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2006年11月6日 09:00

『Zune』推進のため、道を譲る『MSN Music』

著者Ed Sutherlandオリジナル版を読む海外海外発
音楽配信事業の座を『Zune』に譲るのが、MSN の務めということなのだろうか。

Microsoft (NASDAQ:MSFT) は現在、メディア配信事業において新戦略を進めており、その要となるのが Zune だ。Zune 戦略では、サービスのみを手がけていたこれまでの方針を変更し、プレーヤー ハードウェアとメディア配信サービスを両方とも自ら手がけ、Zune ブランドで展開する。そのため、Zune のメディア配信サービス『Zune Marketplace』と、既存サービス『MSN Music』の内容が重なる形になってしまった。

MSN サイトに掲載中の通知によれば、11月14日 (Zune プレーヤーの発売日) 以降、MSN Music のユーザーが楽曲を購入する際、Zune サイトまたは RealNetworks の音楽配信サービス『Rhapsody』にリダイレクトするという。

同社は通知の中で、「MSN Music のアルバムおよびアーティストページにある購入ボタンは、Zune および Rhapsody へのリンクに変わる」と記している。

要するに、Apple Computer (NASDAQ:AAPL) のメディア配信サービス『iTunes Store』が市場を支配している以上、自社内に複数の競合サービスを持つ必要などないということだ。

従って、MSN Music が今回のような形で楽曲販売から手を引くのは、Zune 戦略を後押しするためといえる。Microsoft は Zune プレーヤーの発売に合わせて、Zune Marketplace の提供も開始する。同サービスでは、『Zune Pass』という月額14.99ドルの定額制と、『Microsoft Points』による曲単位購入制を採用する。

なお MSN Music のサービス変更に関する情報ページでは、これまで MSN Music から購入した楽曲について、今後も継続して利用でき、承認済みパソコンへのコピー、ポータブル プレーヤーへの転送、CD 作成が引き続き可能と明記している。

MSN Music による楽曲販売サービスが始まったのは2004年だったが、市場を圧倒する iTunes Store (当時は iTunes Music Store) からデジタル音楽ユーザーを引き離すことは適わなかった。Apple はデジタル音楽ダウンロード市場の70%を占め、残りのわずかなシェアに、10種前後の競合サービスがひしめく形だ。

調査会社 Yankee Group のデジタル音楽アナリスト Mike Goodman 氏は、MSN Music について「Apple の肩にかかった埃のようなもの」と評する。

Zune Marketplace を推進しつつ MSN Music の楽曲販売を維持するのは、「身内で競合することになるのだから意味がない」と Goodman 氏は述べた。Microsoft の新しいデジタルメディア配信戦略 Zune が成功するか否かは、市場を細分化しないことに大きくかかっている。

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