工夫次第で役に立つ?B級マーケティングツール アメリカでは、ウェブマスターのためのマーケティングツールが昔からかなり普及している。多くのツールが簡単なソフトウェアで、無料で配布されているものも少なくない。いわゆるフリーウェア、シェアウェアと呼ばれるものだが、使い方によっては意外に役に立つのである。
いち早くアメリカで使われ始めたツールは、おそらくニュースグループ関係のものだろう。日本ではニュースグループはあまりなじみがないかもしれないが、ウェブが十分に普及していない頃、インターネットの基本はメールとニュースだよ、しきりに言われたものだ。 複数のグループにクロスポストを効率よく行い、他人の投稿のシグネチャに記載されたメールアドレスを自動的に抜き取るツールが自然発生的に誕生した。私がインターネットを始めた1995年でさえ、主要なグループに投稿すると間もなく怪しいスパムが届くようになったことから考えると、ニュースグループからメールアドレスを抜き出すツールはかなり前から普及していたと思われる。 これらのツールは、その後ウェブ上で運営される掲示板にも対応するようになる。ただし、いわゆるメールアドレス収集ツールは、基本的にはメールアドレスと思われる文字列を単純に抜き出して保存するだけである。一応、キーワードを指定できるようになっていて、サーチエンジンからキーワードの含まれるページを探す機能はついているが、メールアドレスの持ち主の名前や、どういう目的でメールアドレスを公開しているのかまでは当然わからない。単にメールアドレスだけを収集して、一方的にスパムを送りつけるのは逆効果に他ならないので、もちろんおすすめできない。 おそらく1996年頃だったと思うが、私も一時、アメリカ製のメールアドレス収集ソフトをある目的で使っていたことがある。HTML ファイルからメールアドレスを抜き出せるということは、通常のテキストファイルからも同様にメールアドレスを抜き出せる。私の使用していたソフトは、アウトルックなど主要なメーラのデータファイルを指定して、その中からメールアドレスを抜き出すことができた。エラーで戻ってきたメールや資料請求メールを一つのフォルダにまとめておき、このツールでメールアドレスを抜き出せば、該当者のメールアドレスリストが簡単に作れる。もっとも、今ではメール本文やヘッダの情報を簡単にCSV化してくれるフリーウェアがあるので、わざわざそんな使い方をする必要はないのだが。 ニュースグループや掲示板から大量のメールアドレスが収集できるようになると、おのずと誕生するのが大量のメールを一斉に配信するソフトウェアである。一般にバルクメーラとかマスメーラなどと呼ばれているが、同時に複数の SMTP サーバにアクセスして、ひたすらメールを配信することに専念するツールである。CSV などの簡易データベースと連動して、データベースに入力された項目を文面やヘッダに差し込めるので、「差込メールソフト」と呼ばれることもある。 私が Search Engine Optimization(サーチエンジン最適化)という言葉を始めて聞いたのは、あるマーケティング会社が主宰しているモデレータ形式のメーリングリストで、1998年頃だったと記憶している。もちろん、当時に比べると概念や手法は大きく変わっていると思うが、その時にアメリカで自動的に主要サーチエンジンの掲載順位をチェックしてくれる無料ツールがあると聞いてダウンロードして使ってみたことがある。今では順位をチェックしてくれるだけでなく、より効果的なメタタグを自動生成してくれるなど、SEO を支援してくれるツールも数多く登場している。 これらのソフトウェアは、決してマーケティング活動を全自動化できる魔法のツールではない。あくまでもウェブマスターの作業を効率化してくれるもの。使い方次第では大きな効果も期待できるので、一通り試してみるのもいいだろう。 最新トップニュース
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