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Apple、DRM による楽曲保護の廃止を提言

Nicholas Carlson
 
Apple のCEO (最高経営責任者) Steve Jobs 氏が、デジタル著作権管理 (DRM) ソフトウェアで暗号化された楽曲の販売をやめるよう、レコード会社に呼びかけている。以前、公式声明で宣言した同社の見解を、1年もたたないうちに覆したことになる。

「すべてのオンラインストアが、オープンでライセンス可能な形式でエンコードされた、DRM に縛られない楽曲を販売する世界を想像してみてほしい」と、Jobs 氏は6日に Apple サイトに掲載した文章の中で述べている。

「そうした世界では、あらゆるストアで購入した楽曲を、あらゆるプレーヤーで再生できる。どのようなストアでも、あらゆるプレーヤーで再生可能な楽曲を販売できる。これは間違いなく、消費者にとっては最良の選択肢で、Apple も喜んでそれを受け入れるつもりだ」

Jobs 氏と Apple はこれまで、違法コピーを防ぐ自社 DRM 技術『FairPlay』の性能について自信を表明していた。フランス政府が2006年に、あらゆるデジタル音楽ファイルをあらゆるデジタル音楽プレーヤーで再生できることは、侵してはならない人権だと宣言し、続いて FairPlay フォーマットの公開を要求したとき、Apple はこれに応じなかった。

「違法ファイルの合法的な代替物が消費者の心をとらえれば、合法的な楽曲販売は急激に衰えるだろう」と Apple は警告していた。そればかりか、「国家的な違法コピー支援」とフランスを非難していた。

ところがいま、Jobs 氏は DRM について、「違法コピー防止の役には立たず、これからも役に立つことはない」と主張している。Jobs 氏によれば、世界中の違法な音楽ファイルのほとんどは DRM フリーの CD からコピーされたものなので、DRM は消費者の自由な音楽利用を妨げるものでしかないという。

EMI Group の広報担当 Adam Grossberg 氏も、DRM が完璧な解決策ではないと認めている。

「デジタル機器やプラットフォーム間での相互運用性がないことは、消費者にとって大きな問題になりつつある」と、Grossberg 氏は取材に対して述べている。

Grossberg 氏によれば、EMI はそうした問題点を受け、DRM フリーの音楽を配信、販売する新しい方法の試験に取り組んでいるという。Grossberg 氏はその例として、ミュージシャンの Norah Jones と『Yahoo! Music』が参加した最近の取り組みを挙げた。

「反応は好意的だ」と Grossberg 氏は述べている。
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