)、またはCMOS(Complimentary Metal Oxide Semiconductor:相補型金属酸化物半導体)センサー、(3)絵作り用のアルゴリズム、である。この3つの構成部分の相互調整が、綺麗な画像になるかどうかの分かれ目となる。

光信号を電気信号に変換する部分は、現在2つの方式がある。CCD はある程度画素数を増やすと画質が悪くなる。CCD のチップを大きくしようとすれば、レンズを大きくしなければならない。一方、CMOS センサーは、画素数を増やせて消費電力が少ないといった長所があるが、ノイズレベルが大きいといった欠点もある。このように、CCD にしても、CMOS センサーにしても、自主開発しようにもそう簡単にはいかず、経験によるノウハウが重要となる。

CCD か CMOS センサーかについて、中国のデジタルカメラ市場においては、約9割が CCD であり、残り1割が CMOS センサーである。こういったコアの部分の技術やノウハウは日本を含めた外資系メーカーが強く、中国企業より先んじている。中国メーカーにとって技術的に導入が可能であったとしても、ライセンス料を支払う必要性が出てくる。その結果、ライセンスを所持している日本メーカーや外資系メーカーが、大きくシェアを占めている状態である。【次回へ続く】

(記事提供:チャイナサーベイ


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