主要企業の決算会見発言記録を、新興会社が無料で提供中水は低きに流れるの例えにあるように、情報の伝播しようとする性質を抑えることはできない。それは投資のための情報にもいえることだ。
2000年10月に米国証券取引委員会 (SEC) が株式公開企業に対し、公平な情報開示を課したことは、一般の投資家たちにとって大きな出来事だった。 この公平な情報開示義務は、株式公開企業が証券アナリストに提供する情報を、同時に公にしなければならないというものだ。この規制の結果として目立つ成果の1つが、企業の四半期決算発表の電話会見を、誰でも聞けるようになったことだ。 しかし、電話会見では決算発表のプレスリリースやバランスシートと重複する内容も多く、投資解説本の著者で投資家の Tom Taulli 氏は「会見を聞くのは骨の折れる仕事」と語る。とはいうものの、企業によってはプレスリリースで触れない情報を会見で言及することもあり、Taulli 氏によると電話会見で収集できる情報には、間違いなく価値のある情報が存在するという。 そこで、電話会見の発言記録を作成し、インターネットでアクセスできるようにすれば、数々の利点が生まれる。いつでも読めるだけでなく、キーワードで検索が可能な上、一部を写し取って報告書やスプレッドシートに取り込むこともできる。 決算会見の発言記録市場は、これまで金融情報サービス大手の Thomson Financial が独占してきた。同社は、会見発言記録を含むサービス『StreetEvents』を、年額6000ドルないし8000ドルで投資家向けに提供している。しかし、この発言記録を無料提供しようという新興会社 Seeking Alpha が現われた。 Seeking Alpha は、株式市場や個人の資金運用に関した Blog ネットワークを運営する会社だ。同社は先週、今後数日から数週間内に予定している、およそ400社の決算会見について、発言記録を無料で公開すると発表した。同社のサービスは、すでに利用可能だ。 Seeking Alpha の創設者で、以前はハイテク分野の株式調査アナリストだった David Jackson 氏は、次のように述べている。「投資関連情報の大衆化の流れは、途絶えていないということだ。SEC は、職業投資家がほかの投資家に比べて、有利になるのを避けようと、この5年間本気で取り組んできた。決算会見の発言記録は、職業投資家が依然として優位性を保っていた最後の分野の1つだ」 Seeking Alpha は、個人投資家が翌日の株式取引開始前に情報を活用できるよう、会見終了後6時間以内に、完全な発言記録を公開する。 Jackson 氏は、発言記録の無料提供により、同社の Blog ネットワークが株式投資家の必読サイトとしての存在感を高め、トラフィック増による広告露出拡大と、広告売上増をもたらすと見込んでいる。 関連テーマ 最新トップニュース
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