「春節」に恒例の SMS 送信、その盛況ぶりは今後も続くか2月9日は中国のお正月「春節」である。家族で集まって食事をしたり、親戚や友人を訪問することと並んで、SMS(ショート・メッセージ・サービス)を送りあうことが、「春節」の恒例行事になっている。2005年の「春節」連休7日間で、SMS の送信件数は100億件を突破するものと予測されている。
なかでも特に、大晦日(2月8日)と元旦の利用が目立つという。中国移動(チャイナモバイル)系の北京移動によると、大晦日の SMS 送信件数は1億件以上。送信のピークは午後8時から午後9時で、この間に1,000万件の SMS が送信された。 米 Tegic 社が2004年末に実施した、中国における SMS の利用状況に関する調査では、全体の86%が「SMS を新年の挨拶として送信する」と答え、90%近くが「友人や家族の誕生日に送信する」と答えている。この調査は、調査対象の69%が男性となっている。23−35歳という年齢層では、55%が毎日20件以上 SMS を送信していることが明らかになった。送信相手は主に友人(89%)や家族(58%)。恋人をあげた人は全体の30%であった。 コミュニケーションツールとして、すっかり定着した感のある SMS が成長を始めたのは2000年。この年の送信件数は約10億本だったとされる。これが、2001年は189億本になり、2002年には900億本、2003年には1,317億本で1,000億の大台を突破した。2004年の送信件数は2,177億本に達した。5年間というスパンでみれば送信件数は217倍になっている。 ちなみに、こうした SMS の利用拡大は経済にも波及効果をもたらしている。連絡手段以外にも、携帯テレビ、列車のチケット予約やホテルの検索など、SMS による付加価値サービスの利用が増えているからだ。 中国社会科学院情報化研究センターの劉満強・副主任によると、SMS 1本につき0.1元として計算すれば、2004年の SMS 市場規模は217億元(約2,712億円)になる。このほか、着信メロディや音楽サービスのダウンロード料金なども含めると、同市場はさらに大きなものであると考えられる。劉・副主任は、「SMS は、随時受信ができ、単方向課金で料金も割安であるなど、市場の動向を確実にとらえている」と評価した。 第3世代(3G)携帯電話サービスが開始されれば、音楽や動画の配信などが可能になり、データ通信サービスの勢力地図にも変化が起こると思われる。現在は中国の人々の生活に根付いている SMS だが、今後も発展の道をたどるのだろうか。多様なサービスが可能になるなかでの SMS 成功の鍵は、市場を細分化してユーザーのニーズを研究することにあるといえる。 (執筆:サーチナ・中村彩) |