IT 関連分野への景気後退の影響は?米国の経済状況は、クエスチョンマークに取り囲まれている。景気の後退、少なくとも深刻な景気の減速が見込まれるが、IT 関連支出および予算にはどのような影響が出るのだろうか? カリフォルニア州サンノゼで開催された『IDC Directions 2008』の午後のセッションでは、そんな疑問が取り上げられた。
IDC で世界 IT 市場担当副社長を務める Stephen Minton 氏は、IT 市場が2008年に直面する可能性のあるシナリオを語り、2001-2002年に生じた前回の大不況と比較した。 前回の不況では、米国はダブルパンチを受けた。まず、インターネットバブルが崩壊し、サンフランシスコ湾岸地域でオフィススペースやほとんど使われていないサーバー設備が大量に余り、引っ越しトラックが不足するという事態につながった。次に襲ったのが、2001年9月11日の同時多発テロだ。これにより、すでに厳しかった状況がいっそう悪化した。 しかし、2008年のシナリオには大きな違いが2つある。まず、テロがシナリオの中に登場しておらず、考慮すべき要素とされていない。そしてもう1つ、今回の不況の原因となっているのは、過大評価された一群のハイテク新興企業ではなく、本来なら購入不可能だった家を買い、返済能力を超える債務を負った消費者だという点だ。 「今回の景気悪化は、2001年とは大きく異なる。2001年の不況は、まさに企業が原因だった。(ハイテク分野の状況が) あれほど悪化した一因はそこにある。今回の不況で注目すべき業界の筆頭は金融サービスだ」と Minton 氏は語った。 IDC は、経済指標の悪化にもとづき、米国および西欧の IT 関連支出予測を引き下げてはいるものの、パソコン関連支出が前年比20%減となった2002年とは異なり、支出が前年を下回ることはないと見ている。 IDC の予測によれば、2008年の IT 支出予算の成長率は、8%だった2007年の半分にあたる4%前後になるという。IT 管理者はプロジェクトへの投資に及び腰になり、一部のプロジェクトについてはペースを落とすか、延期するだろうと Minton 氏は述べている。一方で、世界の他の地域は好調を維持している。BRICs 地域 (ブラジル、ロシア、インド、中国) では、IT 関連支出が2008年に10%ないし20%増加するものと見込まれている。 最新トップニュース
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