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サーチナ・中国IT最新レポート
サーチナ・中国IT最新レポート 齋藤浩一(さいとうこういち)メールホーム
(株)サーチナ・メディア事業部所属
中国専門ポータルサイト「中国情報局」の編集など
「中国IT白書」の編集にも参画

中国でまもなく地上デジタル標準の発表か

2006年の中国 IT で最も注目される話題といえば、第3世代(3G)携帯電話と地上デジタル放送の動向だ。具体的なスケジュールすら読めない状況が続いていることもあり、様々な憶測が飛び交っている。

そんな中、国家広播電影電視総局(広電総局)科技司の王效杰・司長が、地上デジタル放送標準の発表が近日中にも行われる可能性があることを示唆した。これは、18日に開催された「第3回中国デジタルテレビ産業サミットフォーラム」の席上での発言。7月には同局科学技術委員会の章之倹・高級顧問が、技術テストの停滞を理由に予定されていた6月の発表が不可能であることを明らかにしていただけに、8月中の発表は十分にありえる。

地上デジタル放送について王司長は、広域放送における重要な手段のひとつであり、受信方法は家庭や建物での固定受信だけでなく車載型テレビといった移動受信など多岐にわたると紹介した。今回発表される標準にモバイルテレビ標準が含まれているかどうかは定かではないが、標準不在で産業が混沌とした状況になるのを防ぎたい中国政府にとっても、今がまさにタイミングであるといえる。

当局では、地上波デジタル放送を公共サービスのひとつとして位置づけ、高解像度放送として固定受信と移動受信双方の受信者を対象にしたサービスの提供につなげたいとしている。当然、日本や欧米といった諸外国の産業を視野に入れてのことだろう。

王司長はまた、ケーブルテレビのデジタル化の進展について、今年で3年目を迎えたデジタル化試験が新たな段階に入っていると強調した。山東省・青島市、浙江省・杭州市、広東省・深セン市など全国10数都市において市内全域でケーブルテレビのデジタル化が実現しており、中でも広西チワン族自治区では主要9都市でデジタル化が完了しており、2006年9月にもその範囲が自治区全域に及ぶとしている。

中国で放送のデジタル化が進む背景には、ケーブルテレビネットワークを、テレビ放送だけでなく情報通信の基軸として広く普及させたいという思惑がある。王司長によれば、「ケーブルテレビをデジタル化することが目的ではなく、デジタル化を通じて双方向通信やブロードバンドネットワークなど更に多くのサービスを提供し、ケーブルテレビネットワークを使った各地域の情報化を進めることが本当の目的だ」と述べている通りである。

広電総局のタイムスケジュールでは、2006年にデジタル衛星放送のサービスを開始。第11次5か年規画(「十一五」、2006年から2010年)期間に地上デジタル放送を開始し、2010年までに西部地域を除くすべての県レベルでデジタル化への移行を完了させ、2015年にはアナログ放送をすべて終了させることになっている。スケジュール通りの進行が可能かどうか、まずは標準の発表を待つ必要がある。

(執筆:サーチナ・齋藤浩一)

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