東京マーケット - 一巡感○ 26日の米国市場
Dow 10642.53 +200.63 (+1.92%) Nasdaq 2308.50 +45.99 (+2.03%) S&P500 1267.65 +21.79 (+1.75%) 米国10年債利回り 5.036% (-0.044) WTI原油先物期近 28.42 (-0.62) トルコ危機によるエマージング市場の信認低下、日本国債の格下げ、相次ぐ企業倒産、大型のヘッジファンドの経営危 機の噂、止まらない株式市場の下落など、高まるクレジット・クランチへの危惧を背景に、米国市場は催促的な更なる 金利引下げへの期待感が高まる基調が継続ています。 (参:クレジット・クランチ) このところの米国マクロ統計の内容はインフレ傾向を示すものが多く、米国オフィシャルの一部は米国経済の急激な減 速(ハードランディング)を心配していないとの見解を示していますが、それでも市場の期待は28日のグリーンスパン FRB議長の議会証言を前に、緊急利下げを期待する声が高まって、これが株式市場と債券市場の上昇につながる構図とな っています。この意味でこの日の米国市場は、次回の金利引下げを織り込み始める展開と言えそうです。 (参:織り込み済み) この日の米国市場の焦点が金利引下げへの期待感となったことで、業績予想の下方修正を発表したハイテク主力のテキ サス・インスツルメント(TXN)ですが、この金利引下げ期待の前にマイナスインパクトが打ち消されてしまう格好とな っています。結局当のTXNは3%強の下落に留まっています。またこの日もアナリストのハイテク関連への否定的な見解 がいくつか発表されたものの、マーケットの関心は低くむしろ金利引下げ期待を反映して、マーケットが上昇する展開 となっています。 ハイテク関連は概ね上昇、同セクターの動向を反映しやすいナスダック指数は2%強の上昇となっています。マクロソ フト、オラクルなどテクノロジー系が堅調、AOL、エキサイト、エーベイ、ヤフーなどネット関連も堅調です。ただ、イ ンテル、デル、シスコなどが軟調となりマーケットの利下げ期待は相対的に安心感のあるダウ系セクターがメインの受 け皿となっています。 こうした背景からダウ系セクターは総じて堅調となっています。この日はトルコ危機の影響でP&Gが業績予想の下方 修正を発表していますが、連想的な売り物の影響は軽微で、デュポン、ダウ・ケミカルなどの化学、GE、エマーソン などの機械、シティー、JPモルガン、モルガン・スタンレーDWなどの金融、GE、ウォルマートなどコンシューマ ーセクターなど幅広く上昇しています。 金利引下げへの期待一色となっていますが、この影響で米国債券も上昇(利回りは低下)しています。市場では急遽証 言内容の変更をグリーンスパン氏が行っているとの観測が広がって、これまでの長期的に楽観的な見方を示した同氏の 発言が更に1歩踏み込んだものになるのではとの観測が広がっています。ベアスターンズは緊急利下げの可能性を先週 の60%から80%へと引き上げるなど、市場の金利先安感は高まっています。 28日には全米購買部協会景気指数の発表が予定されていて、この統計の結果次第では金利引下げ期待が急激に収束す る可能性もあり、マーケットの注目は金利動向を睨んで、グリーンスパン議長の議会証言、マクロ統計に大きく影響さ れる展開となるものと見られます。 ○ 27日の東京市場 日経平均 13,059.86 (-141.28) (-1.07%) TOPIX 1,254.89 (- 10.08) (-0.80%) 日経店頭平均 1,379.04 (- 7.18) (-0.52%) 東証1部売買代金 7292億円 (+463億円) 東証1部時価総額 347兆円 (- 2兆円) 米ドル 116.09(15時10分ごろ) 国債指標銘柄利回 1.38% 27日の東京市場は、日経平均、TOPIX共に下落しています。東証1部の売買代金は7292億円でボリュームはミディ アム、値上り銘柄53%に対して値下り銘柄は36%となっています。日経店頭平均も下落しています。 (参:ボリューム) 金利引下げ期待から米国株式市場でダウ系セクター中心に上昇したことを受けて、27日の東京市場は前日比でプラス のレベルからスタートしていますが、昨日の日経平均ショート、TOPIXロングの流れを引き継いで、先物中心に日経平均 が売られる流れとなっています。 (参:ダウ系) 日経平均はハイテク関連の動向を反映しやすいのに対して、TOPIXは時価総額の大きな銘柄の動向を反映しやすく機関投 資家などのベンチマークとなっていることなどが着目され、昨日のマーケットでは、世界的に下落基調が鮮明なハイテ クセクターの動向を反映しやすい日経平均を売って、相対的に割安感があるとの理由から世界的な逃避資金を集めやす い東京市場のベンチマークであるTOPIXを買うロング・ショート的な流れが進展した模様です。 (参:ロング・ショート) これは、不良債権の一括処理の進展で銀行の経営体質が大きく変化して長い目ではポジティブと見る投資家が、金融セ クターに資金を注入する傾向も顕著となっていて、時価総額の大きなこの金融セクターの動向を反映しやすいことも TOPIXが選好される理由の一つとなっていたと見られます。 ただこの昨日のマーケットを現物で着目するとボリュームが少なく、短期的な資金が市場内の資金シフトに着目してこ れを先回りした形跡を見ることが出来ます。昨年初夏と晩秋にマーケットの不透明感を背景に割安銘柄が逃避的な資金 を集めて上昇したパターンの繰り返しを目論んだものと見られますが、このところの市場の流れは、市場内部での資金 シフトが大きく進む展開とはなっておらず、この日は既にこの割安物色の流れに陰りが見えています。 (参:昨年の割安物色の流れ) この日は今回の割安物色のきっかけともなった当の金融セクターが下落する展開となっています。金融セクターでは、 日本の景気回復への連想のもととなった都銀セクターが大きく下落、東海銀(-6.56%)、みずほ(-6.46%)など下落が 見立ちます。今回の割安物色は、金融機関の不良債権処理が進展して景気が上向くとの連想から買われた景気敏感が、 割安セクターとごっちゃにされ割安セクター全般が短期資金を集めた構図と解釈できます。 (参:景気敏感) この日もこの流れを汲んで割安系が物色されてスタートしていますが、当の金融セクターが軟調となったことで、前日 比ベースでは上昇している銘柄が目立ちますが、引けにかけて割安系セクターが軟調となる傾向が見られます。例えば 日経業種別の鉄鋼セクター指数は取引スタートで117ポイントに迫るレベルにまで上昇していますが、引けに向けて は前日終値を割り込んで、結局高値から1%弱の下落で終了しています。 この日は月末特有の年金のリバランスの流れも影響している模様で、このことろ上昇基調にあった割安系を売る流れに 繋がったと見られます。この影響で東証1部の出来高も7千億円台のミディアムレベルに回復しています。 (参:リバランス) 株式市場の基調が引けにかけて軟調となったことで、債券市場は上昇しています。為替市場は米国で高まったドル金利 の先安感からドルが堅調となった裏返しで、じわじわドル・ロングの解消が進んで116円台ゼ反までドルが売られる 流れとなりました。 (参:為替動向の表現) 記 事提供: ![]() 関連記事 最新トップニュース
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