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2000年9月25日 00:00

Amazon に捨てられた Yahoo!

著者Kelly Blackオリジナル版を読む海外海外発
良くある『彼の言い分、彼女の言い訳』さながらに、アナリストや投資家の間にはひどい混乱があるようだ。 Amazon.com (NASDAQ:AMZN) と Yahoo! (NASDAQ:YHOO) との、この20日に解消されたパートナー契約のことだ。Yahoo! は提携オンライン書店を、ライ バル の barnesandnoble.com (NASDAQ:BNBN) に首尾よく乗り換えたようだ。だが間違えてはいけない。Amazon が Yahoo! を捨てたのだ。


過去3年にわたる契約により Amazon は、Yahoo! の検索結果ページのトップに提携書店として掲載されてき た。何のこ とだかわかるだろう。検索したいキーワードをタイプして結果ページを表示すると必ず、どんなキーワードで あって も、まるでそのキーワードに関係があるかのように、提携書店で売っている本へのリンクを表示して、その書 店サイト へと誘導するようになっている。提携ベンダーの地位を手に入れるには、相当のコストがかかるということを 我々は知 っている。だがこれはそんなに創造的なものではないし、結局のところマーケティングのための手段としてど れだけ有 効かはわからない。

当初メディア専門家達はこの一件を、Amazon が Yahoo! に肘鉄を食らわされ、そのライバルだった barnesandnoble.com が提携書店の地位を勝ち取った、というふうに表現してみせた。馬鹿げたことだ。 barnesandnoble.com は、Jeff Bezos が Amazon.com を立ち上げてシェアをさらってしまってからというも の、ずっ とその二番煎じを続けてきた、物まね好きで株価も鳴かず飛ばずの真似っこ君にすぎない。だから今回、 barnesandnoble.com はまたも Amazon の後を追ったというだけで、驚くようなことはなにもない。もっともか れら は、どうして自分たちに10億ドルの時価総額がつかないのか、不思議に思っているだろうが。 barnesandnoble.com の 株価はこのニュースをうけ、1ドル弱上がってやっと6ドルになった。

Yahoo! との契約更新のかわりに Amazon は先月、America Online (NYSE:AOL) との提携強化を選んだ。 Amazon の広報担当はこの取引を、「様々な理由で、より強制力がある」と表現している。その強制力というのが何な のか、私 はちょっと考えてみた。

まず考えられるのは、投資に見合った価値があるのかという問題だ。Yahoo! は提携ベンダーに巨額の金を請求 する。こ れは秘密でもなんでもない。だが Yahoo! の検索結果ページに表示される、この検索内容とは無関係のリンク から、 Amazon のようなサイトがどれだけのアクセスを得るだろうか?比べてみればおそらく、コストに見合った利益 は出てい ないだろう。Amazon.com のブランドは、一般消費者にとって、ネットの内外どちらでも Yahoo! よりはるかに メジャ ーだ。Yahoo! の名前を知っている消費者ならば、Amazon.com ブランドはすでに良く知っているだろう。だが その逆も 成り立つと言えるかどうかは疑問だ。

もちろん、ウェブサーファーはさまざまな理由で Yahoo! にアクセスする。そしてこのポータルは、どのペー ジも情報 で一杯だ。情報を詰め込みすぎだという人もいるかもしれない。あなたがどう感じるかはわからないが、私は もう慣れ たので、目的の情報を確実に瞬時に探し出せるようになってしまった。わかりやすく言うならば、私はこのと てつもな く商業化されたポータルを、サーチエンジンとしてはほとんど使わない。もっといい仕事をしてくれて、か つ、あふれ 返る情報をほじくり返さなくてもすむ同種のサイトは沢山ある。Google に 訊けばいいのだ。

ようするに、Amazon は単に Yahoo! が必要なくなってしまったということだ。Amazon がすでに抱えている ユーザー層 が、Yahoo! のそれとひどく重なり合っている兆候が出始めている。これでは、わざわざ Yahoo! でプロモー ションを 行う意味はなく、Amazon のお金は別の場所で使ってこそ甲斐があるということを意味する。

好き嫌いは別にしても、AOL はネット接続やブラウザ、インスタントメッセージ等を通じて何千万もの会員を 抱えてい る。私はこれをいい意味で言っているのだが、AOL はその独自のインターフェースと巧みなパッケージングを 駆使し て、ユーザーにその普遍的になってしまったブランドを忘れさせることがない。ある意味で Yahoo! はひとつ のウェブサ イトにすぎないが、AOL はちいさなワールドワイドウェブそのものを持っているようなものだ。この小さくな い違いに よって AOL は、その会員からより効果的に金儲けができるのだし、提携する広告主にも、お金を注ぎ込む甲斐 のある場 所となるわけだ。

AOL によれば、その会員は先の四半期に49億ドルものお金を、ショッピングサービス内で使ったという。これ は前年同 期の倍にあたる。そしてこの数字についてはもう議論の余地はない。この ISP は、そのショッピングサービス に新機能 を追加し、使いやすさを向上させた。一方で Yahoo! と barnesandnoble.com との提携では、共同ブランドで 無料イ ンターネットアクセスのサイトを今さら立ち上げることだという。結局のところ Amazon は AOL の、より金儲 けしや すく囲われた消費者層をとることにしたわけだ。ようするにこれが 、Yahoo! を幾ら頻繁に利用しても「ユー ザー」と しか呼ばれない理由だ。これが AOL であれば「会員」と呼ばれるところなのだが。
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