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E-コマース2003年3月31日 00:00
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コレポンを見直そう

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著者:佐藤 尚規
国内internet.com発の記事
 コレポンとは、英語の correspondence の略である。調査業界ではコレスポンデンス分析というパターン分類型の分析手法があるし、日本の銀行が海外の銀行と結ぶ為替取引契約(コルレス契約)も correspondence という言葉が使われている。

 コレポンの本来の意味は、通信や文通など、文書をやりとりすることで、貿易の世界ではコレポンといえば、海外の取引先と主に英文の手紙やメールでコミュニケーションを行うことを指す。

 私が学生だった頃は、まだテレックスが使われていた時代で、新規取引の打診やサンプル請求などは依然としてエアメールが中心だった。ウェブなどはない時代で、取引先候補をリストアップするのに、ジェトロの図書館でディレクトリを閲覧したりしていた。そうやって、手間も郵送料もかけて送る引き合いである。相手に取引してもいいかな、という気を起こさせるために、おのずと手紙の文面には知恵を絞ることになる。

 引き合いを受取る側も、請求があったからといって、すべてに無条件でサンプルを送っていたのでは、余計なコストがかさんでしまう。きちんと対応する価値のある相手かどうか、判断するのは見知らぬ海外の企業から届いた一通の手紙だけなのである。それを判断するために必要な情報が欠けていたり、貿易の慣習に疎いと思われたりすると、ボツになるのが目に見えている。商慣習に添ったスマートな書き方で、しかも必要な情報を網羅した手紙を書かなければならない。それがコレポンの基本である。

 さて、最近では初めてのコンタクトをメールで行う機会も多い。私のところにも、いろいろなメールが届く。しかしながら、メールによる引き合いや問い合わせの中には、要領を得ないものも少なくない。文面に書かれてあるべき情報が足りないのだ。URL だけ記載していて、詳しくはウェブサイトを見てください、という手はないことはない。それにしても、自社の業務内容や特徴くらいは発信者の言葉で説明が欲しいところだ。ウェブはたしかに会社案内や商品パンフレットの役割は十分に果たすかもしれない。だが、いかに素晴らしいパンフレットを見せられても、営業に来た担当者が無口ではせっかく足を運んだ意味が半減するというものだ。

 にわかにテレビなどで取り上げられている、ナイジェリアなどアフリカから送られてくる詐欺メールをご覧になったことはあるだろうか。書かれている内容はめちゃくちゃで、ちょっと常識のある人ならひっかかることはない。しかし、実際に騙されて指定された銀行に送金する人が世界中で後を絶たないという。

 これらの詐欺メールは、1990年代初めにはファクスやエアメールで送られていたものをメールに書き写しただけのものが多いが、実にコレポンの基本に忠実に綴られている。「こういう儲け話もあるかもしれない」と信じ込ませるために工夫したな、という文面である。

 アフリカからの詐欺メールを参考にしよう、とは言わない。個人対個人のメールでは「タメ」や「省略」もいいだろうが、ビジネスシーンでは、エアメールでやりとりしていた頃のコレポンの基本から学ぶことも多いような気がする。

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