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齋藤浩一(さいとうこういち) |
(株)サーチナ・メディア事業部所属
中国専門ポータルサイト「中国情報局」の編集など
「中国IT白書」の編集にも参画
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中国・全人代でも SMS 詐欺を巡る提議、法整備は進むか
著者: 株式会社サーチナ 執筆:サーチナ・齋藤浩一 プリンター用 記事を転送
▼2007年3月27日 09:00 付の記事
□国内internet.com発の記事
「携帯電話を使用している方ならきっと私と同じような経験をお持ちでしょう。勝手に月額サービス料を徴収するこの手の SMS 詐欺は多種多様で、防ぎようがない状態にある」
これは、5日から16日まで北京市で開催された第10期全国人民代表大会第5回会議に出席した上海代表の周紅玲氏の演説の一部だ。国家レベルの重要事項を決議する全人代においても SMS に絡む詐欺行為が議題として提起されている。周氏は詐欺行為防止のために法改正あるいは法整備を進めることを主張している。
周氏は、先日実際に受け取ったショートメッセージが、返信を誘導して課金サービスへ申し込みさせるという巧妙な手口を持つものだったと説明。うっかり返信して自動的に月額 SMS サービスを申し込まされ、毎月銀行口座から自動引き落としされてしまったケースが身の回りでも頻繁に起きていたことを紹介した。
全人代で上海代表の周氏が SMS に絡む悪質な詐欺について実体験を通して演説したことについて、専門家は現状を冷静に分析する。SMS を通じて詐欺行為を行う業者は、あえて各種料金を毎月数元程度に設定している。だから、ユーザーは自分が詐欺被害にあっていると気づいても、わずか数元から数十元の損失である場合、事を荒立てることもなく、まして損害賠償を請求しようとはしない、というわけだ。
しかし、携帯電話ユーザーが急増を続ける中国では、薄利多売の方式でも累計の違法収入は莫大なものになる。結果、取締りが行き届かないこともあり、うまみのある「商売」となって、そうした業者が後を絶たないという循環になるわけだ。
さらに、本来そうした詐欺行為を防止し、業者を監督する立場にある通信キャリアもまた、そうした業者による違法行為によって自然とうまみを得ている可能性も指摘されている。業者が活発に動けば動くほど、違法合法含めて通信活動は頻繁になり、自社の利益にかなうというわけだ。
仮に、一部の通信キャリアを見せしめのために処罰したところで、業者の活動を直接的に抑止できるかどうかは疑わしい。「違法収入をすべて取り上げた後、彼らが本当に痛みを感じるほどの再度罰金を科すべき」と周氏は主張する。
そこで、周氏は、違法行為を行った業者のブラックリスト作成の必要性を訴える。一度ブラックリスト入りした業者は二度と関連業務につけないよう取り締まるべきというのだ。
問題のある番号と業者との関連を調べるには、通信キャリアの手助けが必要不可欠だ。周氏は、「通信キャリアが積極的にこの問題に取り組むべき。彼ら自身でブラックリストを作成し、サービス業者の信用度合いを管理し、消費者に混乱を与えない環境作りに注力すべきだ」とする。
さらに周氏は、「以前インターネット上で、『SMS 詐欺については、通信キャリアと業者は連携している』という内部告発を見たことがある。もちろん真偽のほどは定かではなく、現時点において、通信キャリアを非難するのは筋違いだが、もし両者の結託が明らかになれば、業者はもちろん、通信キャリアにも厳しい処罰が下せるような法改正が必要となる」と指摘する。
全人代において、生活に身近な話題が提起されること自体、昨今では珍しくなくなってきているが、ある代表の実体験が紹介され、その防止方法などが議題として浮上するというケースは珍しい。全人代の更なる「庶民化」が進んだことを示すと同時に、あまりにも SMS が普及することによって生じた新たな社会問題として、SMS 詐欺は波紋を呼びそうだ。
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