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2008年10月7日
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LinuxToday2005年3月18日 00:00

Red Hat、クローンに苦悩する日々

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Red Hat Enterprise Linux (RHEL)V4 のリリースから1か月も経たないというのに、 最大手 Linux ディストリビュータの同社は最新製品のクローンから商標を守る微妙な戦いに直面している。

ソフトウェアを無償で提供し、 修正、複製、および再配布もできるというのは、 オープンソース、 特に Linux カーネルのライセンスに適用される General Public License (定義)の重要な信条の1つだ。

つまり、Red Hat にとっては、 自社の RHEL4 製品の商標を守ること以外、 あまり対抗手段はないことになる。

RHEL4 のクローンは、 フィンランドのグループ Lineox が2月25日にリリースした。 そして、これに続き Pie Box Linux が2月28日、 CentOS のクローンが3月2日にリリースされた。 Whitebox Linux も RHEL4 クローンをまもなくリリースするとみられている。 ただ、これらのクローンはサポートが受けられない。

Red Hat の広報担当からクローンに関するコメントを得ることはできなかった。 しかし、同社が弁護士を通じてクローン各社に送付した書簡は、オープンソースソフトウェアの利益と、商標などの知的財産を含む自社の利益を守る必要性とのバランスを、Red Hat がどのようにして取っているかが示している。

同社は弁護士が送付した書簡のなかで、クローン各社に対し、侵害の可能性がある商標を自社サイト上で使わないよう勧告している。

クローンベンダーの1社、CentOS はバージョン 4をリリースする数週間前に受け取ったこの書簡を公開している。

その書簡には、 「貴社は、Red Hat のオープンソースソフトウェアを使って開発された CentOS Enterprise クラス Linux ソフトウェアを、http://www.centos.org にある Web サイト上で配布しています。Red Hat は、Red Hat Linux を構成するソフトの再配布を他社に認めていますが、再配布にあたって RED HAT の商標を利用する権利については、明確な取り決めがある場合を除き一切認めていません」と書かれている。

さらに続けて、 「この点に関連し、貴社名で販売されている製品の出所、素姓、保証、あるいは承認について、消費者が混乱、誤解、幻想を抱くような形で、貴社が RED HAT のマークを Web サイト上で利用していることを遺憾に思います」とある。

CentOS の Web サイトは Red Hat への参照部分をすべて削除し、現在は同社を「北米の著名エンタープライズ Linux ベンダー」とだけ記している。

Red Hat はさらに、Pie Box Linux にも接触している。

「誤解を招く形で『Red Hat』の商標が広告に使われている、とする連絡がしばらく前にあった。Red Hat には自社の商標を守る義務がある。しかし、彼らは非常に友好的で礼儀正しく、われわれの製品については異論がないことも確認できた。われわれは喜んで広告の言い回しを変更する。われわれは、Red Hat と、同社が数年間にわたってコミュニティにしてきたことに最大限の敬意を払う。われわれには、彼らを憤慨させるようなつもりは毛頭ない」(Setchell 氏)

いずれのクローンも Red Hat とは一切直接的な関係はなく、いずれのクローンディストリビューションも Red Hat の顧客や技術サポート、あるいは Red Hat のサブスクリプションに含まれるベンダー認定といったメリットは享受できない。クローン製品は RHEL と基本的に同じオープンソースコードから開発されており、同じ Red Hat のソースから派生したものだ。

RHEL の場合は、Red Hat のエンドユーザーライセンス契約(EULA)の条件に準拠し、商標などの知的財産権を侵害しないよう、固有のブランドや商標などをクローンベンダーが Red Hat のソースから削除している。

英国に本社を置く Pie Box の広報担当 Chris Setchell 氏は internetnews.com に対し、「われわれの製品は、Red Hat がリリースしたソースの RPM (Package Manager)から開発されている。つまり、Red Hat と基本的に同じだが未サポートの製品だということはだいたい分かるはずだ」と語っている。

クローンベンダー各社は Red Hat とは販売しているものが異なり、Red Hat のフラグシップ製品と競合するとは思っていないという。

Setchell 氏は、 「Red Hat が販売しているのは基本的にはサポートだ。われわれは、サポートは提供していない。つまり、われわれがターゲットとするクライアントが Red Hat とは異なることを意味する」としているが、具体的なクライアントについては明言を避けた。

クローン各社と Red Hat ではサポート内容が異なるが、ユーザーのセキュリティが無視されているわけではない。

CentOS のデベロッパー Donavon Nelson 氏は internetnews.com に対し、「RPM のアップデートを Red Hat サーバから無償で入手し、再構築している。ただし、Red Hat のエラー発表から CentOS の対応の間には若干タイムラグはある」と語っている。

RHEL クローン全部を合わせた総ダウンロード数は分からないが、Lineox の実績から判断するとかなりの数になるはずだ。

Lineox の共同創業者 Raimo Koski 氏は internetnews.com に、ミラーが複数あるためダウンロード数の試算はかなり難しい、と語っている。

「Bit Torrent から数百件のダウンロードがあっただろうが、ログはまだ解析していない。われわれのサイトからのリンクを見ると、ミラーサイトから約2000回のダウンロードがあるようなので、私の推測では数千から約1万くらいにはなる」(Koski 氏)

RHEL クローンの開発コミュニティはさらに、彼らがオープンソースの開発に何らかの形で貢献している点を指摘する。そこを最も強調するのが CentOS の Nelson 氏だ。

Red Hat のバグジラシステムには CentOS のデベロッパーや多くのユーザーがバグレポートを送っている。また、Lineox のデベロッパーも Red Hat の開発に携わり、フィンランド語に関する貢献をしている。

「FC (Fedora Core)や RHEL システムユーティリティ(redhat/system-config-*)の大半が、私か Tomi Kajala 氏によるフィンランド語訳だが、現在は、保守の大半が Fedora のボランティアによって行われている」(Koski 氏)

Pie Box のデベロッパーも、バグレポートの送付やさまざまなメーリングリストの支援で貢献している。Pie Box としては、コバンザメのように見られたくない考えのようだ。

Setchell 氏は、「Enterprise Linux クローンベンダーが、他人の成果から利益を得る寄生虫の一種のように一部から見られているのは認識している。実際、われわれはサービスを提供しているに過ぎない。Red Hat Enterprise Linux のソースコードは、ダウンロードしてコンパイルすれば、だれでも使うことができる。それがオープンソースの本質だ」と語っている。

「しかし、そのための時間、専門知識、あるいは意欲はだれにでもあるものではない。だから、われわれがこのような人々に必要なサービスを提供するのだ」(Setchell 氏)

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