InternetStockレポート2000年8月11日 00:00
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東京マーケット - アンリアルの物色

この記事のURLhttp://japan.internet.com/isreport/20000811/1.html
著者:間瀬 博行
国内internet.com発の記事
◆ 8月10日(木)の指標

日経平均     15975.65(▲ 58.95)
TOPIX     1480.93(▲  0.26)
日経店頭平均    1662.77(+ 18.88)

東証1部売買高    5億株
売買代金       7千億円
東証1部時価総額   397兆円 (▲0.06兆円)

東証1部値上がり銘柄   617銘柄
東証1部値下がり銘柄   598銘柄

米ドル       107.68円 (15時10分ごろ)
国債指標銘柄利回  1.72%


◆ 9日の米国株式市場の流れ

ナスダック 3853.50(+4.95)
ダウ 10905.83(▲71.06)
米国30年債 5.726%(▲0.006%)

9日の米国株式市場では、昨日の東京市場にも影響を与えたシスコの好決算が好感されて上昇し て スタートしまいしたが、結局はナスダックは小幅上昇、ダウも下落して終了しています。

このところ「インフレ懸念からの更なる利上げはない」との見方がマーケットのコンセンサス となってきましたが、この日は地区連邦報告で「地方経済の経済成長に減速の兆候が見られる」 との 報告がありました。この報告は、金利の上昇圧力が更に減退したという意味でマーケットには プラスの要因と認識されましたが、結局は景気は減速傾向にあることが改めて見直される結果 となりました。

こうなると、ディフェンシブとしての薬品関連に資金がシフトすべきなのですが、この日は 抗うつ剤の特許の延期が控訴審で否決されててイーライ・リリーが下落したことから、薬品関連 の 特許に関する不安が高まってメルク、ファイザーなどの薬品関連は軒並み下落しています。 そして、個人消費の減退への不安も高まってウォルマートなどの消費関連も下落しました。 (Ref:ディフェンシブって何?)

さらに、株式から資金を債券にシフトしようという流れも再度スタートしていて、米国30年債 は 上昇しています。また、米国では、米国の景気減速感を背景に今後は割安感の残る日本株に資金 をシフト が進むとの先月のアナリストのコメントが注目されているようです。


◆ 10日の東京市場の大きな流れ

10日の東京市場は方向感が乏しく、マーケット全体では小幅な値動きで終始する一方で、この ところ の割安感を背景としたネット関連への注目の流れが加速しています。心配された夏休みシーズン の 中でのSQ前の裁定解消の影響も少なく、マーケットの焦点は急騰を続けるネット関連へと流れて います。 (Ref:裁定取引って何?)

しかし、こうした動意が乏しい一日が表れたことで、マーケットではそごう問題をきっかけとし た 持合解消の流れによる需給の悪化は一段落したとの見方も増えています。こうしたことから、 需給関係の悪さから売りこまれてきたセクターで割安感のあるセクターにも、物色の流れがスタ ート しています。この流れでは、鉄鋼、機械、建設などの景気敏感セクターの上昇が目立っていま す。 (Ref:割安とは?) (Ref:今更人に聞けない持合解消の背景

日銀がゼロ金利を解除するかどうかについてはマーケットの大きな焦点とはなっておらず、むし ろ 「金融政策のあり方にかんする政治的な問題」との見方が多いようです。このことからマーケッ ト は、既にある程度ゼロ金利解除の流れを織り込みはじめたと考えられそうです。

最悪と言われた需給関係に回復の兆しが見えてきたことで、マーケットは平静を取り戻して ネット関連を中心に割り安物色の流れがスタートしている構図になっています。 (Ref: 需給について)


◆ 今週から続くネット関連株の物色の流れ

今週から本格化してきたネット関連への資金流入の流れですが、当初はソフトバンクやオラク ル、 ヤフー、トレンドマイクロなどの主力から物色される流れを見せていましたが、昨日のマーケッ ト ではこのネット主力物色の流れがネット関連全般に波及して、本日のマーケットも昨日のこの流 れ を引き継いでいます。

ただ、本日のマーケットではソフトバンクやオラクルなどの主力の上昇が緩やかになって、逆に 出遅れ感の強まった新興系のネット関連の上昇が目立っています。目立つところでは、 クレイ、サイバー、バリューJ、モーニングスターなどが10%以上の上昇を見せています。 またマネックス証券はこれで公開来5日目のストップ高となりました。

また、本日の流れの特徴としては角川書店や日本テレビなど、本業の土台がしっかりしていて 3月前半までのネット株が大きく買われた流れでネット関連と目されてきた銘柄の追随が見られ ない のが特徴的です。

米国を中心に、これまで随分とネット関連株の適正水準や株価の判断基準に関するマーケットの コンセンサス作りの議論がなされてきましたが、現状のところ、この水準や判断基準に関する コンセンサスの生成は日の目を見ていません。

これは、そうした水準や判断基準について議論することは、将来が全く未知数のこのネット分野 に関 しては無意味との見解が大きく影響しているのですが、このことは、マーケット全体の環境が良 くなると、逆に将来の収益の上限が比較的予想しにくい分野に期待が集まり安い構造を作り出し てい ると言えそうです。

従って、ネット関連と称される分野でも将来の収益の見通しが比較的わかりやすいソフト、シス テム 関連の分野や、本業に対してネット関連のウェイトが低い銘柄へは資金が比較的流れ難い構造と なって いると考えられます。そしてこの流れは「リアル株」に対して「アンリアル」が物色された2月 まで のネット関連の大幅上昇と本質を同じくしていると考えられそうです。 (Ref:「リアル株」と「アンリアル株」)

ただ、今回の上昇で異なる点を上げるとすれば、「アンリアル」の中でも選別が進んでいるとい うこと です。「わからないから何でも買う」流れから「わからないなら、わからないなりに選別する」 という 流れに変化しているとも言えそうですが、この日はビジネスモデルの「ポテンシャル」に焦点が 集まって いた傾向が覗えます。今後は、ビジネスモデルや経営陣の「ポテンシャル」が選別のキーワード になり そうですが、願わくば流入資金がリスクマネーであればということです。

(明日から8月16日までコメントはお休みとさせて頂きますので、どうぞご了承ください。)

○ 東証1部値上銘柄上位

熊谷組 +17.50%
日栄 +17.13%
日本板硝子 +15.65%
武富士 +13.36%
商工ファンド +13.15%
北陸製薬 +12.94%
新光電気 +12.75%
日本飛行機 +12.06%
光栄 +10.59%
CTC +10.25%

○ 東証1部値下銘柄上位

ブリヂストン ▲10.89%
帝人 ▲10.36%
三菱レイヨン ▲9.20%
宇徳運輸 ▲8.78%
清水銀行 ▲7.77%
東海染工 ▲7.38%
千葉銀行 ▲6.88%
御幸毛織 ▲6.66%
共和電業 ▲6.23%
日本高周波鋼業 ▲5.93%

○ 東証1部の売買代金上位

ソフトバンク 371億円
富士通 332億円
日本板硝子 268億円
ブリヂストン 191億円
ソニー 176億円
NTT 163億円
松下電器 158億円
京セラ 153億円
NTTデータ 147億円
キヤノン 129億円


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