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2008年10月12日
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Webファイナンス2006年7月3日 13:50

「初回特別インタビュー:株式上場の現場を語る」

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Q 須田さんはいくつかの会社の IPO(株式公開)に携わっていらっしゃいますが、金融のスペシャリストなのですか? また、IPO に携わった背景などはございますか?

A いえ、新卒でたまたまエンターテイメント系のベンチャー企業に就職したのですが、その会社が入社した年にちょうど IPO したことがきっかけでした。それまでは「ベンチャー企業」「株式上場」すら全く知りませんでした。

その会社が上場した90年代後半を境に、東証マザーズ、ナスダックジャパン(現大証ヘラクレス)、札幌アンビシャスといった新興市場が創設されて、ベンチャー企業にとっての市場環境が整ったことが、いくつかの IPO する会社に携われた理由だと思います。

Q 2000年のネットバブル崩壊後、一時期途絶えていたネット系 IPO が復活をしてきています。最近の IPO 人気をどう思われますか?

A ベンチャー企業が市場を活性化させることは非常に良いことだと思っています。今年の1月から新興市場の相場は調整中ですが、これも長い目で見れば市場環境の浄化になりますので良いことだと思います。

Q ところで株式会社アエリアはモバイル関連の会社として2004年末に上場されましたが、その後一年でなぜ子会社のゲームポットを上場しようと思われたのですか?

A 元々、子会社のゲームポットは上場を目指して韓国のオンラインゲーム会社との合弁会社として設立された会社です。2002年に韓国側の会社が別の会社に吸収合併されてしまったため、韓国企業側の持ち株を買い取って100%子会社化しました。

人員の支援やオフィス機器の共有はあったものの、経営自体は独自のチームで行われておりました。また、アエリアの上場に際しては、モバイル事業、ソリューション事業を主な事業内容としており、上場審査されていた期については、ゲームポットの主力事業であるオンラインゲーム売上はゼロでした。

ところが、ゲームポットが手がけたオンラインゲームの「スカッとゴルフパンヤ」が大変好調に売上を伸ばし、親会社アエリアの業績も上回る程になったのです。そこでゲームポットの経営陣より、同業のガンホーオンラインエンターテイメントが先に上場してしまったことへの危惧もあり、「是非とも早く上場して信用力を確保したい」という意向がありましたので、子会社を上場させる方針を固めました。

Q このとき、アエリア社の株式を1株持つ株主に無償でゲームポット社の株式を1株配るという、日本ではこれまでに例が無く、市場関係者の間では大変話題になるような方法をとられていますが、これはどのように思いついたのですか?

A 米国では「スピンオフ」という子会社株式を親会社の株主に全て分配することが盛んに行われておりますし、この方式が一番直接的に親会社の株主に子会社上場のメリットを与える方法だと考えられているからです。

当時もいろいろと調べてもらったのですが、例えば2005年末の同時期に行われた会社で NASDAQ 上場の Alloy 社(NASDAQ:ALOY)というネットのマーケティング会社がマーチャンダイジングの会社 dELiA 社(NASDAQ:DLIA)をスピンオフしており、両社ともに NASDAQ 本則市場に上場しています。私どもが行ったものとは若干違い Alloy 社1株の保有者に dELiA 社1株の現物株式と0.5株の優先株式購入予約権を与えるものだったようです。

同様の手法は IT 系企業以外でも数えきれない程行われており、メディア大手 Viacom が米 TV 大手 CBS をスピンオフしていたりします。

当初は上記の例に倣って米国のスピンオフ同様に全ての株式を分配することを考えていたのですが、日本では親子上場が多いこともあり、その方が合うのではないかと Blog で大変有名な会計・税務の先生のご意見(無償でアドバイス・アイデアだけ頂いてしまいましたので、この場を借りてお礼申し上げます)もあり、その方向で進めることになりました。

Q それでは、このアイデア自体は外部の方からのアドバイスですか?

A アイデア自体は社内で出しました。以前に製薬会社が米国の子会社をスピンオフした事例を見つけまして、その事例をベースにいくつかアイデアを出し合いました。最終的には、顧問弁護士の先生方や企業法務に強い大手弁護士事務所の先生や、大手税務コンサルティングの先生などプロフェッショナルな方々に入って頂きながら、ようやく実現できました。

Q 最速の親子上場と日本で稀な方式に批判もありましたが…

A これまでの親子上場には、親会社の一般株主を軽視して、親会社の経営陣、オーナーや直前に株式を購入できる方たちだけが上場する直前の子会社の株式を持てる状況が見受けられました。

今回の方式では、これまでのように親会社の一般株主は一切子会社株式を持てないままで上場させるという一般株主軽視のやり方から、たとえ1株の親会社株主にも平等に子会社株が貰えるという方式にしています。

資本市場での株主への平等な利益分配としては当たり前なことだとは思うのですが、今まで日本では行われていなかった方式ですので、非常に画期的なことが受け入れられた例だと思っています。一部で批判されてしまっているのは非常に残念です。

新しいことにチャレンジすることが手控えられるような風潮になりつつありますが、たとえ困難な仕事であっても、ステークホルダーにメリットがあることについては引き続きチャレンジしていきたいと思います。

比較図

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