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2008年10月7日
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E-コマース2003年2月25日 00:00

ヘラクレスのどっくんどっくん!

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 今月に入り、ヘラクレス(旧ナスダック・ジャパン)を震撼させる事件が発生している。事の発端は、画像圧縮技術開発を手がける C 社が2月6日に発表した中間決算が、大方のアナリストの予想を裏切って大幅な減益になったことである。

 同社の場合は四半期毎の決算を公表しているため、業績予想の修正を発表する義務はなかったが、大幅増益が確実と思われていたところに大幅減益が突然発表されたため、株価はわずか10日ほどでなんと1/5になってしまった。この暴落は、新興市場に上場されている企業への信用不安という形で波及し、「C ショック」とまで表現されるに至ったのである。(同社の場合、昨年11月に約72万円で公募による増資を強行したことも不信感を生む要因となったが、詳細は省く。)

 新興市場は、経営基盤がまだ確立できていないベンチャー企業が中心なので、業績がブレることはある程度仕方のないことである。しかしながら、短期間に株価がこれだけ急落した一因として、情報公開の姿勢に問題があったこともあげられている。業績が不安定であっても、情報公開を適切に行っていれば、今回のような株価急落劇は避けられていたのではないかと思われるのである。

 最近、ウェブマスターから IR (Investor Relations=投資家向け情報)に関する質問や相談が増えている。IR というと、株式を上場している企業だけの問題と思われがちだが、企業経営に関する情報を公開するという点で、IR の視点はすべての企業に必要なことである。

 IR の基本は、「平等」である。一部の人だけが情報を優先して知り得る不平等を極力排除すること。インターネットは、その点で IR のツールに適している。

 よく、インターネットを活用した IR の事例として、決算説明会のストリーミング放送などが注目されるが、私は必ずしも賛同しない。決して無駄だとは言わないが、やるからには事前に十分リサーチして取組まないと、「リアルタイムで決算説明会を見たいと思ってアクセスしたが、音声だけしか受信できなかった」など、かえって不満を高める結果にもなりかねない。かけたコストに見合う効果をあげるのは難しい、というより、優先してやるべきことが他にもっとあるはずである。

 当然のことながら、開示される情報は正確でないといけない。公開企業の場合、投資家がもっとも関心を寄せるのは企業の業績に関する情報である。前期比マイナスだからといって、比較できないように前期の数字をわざと掲載しないなどは論外だ。最近では、四半期毎の概要に加えて、月次の売上データをウェブに掲載したり、希望者にメールマガジンで配信したりする企業も珍しくない。これらのデータは、あくまで速報ベースであって監査を受けてない数字であるが、事実としての数字をタイムリーに公表して、それをもとに投資家自身で判断してもらおうということである。

 IR を拡大解釈すると、企業が過去にウェブで公開したコンテンツの管理も重要である。過去に発表したリリースをアーカイブ化する際に、都合が悪くなった表現を修正したりすると問題になる可能性もある。

 ある上場企業が、加盟店募集の際に公約した保証条件の記載を後で一部書き直したことが露呈してしまい、加盟店から批判の的になったことがある。たまたま Internet Archive に昔公開されていたページがそっくり保存されていて、改変された動かぬ証拠となってしまった。Internet Archive は、保存して欲しいタイミングを指定できない難点はあるが、いつの時点でどのようなコンテンツが公開されていたかを証明してくれる、公証人役場のような役割を果たしているといえるかもしれない。

 過去に公開したコンテンツをすべてアーカイブ化する必要はないが、少なくともウェブマスターが整理、保管しておいて、いつでも参照できるようにしておくべきだろう。

 結局、小手先だけの細工は、投資家や取引先、協力会社からの信頼を失うことになる。何ごとも誠実さが大切ということだ。

 と、ここまで読んできて、疑問を感じる人も多いかもしれない。今回のサブタイトルはいったい何だったのか、と。そのヒントは、実はここにある。

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