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LinuxToday2005年7月15日 09:00

オープンソースハードウェアの Opengear

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オープンソースの概念がソフトウェア以外にも当てはまることを、 多くの人は意外に思わないだろう。 筆者は先ごろ、 ハードウェアへのオープンソースモデル適用について Opengear の CEO、 Bob Waldie 氏に話を聞いた。

LinuxPlanet(LP):これまでハードウェアの分野で活躍されていたはずですね。

Bob Waldie: この業界に20年以上いますが、 どこの会社でもハードウェアソリューションの開発を仕事にしてきました。 しかし、これらのハードウェア製品には、 大量のソフトウェアが組み込まれていました。 R&D チームは圧倒的にソフトウェア要員が多く、 製品の革新部分や顧客に提供した価値に関しては、 完璧なハードウェアを提供しても必ずソフトウェアのほうが注目されました。 したがって、 私にはハードウェアと組込ソフトウェアの両方のバックグラウンドがあると思います。

LP:何がきっかけで、 ハードウェアのオープンソースモデルを考えるようになったのですか。

Waldie: われわれが最近手がけた2つの事業(Snapgear と Moreton Bay Ventures)は、 Linux とオープンソースソフトウェアが基盤です。 また、われわれは uClinux や Busybox などのプロジェクトを通じて、 組込 Linux 分野に何年も前から積極的に貢献してきました。 つまり私は、 オープンソースが新しいベンチャー事業に提供できる本質的メリットを、 実は認識していたのです。

Opengear 設立当初は、 IT インフラ管理市場にまでオープンソースを拡大する計画でした。 この市場におけるわれわれの目標は、 システム/ネットワーク管理者が、 自分のインフラに外部から安全にアクセスできるようにすることでした。 そうすれば、彼らはリモートから問題を診断し、ネットワークを復旧し、 サーバーやサービスを再度接続するようなことが可能になります。 標準化され普及したインタフェースやツール (シリアルコンソール、IPMI、VNC、RDP、KVM など)はいくつかあります。 また、これらのほぼすべては、 conserver や openipmi などのオープンソースプロジェクトに支えられています。

しかし、 KVM-over-IP などには、 このようなオープンソースのソリューションがないのです。 これは、 (conserver がやりとりする UART など)オープンソースソフトウェアがインターフェイスとして利用できる、 包括的ハードウェアレイヤが存在しないためです。 オープンソースの KVM ソリューションを投入するには、 ソフトウェアと同時に、 それが対応するハードウェアオブジェクトも必要になるのです。

LP:okvm について話を聞かせてください。

Waldieokvm プロジェクトでは、 オープンソースの KVM over IP 管理ソフトウェアと、 オープンソースの KVM ハードウェアリファレンスデザインの開発を目的に着手しました。 okvm プロジェクトには、 serial over IP (要するにコンソールサーバー)の部分と関連する要素もあります。 つまり、okvm があれば、 開発者は、 大半のインフラ管理のニーズを満たす、 自分独自の KVM やコンソールアプライアンスを構築できるようになります。

プロジェクトはまだ初期の段階ですが、 今年後半には何かしら機能するものをリリースする見通しです。 また、オープンソースハードウェアの KVM 基板 (同プロジェクトに参加する営利企業の参加者に有償で提供する)もいくつか開発しました。

8月にサンフランシスコで開催される Linux World では、 同プロジェクトを実際に体験したい方向けに、 Opengear のブースで okvm のハードウェアとソフトウェアを動かします。

LP:「オープンソース」ハードウェアに関して、 okvm はどのようなライセンスを用意するのでしょうか。

Waldie:正直に申し上げますと、ハードウェアデザインのライセンスに関しては、 まだどのような形が最適なのか模索中です。 デザインを完全にオープンにし、 「ライセンシー」がこのデザインを使って独自の成果物を自由に開発できるモデル(BSD ソフトウェアライセンスのようなもの)も考えられます。

そのほか、 ハードウェアデザインの自由度を組込 okvm ソフトウェアの運用と連動させることも考えられます。 これは標準の GPL ライセンスでカバーされる内容で、 チップベンダー各社(ARM、Intel、Xilnk など)が以前から採用している手法に似ています。

これら各社はリファレンスデザインを次々に生みだしており、 各社のチップ内限定ではあるものの、 ライセンシーがデザインを自由に扱える内容のライセンスはどこもが持っています。

LP:ハードウェア向けの新モデルはどこまで進展しているのでしょうか。 まだ立ち上がったばかりなのでしょうか。

Waldie:マクロレベルでは、 知的財産を保護して隠すことの価値を巡り、 全面的な「再検討」が進行中です。 これは、ソフトウェアだけでなくハードウェアにも当てはまるのです。 特に特許システムが処理し切れていないなど (米国では毎年30万件もの雑多な特許が新たに申請されている)、 知的財産管理システムは逆効果を招くほど品質が低下しています。 これらは、革新の見返りを保護するものでなく、 その障害となっているのです。

マクロレベルの個人や企業でも、 オープンソースモデルが多くの企業で実現してきた、 多数の商業的成功が見られるようになりました。 これがソフトウェア業界を活気づけ、顧客に真の価値を提供するのです。 私は、 もうすぐ彼らがこのモデルをほかの多数の分野にも適用し始めると予測しています。 ハードウェアもその1つです。

LP:あなたの Opengear も okvm に関与していますが、 コラボレーションについてお聞かせください。

Waldie:関与はしていますが、 okvm は Opengear のプロジェクトではありません。 これまでは、プロジェクトの立ち上げに参加し、 Opengear のエンジニア数人が okvm のオープンソースコード開発に多くの時間を費やすなど、 サポートに関して商用ベンダーの中心的役割を担ってきました。 しかし、 ほかにも当初から個人的に貢献してきた開発者が多数いるのです。

今は(インフラ管理市場の)大手商用ベンダーが新たに1社参加し、 プロジェクトにエンジニアリング資源を提供してくれています。 これはプロジェクトにとって大きな飛躍だと思っています。 オープンソースの KVM over IP 標準を用意することが okvm の目標ですが、 それには多数の企業による同標準のサポートと、広範囲の普及が必要です。 そうするために最も良い方法は、 これらの企業すべてにokvm 標準の開発に参加してもらうことなのです。
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