AT&T と BellSouth 合併へ、止まらぬ米国通信業界の整理統合世界最大手通信事業者の1つ AT&T (NYSE:T) は5日、通信大手 BellSouth (NYSE:BLS) を670億ドル相当の株式交換により買収すると発表した。
AT&T は、すでに SBC Communications との合併手続きを完了し、新生 AT&T として業務統合を始めている。さらに AT&T および BellSouth と、米国最大手の移動体通信事業者 Cingular Wireless との資本関係から、規制当局の承認を経て AT&T と BellSouth の合併が完了すれば、移動体通信/ブロードバンド/ビデオ/通話/データ通信サービスを手がける巨大通信事業者が誕生する。 AT&T と BellSouth は Cingular Wireless に資本参加しており、それぞれ60%と40%の支配権を持っている。AT&T と BellSouth は発表の中で、合併後の新会社は、無線/有線の IP ネットワークを完全に統合したサービスと、高度なソリューション全般を提供することになると述べている。 今回の買収には、競争力強化の狙いもある。とりわけ、電話および VoIP サービスを提供するケーブルテレビ会社や IPTV に移行中の旧 AT&T 系 (1984年に AT&T の分割によって生まれた) 地域電話会社を意識したものといえる。 BellSouth は IPTV の試験を行なうと同時に、ビデオサービスの提供も検討中だが、Verizon Communications や SBC Communications (合併に伴い新生 AT&T として活動中) といった、同じ旧 AT&T 系地域電話会社に比べて、慎重な姿勢をとってきた。 近年、規制当局に通信事業者の大型合併を容認する傾向があるとはいえ、基幹通信に関する権限が一極集中することに対し、消費者団体が反発するのは当然だ。実際、米消費者連合と Consumer Union が、今回の合併を承認しないよう規制当局に求める声明を発表している。 AT&T と BellSouth は5日の発表で、両社が地域電話/長距離電話/ビデオサービス市場において実質的に競合しておらず、企業向け市場においても BellSouth は AT&T の主要な競合相手ではないため、合併によりこれら市場における競争性を損なうことはないと述べている。 米国において、数年に渡り規制当局の厳しい監視下にある旧来の電話通信事業者は、現在ケーブルテレビ会社のビデオ/データ/音声サービスの「3点セット」による押し上げに悪戦苦闘している。旧 AT&T 系地域電話会社が、IP 化により通信回線を通じて提供するビデオサービス、すなわち IPTV に参入したがる理由もそこにある。 関連記事 最新トップニュース
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