ユニークビジターの本当の価値は?ネット産業の中でも Web トラフィックのデータ、特に『ユニークビジター』ほど混乱を招いたものはない。
つい最近まで、ユニークビジターが多ければ多いいほど、サイトのバリュエーションが高いとされてきた。少なくとも百万人のユニークビジターを持ち、その数を増やしていれば、ウォール街のニュースにもなったし、ベンチャーキャピタルも多額の資金を投じた。 現在では若干熱は収まったものの、経済紙やウォール街は相変わらずユニークビジターを信奉している。だが、利益につながらなければユニークビジターには何の意味もないことが、ようやくわかり始めてきたようだ。 一年前、Yahoo! がページビューやユニークビジターなどのトラフィックが予定より早く伸びていると言っただけで Yahoo! の株価は高騰した。その数年前には、Lycos が Tripod を買収し、Lycos の当時の CEO であった Bob Davis 氏は、Lycos は買収で Yahoo! 以上のユニークビジターを抱えることになったと誇らしげに語った。とにかくユニークビジターが重要であったのだ。 Starmedia.com、iwon.com、About.com、Altavista、 Excite、Infoseek などを含めて、ユニークビジターやページビューだけで巨額のバリュエーションを達成した企業は数え切れないほどある。 CNet 設立のポータルサイト Snap.com は、ページビューやユニークビジター数で表される「リーチ」だけで NBC に買われていった。Disney も infoseek を買い、About.com もやはり同じ理由で Primedia に買収された。CBS は多額の資金を投じて、賞金でトラフィックを稼ぐ iwon.com を買収した。 確かに、ユニークビジターの数が多ければ導引するユーザーの数も多い。しかし、こうしたユーザーは広告主にとって魅力ある人々ではない。さらに、ユニークビジターのトラッキングが正確に行われていないという問題もある。 2大データ企業である Media Metrix と Nielsen/ Net Ratings の月間ユニークビジター報告では大きな差異が生じている。例えば、Britannica.com のユニークビジター数を見てみると、両データでは百万人以上の乖離が見られる(Media Metrix 140万人、Nielsen/ Net Ratings 290万人)。Nielsen/ Net Ratings のユニークビジター数は、いつも Media Metrix より50万から百万人多い。 広告主やウォール街のアナリストは、果たしてこの乖離をどう見ているのだろうか。さらにこの数字には海外からのトラフィックが含まれていないという問題もある。 internet.com の例を挙げれば、毎日の視聴率の約3割は北米以外のものだが、Media Metrix も Nielsen/ Net Ratings もそれをレポートには反映させていない。 広告業界やファイナンシャルアナリストにとっては、ユニークビジターよりも閲覧されたページビューの方がより価値があるようだ。雑誌向けにオーディットを行う代理店 ABC (Audit Bureau of Circulations) や BPA International も最近、Web サイト向けのサービスを開始した。 ユニークビジターは今も成功への鍵には違いないが、ページビューのオーディットとサイト独自のアンケートを組み合わせれば、より信頼性が高いデータが得られるであろう。 関連記事 関連テーマ 最新トップニュース
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